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僕は䞊堎䌁業瀟長250名ず察峙した【第41話】䞀番埌悔しおいるこずを聞いたら、答えが䞀぀に収束した

「䞀番埌悔しおいるこずは䜕ですか」。これは、僕が250名の瀟長を取材させおいただくなかで、ほが毎回必ず最埌にお䌺いしおきた䞀぀の問いでした。お話を䞀時間、ずきに二時間ず重ねたあず、もう取材の本筋がおおよそ終わっお、瀟長ず僕のあいだに少しだけ柔らかい空気が流れはじめたタむミングを芋蚈らっお、僕はい぀もこの質問をご甚意しおいたした。

最初にこの問いをご準備し始めた頃、僕は心のどこかで、答えはきっずばらけるだろうず、がんやりず予想しおいたした。事業の遞択でしくじられたお話、出資や買収のご刀断で読み違いをされたお話、人を芋誀った苊いご経隓、䞊堎のタむミングを逃した、あるいは早すぎたずいうご回想。経営の珟堎で生きおいらっしゃる方々ですから、悔いの圢もそれぞれ違うのだろうず、圓然のように思っおいたした。

けれども、取材の数が二十名、五十名、癟名ず積み重なっおいくに぀れお、僕は䞍思議な感芚にずらわれるようになっおいきたした。皆さんが最終的に口にされるご回想の重心が、ある䞀点に向かっお、たるで磁石に匕き寄せられるかのように、少しず぀、けれど確かに、収束しおいったからです。誰䞀人ずしお申し合わせをしおいるわけではないのに、幎霢も業皮も䌚瀟の芏暡も違う方々が、最埌の最埌にたどり着かれる答えは、ほずんど同じずころに静かに着地されおいたした。

今回はそのお話を、皆さんから少しず぀お預かりしおきた「本圓の声」ずしお、できる限り正盎に敎理する圢でお届けしおみたいず思いたす。

僕はTrexTレックス。IT䌁業を15幎以䞊経営しおいたす。起業前は日垞的に英語を䜿う職に就き、䞊堎䌁業の経営者250名以䞊に盎接取材を行っおきたした。この連茉では、その取材で芋えおきたこずを、できる限り正盎に曞いおいきたす。詳しいプロフィヌルはこちら


🔥 「事業の話を、最埌の最埌では誰もされなかった」ずいう驚き

最初にこの問いぞの答えを聞いたずき、僕はおそらく頭のなかで、「あの倧きな決断のこずを語られるのだろう」「あの撀退できなかった事業のこずに觊れられるのだろう」ず、勝手に予想しおいたした。

なにしろ、ここたでのお話の倧半は、経営者ずしおのご決断、組織の動かし方、危機ぞの向き合い方ずいった、事業を䞭心に据えた内容で進んできおいたからです。ずころが、いざ「䞀番埌悔しおいるこずは䜕ですか」ずお尋ねするず、瀟長たちはほが䟋倖なく、それたでお話くださっおいた事業の文脈から、ふっず䞀段、別の堎所に降りおいかれるんです。

机の䞊に眮かれおいたペンを静かに脇ぞ寄せられたり、芖線を窓の倖にゆっくりず移されたり、怅子の背にもたれお少しだけ倩井を芋䞊げられたり、それたでずは明らかに違う身䜓の動きが、必ずそこにありたした。そしお、しばらくの沈黙のあずに出おくるお蚀葉は、ほずんどの堎合、事業のお話ではありたせんでした。

「あの刀断を間違えたした」ずいうご回答も、もちろんないわけではありたせん。けれども、それは皆さんにずっおの「䞀番」ではない、ずいうこずが、お話を続けおいくうちにはっきりず芋えおくるのです。倚くの方々が、「事業のこずなら、間違いはたくさんありたした。

でも、本圓に埌悔しおいるこずっお聞かれるず、それはちょっず別の話になるんです」ず、前眮きをされたうえで、もう䞀段奥にある、もっず個人的な領域のお話ぞず進たれおいきたした。事業のご刀断は、結果が出おいれば䞊曞きされおいくし、出おいなくおも次の刀断で取り返せる䜙地が残されおいる。

けれども、本圓の意味で取り返しがきかないこずは、事業のなかにはほずんどないのだ、ず倚くの瀟長が口を揃えおおっしゃっおいたした。

ある瀟長は、僕がこの問いをお䌺いしたあず、長い沈黙のあずに、ゆっくりず口を開いおくださいたした。

「事業の刀断ミスなら、いくらでも挙げられたすよ。あの新芏事業に手を出したこず、あの䌚瀟を買わなかったこず、あの幹郚をもう少し早く動かさなかったこず、数えきれないくらいありたす。

でも、䞍思議なんですよね。それらは確かに悔しい蚘憶ではあるんですが、倜䞭にふず目が芚めお、胞の真ん䞭が痛くなるような『䞀番の埌悔』は、そういう事業の話のなかには、本圓のずころ、䞀぀もないんです」。瀟長はそこたで話されるず、少しだけ目を閉じられお、机の䞊で組たれた䞡手をご芧になりながら、続けられたした。

「僕の䞀番の埌悔は、ずっず倉わっおいたせん。子どもが小孊校に䞊がる前の、あの数幎間です。あの頃は䌚瀟が䞀番のびおいた時期で、毎日朝早くに家を出お、倜䞭に垰っおいたした。子どもが起きおいる時間に家にいた蚘憶が、今思い返しおもほずんどないんです。

劻が䞀人で運動䌚も発衚䌚も入孊匏も、党郚抱えおくれおいたした。圓時の僕は、それを『今は仕方がない』『萜ち着いたら取り戻せばいい』ず、本気で思っおいたんです。でも、子どもが倧きくなっおわかりたした。あの数幎は、二床ず戻っおこないんです。

お金で買い盎せるものでも、努力でやり盎せるものでも、どんな成功でも代替できるものでもなかった。それが、僕の䞀番の埌悔です」ず、ご自身の手のひらをじっず芋぀めながら静かに話しおくださったあの堎面を、僕は今もはっきりず芚えおいたす。

💬 答えが、確かに「家族ずの時間」ぞ収束しおいった

このお話を䞀人や二人の瀟長から聞いた段階では、僕はただ、それは個人的なご事情によるものなのだろうず考えおいたした。

家庭をお持ちの方が、ご家族のこずを最埌に思い出されるのは自然なこずですし、それを「収束」ず呌ぶには早すぎる、ず思っおいたのです。けれども、取材の数が積み重なっおいくに぀れお、僕の認識のほうが、静かに曎新されおいきたした。

お子さんがいらっしゃる瀟長も、いらっしゃらない瀟長も、ご結婚されおいる瀟長も、独身を貫いおいらっしゃる瀟長も、最終的にたどり着かれる「䞀番の埌悔」のかたちは、衚珟は少しず぀違うものの、根のずころで同じ颚景を指しおいらっしゃるこずに、僕は気づき始めたした。

あるいは「芪ず過ごす時間」、あるいは「兄匟ず話す時間」、あるいは「孊生時代から付き合いのあった友人ず過ごす時間」、あるいは「自分自身を劎わる時間」。衚に出おくる蚀葉は、その方の眮かれおいらっしゃるご状況によっお違うのですが、そのすべおに共通しおいたのは、「事業のためにご自身が埌回しにされおきた、最も身近な人ずの時間」であり、それを、もう取り戻せないかたちで倱った、ずいうご認識でした。

皆さんが口を揃えおおっしゃっおいたのは、「あの時間は、お金や地䜍では絶察に亀換できないものだったず、埌になっお初めお分かったんです」ずいう、ご自身に察する厳しいご総括でした。経営の䞖界で長く戊っおいらっしゃる方々こそ、䜕かを埗るためには䜕かを差し出さなければならない、ずいうご感芚をご自身の身䜓に深く染み蟌たせおいらっしゃいたす。

だからこそ、ご自身が「事業を䌞ばすために、本圓のずころ、䜕を差し出しおきたのか」ずいう問いを、最埌の最埌に正盎に立おられたずき、たどり着かれるのは、皆さん同じ堎所だったのです。事業の数字は、十幎も経おばその倧半が蚘憶のなかから薄らいでいきたす。

けれども、家族ずの時間を削り続けたあいだに積み重なっおいった「䞍圚の蚘憶」は、十幎経っおも、二十幎経っおも、たったく薄らいでくれないのだず、䜕人もの瀟長がご自身の蚀葉で確かにそうおっしゃっおいたした。

⚖ 「家族ずの時間」が、なぜ最も静かに倱われおいくのか

ここで僕がもう䞀぀、取材を通しお匷く感じおきたのは、家族ずの時間ずいうのは、なぜここたで倚くの瀟長にずっお「気づいたら倱われおいた」ずいうかたちで埌悔の䞭心に座るのか、ずいう構造的な問いでした。瀟長ずいうお立堎は、想像以䞊に、ご自身の時間の䜿い方に察しお「倖からの匷い催促」が絶え間なく届く環境です。

お客様、株䞻、瀟員、取匕先、銀行、業界団䜓。あらゆる方向から「この時間を瀟長にお䜿いいただきたい」ずいうご芁望が、毎日、䜕重にも積み重なっおきたす。䞀方で、ご家族の偎は、ほずんどの堎合、瀟長に向かっお「今日は早く垰っおきおほしい」ず匷く催促されるこずはありたせん。

むしろ、瀟長の重責を理解されおいるからこそ、ご家族の方々は、ご自身たちの時間や行事を、静かに、瀟長のご郜合に合わせお敎えおくださっおいるこずが、本圓に倚いのです。皆さんが共通しおおっしゃっおいたのは、「家族は、催促しおこないんです。

だからこそ、䞀番削りやすい時間ずしお、毎日、無意識のうちに埌ろに回し続けおしたう」ずいうご認識でした。事業の打ち合わせや取匕先ずの䌚食は、明確な締め切りや盞手のスケゞュヌルに瞛られおいるため、埌ろに動かしづらい予定ずしお、カレンダヌの真ん䞭に座り続けたす。

䞀方で、ご家族ずの倕食、お子さんの孊校行事、ご䞡芪のお芋舞い、配偶者の方ずの週末の時間。こうしたご予定は、衚向きは「盞手が蚱しおくれおいる」ように芋えたすが、その蚱しおくださっおいる時間こそが、長い幎月のあいだに、ご家族の偎の小さな諊めずなっお積み重なっおいく、ずいうこずに、皆さんはずいぶん経っおから気づかれおいらっしゃいたした。

「向こうが䜕も蚀っおくれなかったのは、蚱しおくれおいたからじゃなかったんです。もう諊めおいたからだったんですよ」ず、ある瀟長がおっしゃった䞀蚀は、僕の䞭で今も、重いたた、残り続けおいたす。さらに皆さん、口を揃えおご指摘されおいたのは、家族ずの時間ずいうのは、削っおいるこずが数字には決しお衚れない、ずいうご性質でした。事業を䞀日疎かにすれば、その日のうちに䜕らかのかたちで結果が芋えたす。

けれども、家族ずの時間を䞀日削っおも、その日に䜕かが壊れるわけではありたせん。だからこそ、毎日少しず぀の先送りが、十幎、二十幎ずいうスパンで積み䞊がったずき、ようやく、取り返しの぀かない倧きさになっおいるこずに気づくのだず、皆さんは静かにおっしゃっおいたした。

🌱 埌悔の䞭から、瀟長たちが「成功」の意味を組み盎されおいった

そしお最埌に、僕が取材を通しお印象的だったのは、この「家族ずの時間」ずいうご回想にたどり着かれた瀟長の方々が、その埌のご自身の経営や人生においお、決しお家族のために事業をおろそかにされたわけではなく、むしろ「成功」ずいう蚀葉そのものの意味を、ご自身の䞭で静かに組み盎されおいった、ずいうご倉化でした。

皆さんが共通しおおっしゃっおいたのは、「事業の数字だけを成功の物差しにしおいたあいだは、埌悔は氞遠に解消されなかった」ずいうご認識です。売䞊、利益、シェア、䌁業䟡倀、䞊堎埌の株䟡。これらの指暙は、努力に察しお比范的わかりやすい圢で答えを返しおくれたす。

だからこそ、若い時期のご自身は、その指暙を远うこずに党身を捧げおこられたした。けれども、その指暙がどれだけ䌞びたずころで、お子さんの幌少期は戻っおきたせんし、ご䞡芪が元気でいらっしゃった時間も戻っおきたせん。皆さんが、その䞍可逆性に、幎霢を重ねられお初めお気づかれた、ずいう共通したご経隓をお持ちでした。

ある瀟長は、ご自身が「成功」の意味を組み盎されたきっかけに぀いお、本圓に静かな声で話しおくださいたした。

「䌚瀟が䞊堎した日、僕は本圓にうれしかったんです。創業から十数幎、本気で目指しおきたゎヌルでしたから。でも、その日の倜、家に垰っお劻に『おかげで、ここたで来れたよ』ず蚀ったずきに、劻は笑顔で『おめでずう』ず蚀っおくれたあずに、ぜ぀んず䞀蚀、付け足したんです。『でも、ちょっずだけ、寂しかったよ』ず。

その䞀蚀を聞いた瞬間、僕はそれたで自分が積み䞊げおきたものの意味を、根本から問い盎さなければならないこずに気づきたした。劻の『寂しかった』は、䌚瀟が䞊堎した日に出おきた蚀葉ではないんです。十数幎のあいだ、本圓はずっず積み重なっおいた感情で、劻は決しおそれを衚に出さずに、僕を支え続けおくれおいたんです。

あの倜から、僕にずっおの成功の定矩は倉わりたした。䌚瀟の数字をどれだけ䌞ばしたかではなく、僕が倧切にしおいるはずの人たちが、僕のそばで笑っおいられる時間を、どれだけ䜜れたか。それを抜きにした成功は、僕にずっおはもう成功ではないんです。経営者ずしお、これは決しお綺麗事の぀もりで蚀っおいるのではありたせん。

あの倜の劻の䞀蚀を聞いおいなかったら、僕はおそらく、䞊堎の数字を次のもっず倧きな数字に塗り替えるために、たた同じように家庭を埌ろに回し続けおいたんだず思いたす。あの䞀蚀が、僕の䞭で䜕かのスむッチを切り替えおくれたんです」ず、ご自身の珟圚の経営の姿勢を、静かに、けれどはっきりず話しおくださったあの堎面を、僕はこの先もずっず忘れずにいるのだろうず思いたす。

皆さんが口を揃えおおっしゃっおいたのは、「埌悔は消せないけれど、その埌悔を抱えたたた、これから先の時間の䜿い方を倉えるこずはできる」ずいう、未来に向けた䞀぀のご決意でした。

䞀番埌悔しおいるこずをお聞きするず、答えが䞀぀に収束する。これは250名のご経隓から芋えおきた、僕にずっおの䞀぀の確信です。そしおそれは、決しお暗いお話ではありたせん。

皆さんがその埌悔を匕き受けながら、それでも前を向いお歩んでいかれおいるからこそ、その答えには、未来の僕たち自身に察する、静かな問いかけが蟌められおいるのだず、僕は感じおいたす。

この連茉では、䞊堎䌁業の瀟長宀で聞いた話を、できる限りそのたたの圢でお届けしおいたす。次回は「『もう䞀床やり盎すなら』ず聞いたずき、最初に出おきた蚀葉」を掘り䞋げたす。

よかったらフォロヌしおおいおいただけるず、次の話が届きやすくなりたす。

📋 シリヌズ党50話の䞀芧・公開スケゞュヌルはこちら → https://note.com/trex_ai/n/n4a909f7b91d5


僕はTrexTレックス。IT䌁業を15幎以䞊経営しおいたす。起業前は日垞的に英語を䜿う職に就き、䞊堎䌁業の経営者250名以䞊に盎接取材を行っおきたした。この連茉では、その取材で芋えおきたこずを、できる限り正盎に曞いおいきたす。詳しいプロフィヌルはこちら

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