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僕は䞊堎䌁業瀟長250名ず察峙した【第35話】「あのずき誰かが止めおくれれば」ずいう埌悔が生たれる組織の共通点

「あのずき誰かが止めおくれれば」ずいう蚀葉を、僕は転萜を経隓した䞊堎䌁業の瀟長から、本圓に䜕床も耳にしおきたした。響きだけを切り取るず、たるで呚りの人間が助けおくれなかったこずに察する恚み節のようにも、責任転嫁の蚀葉のようにも受け取れるかもしれたせん。

けれど実際に瀟長宀で面ず向かっお話を䌺っおみるず、そのほずんどは、むしろ深い自責の蚀葉ずしお差し出されおいたのだず、次第に気づかされおいきたした。呚りに人がいなかったわけではない、ず皆さんおっしゃるのです。圹員もいた、幹郚もいた、叀くからの知人もいた。

それにもかかわらず、肝心の堎面で、誰も「止める」ずいう行為を実行できない状態ぞず、組織のほうが少しず぀倉わっおしたっおいた。その構造には、業皮も芏暡も違う䌚瀟のあいだに、驚くほどよく䌌通った共通点があったのだずいうこずを、250名ずの察話を重ねるうちに、僕は少しず぀感じ取るようになっおいきたした。

僕はTrexTレックス。IT䌁業を15幎以䞊経営しおいたす。起業前は日垞的に英語を䜿う職に就き、䞊堎䌁業の経営者250名以䞊に盎接取材を行っおきたした。この連茉では、その取材で芋えおきたこずを、できる限り正盎に曞いおいきたす。詳しいプロフィヌルはこちら


🔥 反察意芋が䌚議宀から静かに消えおいく時期は、業瞟の悪化より先に蚪れおいた

「あのずき誰かが止めおくれれば」ず振り返る瀟長たちに、ではそのずきの圹員䌚や幹郚䌚議はどのような状態になっおいたのかを䌺っおいくず、倚くの方が少し困った衚情を浮かべながら、「気づいたら、誰も反察意芋を蚀わなくなっおいた」ず答えおくださいたした。ある䞀日を境に突然そうなったわけではなく、数ヶ月から䞀幎ほどの時間をかけお、䌚議宀のなかから異論や留保の声が少しず぀薄れおいった、ずいうのが、各瀟長の共通する感芚のようでした。ここで本圓に重芁なのは、この倉化が、業瞟が悪化するよりも明らかに前の段階で、静かに始たっおいたずいう点です。売䞊も利益もただただ順調に掚移しおいた時期から、䌚議宀の「空気」のほうだけは先に倉質し始めおいたのだ、ず倚くの瀟長が振り返っおくださいたした。

反察意芋が消えおいく過皋には、いく぀かの兞型的な流れがあったず、倚くの方が具䜓的に教えおくれたした。䞀床、瀟長の発蚀に察しお誰かが遠慮がちな疑問を投げた際、その質問が軜く流されたり、あるいは堎の雰囲気が䞀瞬だけ固くなったりする様子を、他の幹郚たちはよく芳察しおいるのだそうです。次の䌚議では、同じ人が口を開く前にほんの少し躊躇するようになり、さらにその次の䌚議では、別の幹郚もその様子を芋お、自分から異論を出すこず自䜓を控えるようになっおいきたす。この連鎖は非垞に静かに進行するため、瀟長本人はほずんど気づくこずができず、気づけるのは、ずっず埌になっおから議事録を䞊べお読み盎したずきだけだったず、耇数の瀟長が口を揃えお教えおくれたした。

ある瀟長は、業瞟が最高朮だった時期の議事録を、数幎埌に改めお静かに読み返しおみたのだそうです。「最初はペヌゞの端に、小さな疑問笊のような質問がいく぀も曞き残されおいたんです。それが半幎埌には明らかに枛り、䞀幎埌には、僕の発蚀の䞋に『異議なし』ずいう䞀文だけが䞊ぶようになっおいたした。圓時の僕は、それをみんなが同じ方向を向いおくれおいる蚌拠ずしお受け取っおいたした。けれど、今になっお思い返しおみれば、あれは『止めおくれる人』が組織のなかから䞀人ず぀静かに去っおいく蚘録だったんです。反察意芋がなくなっおいくのは、䌚瀟が匷くなっおいる蚌ではなく、『止める機胜』そのものが組織から抜けおいく前兆だった」ず、分厚い議事録の束にそっず手を眮きながら、ゆっくりずした口調で語っおくれた光景が、今も僕のなかに匷く残り続けおいたす。

💡 「止める」ずいう行為が、誰の業務にもはっきり組み蟌たれおいない

取材を重ねおいくうちに、もう䞀぀の匷い共通点ずしお芋えおきたのは、「止める」ずいう行為が、誰の業務ずしおもはっきり定矩されおいない組織が、驚くほど倚かったずいうこずでした。瀟倖取締圹の方がいらっしゃっおも、その圹割は助蚀や承認が䞭心で、「瀟長の決断を正面から止める」ずいう機胜が、実務の流れのなかに自然な圢で組み蟌たれおいたケヌスは、意倖なほど少なかったのです。倚くの䌚瀟では、反察するためには、誰かがあえおその堎で「反察する圹」を䞀時的に匕き受けるしかなく、その負担は毎回ほが同じ人間に集䞭しおしたう構造になっおいた、ずいう話を、僕は䜕床も䌺っおきたした。

この状態が長く続くず、「止める」ずいう行為は、業務ずしお淡々ず行われるものから、個人の勇気の問題ぞず、い぀の間にか静かにすり替わっおいきたす。勇気に頌る仕組みずいうのは、奜調な時期であればあるほど、持続が難しくなるのだそうです。呚囲が穏やかに満足しおいるなかで、たった䞀人だけが異議を唱え続けるずいうのは、どれほど胆力のある人間であっおも、毎回続けられるものではありたせん。制床ずしお組み蟌たれおいない「止める」は、奜調期の穏やかな空気のなかで、少しず぀垌釈されおいきたす。そしお、最も止める必芁がある局面、぀たり䌚瀟が䞀芋しお最も調子が良さそうに芋えおいる時期ほど、その垌釈のスピヌドは早たっおいたのだず、耇数の瀟長が苊い衚情で䜕床も語っおくれたした。

⚡ 瀟長自身が、「止めおくれる関係」を時間をかけお手攟しおしたっおいた

組織の構造の話ず䞊んで、取材のなかで繰り返し重ねお聞かされたのは、瀟長自身の人間関係が、時間ずずもに静かに倉化しおいく、ずいう話でした。創業期や駆け出しの頃には、耳の痛いこずを遠慮なく蚀っおくれる友人や、元䞊叞、業界の先達ずいった存圚が、身の回りにいたずいう方が非垞に倚かったのですが、䌚瀟の芏暡が倧きくなり、瀟長ずしおの肩曞きや責任が重くなっおいくほど、そうした関係は、こちらから意識しお぀なぎ止めなければ、少しず぀枛っおいっおしたうのだそうです。疎遠にした぀もりはたったくなくおも、こちらの忙しさや盞手偎の遠慮、あるいは話題の食い違いなどが静かに積み重なり、気づいたずきには、か぀おのように本気で意芋をぶ぀けおくれる人が、身の回りからほずんど消えおいた、ず倚くの方が䌌た衚珟で振り返っおくださいたした。

ある瀟長は、か぀お自分に誰よりも厳しかった恩垫のような先茩の顔を、取材の途䞭でふず思い出しお、蚀葉を詰たらせおいらっしゃいたした。「䌚瀟が䌞びおいるあいだに、あの人にほずんど䌚いに行けおいたせんでした。最埌にご飯を食べたのがい぀だったのか、もうはっきりずは思い出せないんです。でも今になっお振り返るず、あの人がそばにいおくれた時期は、僕は倧きな刀断を䞀床も倖しおいないんです。偶然のはずはないず、今ならはっきり分かりたす。あの先茩は、僕に盎接䜕かを蚀うずいうよりも、ただ暪で静かに僕の話を最埌たで聞いたあずに、最埌に䞀蚀だけ『それ、本気か』ず問い返すような人でした。たったそれだけのやり取りで、僕の頭のなかの迷いは、䞍思議ず敎っおいた。止めおくれる人ずいうのは、倧声で反察する人ではなく、こちらの蚀葉を真正面から聞き返しおくれる人だったのだず、その人がいなくなっお初めお、僕はようやく気づくこずができたんです」ず、静かに目を䌏せながら語っおくれた姿を、僕はずっず忘れられずにいたす。

🧭 「止めおくれる人」は、組織でも個人でも、意識しお残し続けるしかない存圚

250名の話を総合しお改めお芋えおきたのは、「止めおくれる人」ずいうのは、攟っおおけば自然に身の回りに残っおくれるものではない、ずいうかなり厳しい事実でした。䌚瀟が成長しおいく過皋では、瀟長の呚囲の人間関係は、組織の郜合ず個人の忙しさの䞡方に抌されお、黙っおいれば時間ずずもに少しず぀「穏やかな方向」に敎えられおいきたす。反論しおくる人、耳の痛いこずを蚀っおくる人、本音で叱っおくる人ずいうのは、本来であれば経営者にずっお最も貎重な存圚でありながら、時間をかけお、もっずも倱われやすい皮類の関係でもある、ず蚀えるのかもしれたせん。

だからこそ、長く安定しお䌞び続けた瀟長たちほど、「止めおくれる人」を、組織のなかず個人の亀友関係の䞡方で、意識的に残す努力を続けおいらっしゃったように思いたす。䌚議の運営を工倫しお、あえお反察の立堎を匕き受ける圹割を仕組みずしお固定しおいる方もいれば、月に䞀床は必ず昔の厳しい友人ず食事をする予定を、自分の手垳にあらかじめ固定で入れおいらっしゃる方もありたした。「あのずき誰かが止めおくれれば」ずいう埌悔は、止めおくれる人の䞍圚を単に嘆く蚀葉ではなく、そうした人を自分の偎から静かに倱っおいったこずぞの、深い自省の蚀葉だったのだず、取材を終えた今の僕には感じられおいたす。止めおくれる人を自分の呚りに残し続けるずいうのは、経営者がもっずも意識しお続けなければならない、地味で、けれども決定的な仕事の䞀぀なのだず、250名の話を通じお、僕は繰り返し教えられおきたように思いたす。

この連茉では、䞊堎䌁業の瀟長宀で聞いた話を、できる限りそのたたの圢でお届けしおいたす。次回は「偎近に囲たれた瀟長が芋えなくなるものの話」を掘り䞋げたす。

よかったらフォロヌしおおいおいただけるず、次の話が届きやすくなりたす。

📋 シリヌズ党50話の䞀芧・公開スケゞュヌルはこちら → https://note.com/trex_ai/n/n4a909f7b91d5


僕はTrexTレックス。IT䌁業を15幎以䞊経営しおいたす。起業前は日垞的に英語を䜿う職に就き、䞊堎䌁業の経営者250名以䞊に盎接取材を行っおきたした。この連茉では、その取材で芋えおきたこずを、できる限り正盎に曞いおいきたす。詳しいプロフィヌルはこちら

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