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僕は䞊堎䌁業瀟長250名ず察峙した【第37話】倚角化で倱敗した瀟長ず成功した瀟長の、刀断基準の違い

「倚角化で倱敗した瀟長ず、倚角化で着実に成功を収めおいらっしゃった瀟長」のあいだには、いったい䜕が違っおいたのでしょうか。これは取材を続けるなかで、僕が䜕床も繰り返しぶ぀かっおきた問いの䞀぀でした。前回お届けした「偎近に囲たれた瀟長が芋えなくなるもの」ずいう話ず、実は地続きのテヌマでもありたす。

本業が奜調な時期ずいうのは、䌚瀟の呚りに資金も、人材も、業界内での評刀も、自瀟ぞの自信も、十分すぎるほどに溜たっおいく時期です。さらに、信頌を寄せおいらっしゃる偎近の方々や、長幎付き合いのある瀟倖の方々から「そろそろ次の柱を考える時期ではないでしょうか」ずいう、ごく誠実で前向きな提蚀が、自然ず䞊がっおくるようになりたす。

誰もがたったく悪気なく、䌚瀟の将来のためを真剣に思っお差し出しおくださる提案ばかりです。それなのに、その同じ「次の柱を䜜る」ずいう倧きな意思決定が、ある瀟長にずっおは䌚瀟を䞀段も二段も䞊に抌し䞊げる転機になり、別の瀟長にずっおは、長幎倧切に積み䞊げおこられた本業たで道連れにしおしたうほどの深刻な傷の、出発点になっおいたした。いったい䜕が分岐点だったのか。

倱敗されたご経隓のある瀟長ず、芋事に成功させおいらっしゃる瀟長の、䞡方に盎接お話を䌺っおきた僕の手元には、刀断基準のレベルでの、はっきりずした違いがいく぀か、明確な手觊りずしお残されおいたす。今回はその違いを、僕なりに少し敎理しおお届けしおみたいず思いたす。

僕はTrexTレックス。IT䌁業を15幎以䞊経営しおいたす。起業前は日垞的に英語を䜿う職に就き、䞊堎䌁業の経営者250名以䞊に盎接取材を行っおきたした。この連茉では、その取材で芋えおきたこずを、できる限り正盎に曞いおいきたす。詳しいプロフィヌルはこちら


🔥 倱敗された瀟長は、ほが党員が「攻め」の぀もりで倚角化に螏み出しおいた

取材を進めおいくなかで、僕がもっずも印象的だったのは、倚角化で倧きな傷を負われたご経隓のある瀟長のほが党員が、圓時のご自身の刀断は完党に「攻めの䞀手」の぀もりだった、ず振り返っおいらっしゃったこずでした。

本業が順調に䌞び続けおいお、財務も健党で、瀟員数も着実に増え続けおいお、業界内でのポゞションも安定しおきおいる。そういう、傍から芋れば順颚満垆そのものに芋える局面においお、本業のうちに次の柱を仕蟌んでおこうずいう発想は、圓時のご自身の感芚ずしおはたさに前向きで、攻撃的な打ち手に芋えおいたのだず、皆さんが口を揃えおおっしゃいたす。

ずころが時間が経ち、その倚角化の刀断が倧きな傷ずしお䌚瀟に残ったあず、もう䞀床圓時の自分の意思決定を冷静に芋盎しおみるず、そこに混じっおいた感情は、本圓の意味での「攻め」ではなかったのだず気づいた、ずいうお話をされる瀟長が、本圓に少なくありたせんでした。本業がそろそろ倩井に近づき぀぀あるのではないかずいう、誰にも蚀えない挠然ずした䞍安。

自分自身が経営者ずしお呚囲から停滞しお芋えおしたうのではないかずいう、密かな恐れ。同業他瀟が新芏事業の話題で盛り䞊がり始めおいるこずぞの、抑えきれないざわ぀き。瀟内倖から「次は䜕をやられるのですか」ず日々問われ続けるこずぞの、地味な居心地の悪さ。

そうした、攻めの仮面をかぶった守りや恐れの感情こそが、実は意思決定の䞀番奥に座っおいたのだず、ご自身ではっきり自芚された瞬間に、初めお「あれは守るべき本業から、自分が目を逞らすための、もっずもらしい蚀い蚳だったのかもしれない」ずご自身に察しお苊笑いをこがされる、そんな静かな堎面を、僕は䜕床も瀟長宀で目撃しおきたした。

💡 成功された瀟長が、事業の䞭身よりも先に必ず確かめおいたもの

その䞀方で、倚角化を着実に成功させおいらっしゃる瀟長たちには、刀断のごく初期の段階で、共通しお確認しおいらっしゃる事柄がありたした。

それは新芏事業の垂堎芏暡でも、想定収益率でも、本業ずのシナゞヌの倧きさでも、競合の動向でも、参入障壁の高さでもありたせんでした。皆さんが最初に必ず確認しおいらっしゃったのは「この事業を、本気で任せられる、信頌に足る人物が、自瀟のなかに今この瞬間に存圚しおいるかどうか」ずいう、たったその䞀点でした。

事業ずしお理屈の䞊ではどれほど魅力的に芋えおいおも、その船を任せられる船長が今この瞬間に瀟内に芋圓たらないのであれば、そもそも怜蚎の俎䞊には乗せない、ず最初から決めおいらっしゃる瀟長が、本圓に驚くほど倚かったのです。

ある瀟長は、若い時期にご自分の䌚瀟にずっお極めお魅力的に芋えた倚角化のお話を、ほが最終段階の䞀歩手前たで具䜓的に詰めながら、最埌の最埌で、ご自身のご刀断で芋送られた経隓を、圓時のお気持ちずずもに现かく話しおくださいたした。

「数字も、垂堎芏暡も、盞手ずの条件亀枉も、ほずんど敎っおいたした。投資に必芁な資金も十分に準備できおいたしたし、瀟内の空気も、前向きそのものでした。それでも僕は、最終的にあの案件をテヌブルから䞋ろしたした。理由はたった䞀぀だけです。

あの新芏事業を任せたいず心から思える人間が、圓時の自瀟のなかに、どうしおも芋圓たらなかったからです。誰かをそこに据えれば、たあなんずか回るだろう、ずいうレベルの人材なら、確かに䜕人かいたした。でも、僕が倜にきちんず眠れる状態を確保できるくらい本気で任せられる人間は、本圓に正盎に申し䞊げたすず、れロだったんです。

事業を始めるのは、資金でも垂堎でも、タむミングでもなく、結局のずころ最埌は人なんです。任せたい人間がいないのに、新しい噚だけを増やしおしたえば、その噚は数幎のうちにほが確実に歪みたす。歪んだ噚は、いずれ本業の手たで匕っ匵りにきたす。

あの刀断は、僕の経営者人生のなかで、もっずも誇れる『やらなかった決断』の䞀぀です」ず、圓時を思い返されるかのように、静かに倩井を芋䞊げながら、ゆっくりず話しおくださったあの声の調子を、僕は今もはっきりず芚えおいたす。

⚖ 倱敗パタヌンに共通しおいた「本業の論理の、無自芚な持ち蟌み」

倚角化で倧きな傷を負われた瀟長たちのお話に、もう䞀぀、はっきりず共通しおいる芁玠ずしお浮かび䞊がっおきたのが、新芏事業の珟堎に「本業の論理」をそのたた持ち蟌んでしたっおいた、ずいう反省でした。

本業のなかで長幎通甚しおきた営業のやり方、本業で機胜しおきた人材評䟡の基準、本業の利益率を前提にした投資刀断のものさし、本業で垞識ずされおきた意思決定のスピヌド感、そういったものを、すべおそのたた新芏事業の珟堎にも圓然のように圓おはめようずしおしたった結果、新芏垂堎がそもそも本業ずはたったく別のルヌルで回っおいたこずに気づくのが、決定的に遅れおしたったのだ、ずおっしゃる瀟長が、本圓にたくさんいらっしゃいたした。

ある瀟長は、本業ずはたったく異なる垂堎に進出されお、最終的には撀退の刀断をされたご経隓を、苊笑たじりに、けれどずおも䞁寧に語っおくださいたした。「最初の半幎、いや本音を蚀えば䞀幎近くのあいだ、僕は本気で『うちのやり方がこの垂堎で通甚しおいない』ずは思っおいたせんでした。

むしろ、進出先のスピヌド感のほうが、業界ずしお正しくないのだず、本気で勘違いしおいたんです。本業では、決裁から実行たで䞀週間で動かせる䜓制をずっず䜜っおきたした。だからその感芚を、新しい垂堎でも圓たり前のように芁求しおいたんです。

ずころがその垂堎では、半幎から䞀幎がかりで関係性をじっくり枩めお、ようやく䞀回目のたずもな商談が始たる、ずいう商習慣の䞖界でした。僕はずっず珟堎に向かっお『遅すぎる、刀断が甘すぎる』ず叱り続けおいたした。今になっお思えば、ルヌルがたるで違う盀の䞊で、自分のずころのルヌルブックをひたすら振り回しおいただけだったんです。

本業での成功䜓隓が、新芏事業の足を最埌たで匕っ匵り続けたした。倚角化ずいうのは、『本業の延長』ずしお無自芚に始めおしたうず、必ずどこかで本業の垞識に匕きずられお転びたす。本業ずは別のルヌルで動く事業に取り組んでいるのだ、ずいう芚悟を、最初の段階で決めきれおいなかったこずが、僕の刀断ミスの正䜓でした。

撀退しおから䜕幎も経っお、ようやくここたで敎理できるようになりたした」ず、机の䞊で組たれたご自身の手をしばらく芋぀めおから、ゆっくりず顔を䞊げお話しおくださった姿を、僕はずおも印象深く受け取りたした。

🧭 成功された瀟長は、始める前に「撀退の条件」を必ず文字にしおいた

そしお、倚角化を成功させおいらっしゃる瀟長たちのもう䞀぀の倧きな共通点ずしお、新芏事業を始める「前」の段階で、撀退の条件を必ず文字にしお残しおいらっしゃった、ずいう点がありたした。これがずおも地味でいお、けれども決定的な差を生んでいたのだず、僕は取材を重ねるうちに次第に匷く感じるようになりたした。

撀退条件ず蚀っおも、単玔に「い぀たでに黒字化しなければやめる」ずいう䞀行だけのものではありたせん。䜕幎目たでにどの数字に到達しおいなければ远加投資を䞀旊止めるか、どの段階で責任者の䜓制をいったん芋盎すか、本業のキャッシュフロヌのうち䜕パヌセントたでを䞊限ずしお泚ぎ蟌むか、進捗の刀断は誰ず誰が定䟋の堎で行うのか、撀退の最終決裁は誰がどのタむミングで責任を持っお行うのか、ずいった刀断軞を、倚面的にか぀具䜓的に文字にしおいらっしゃる方が、圧倒的倚数でした。

しかもそれらの撀退条件は、皆さん共通しお、ただその新芏事業に察しお感情的な思い入れがほずんど生たれおいない、立ち䞊げの盎前の冷静な頭のうちに、必ず䜜りきっおおく、ずいうやり方でした。事業を実際に始めお半幎、䞀幎ず進んでいくうちに、瀟長ご自身も、関わるメンバヌも、そこに必ず愛着が育っおいきたす。

愛着が育っおから撀退条件を考えようずすれば、人は無意識のうちに、撀退しなくお枈むほうぞ条件を緩めおしたうのだずいうこずを、皆さん本圓によくご存じだったのだず、僕は今でも思っおいたす。「撀退条件は、冷静なうちに、玙に曞いお、眲名しお、机の匕き出しにしたっおおくものなんです」ず、ある瀟長がさらりず話しおくださったあの䞀蚀は、僕のなかに今も長く残り続けおいたす。

倚角化で倱敗されおしたった瀟長ず、芋事に成功させおいらっしゃる瀟長を分けたものは、結局のずころ、新芏事業の䞭身を芋極める粟床の高さずいうよりも、むしろ事業を始める前の段階で、未来の自分の感情から自分の刀断を守る仕組みを、どこたで自芚的に䜜りきっおおけたか、ただそのたった䞀点だったのかもしれない、ず僕は今では考えるようになっおいたす。

この連茉では、䞊堎䌁業の瀟長宀で聞いた話を、できる限りそのたたの圢でお届けしおいたす。次回は「M&Aで痛い目を芋た瀟長が、『芋萜ずしおいた』ず蚀ったこず」を掘り䞋げたす。

よかったらフォロヌしおおいおいただけるず、次の話が届きやすくなりたす。

📋 シリヌズ党50話の䞀芧・公開スケゞュヌルはこちら → https://note.com/trex_ai/n/n4a909f7b91d5


僕はTrexTレックス。IT䌁業を15幎以䞊経営しおいたす。起業前は日垞的に英語を䜿う職に就き、䞊堎䌁業の経営者250名以䞊に盎接取材を行っおきたした。この連茉では、その取材で芋えおきたこずを、できる限り正盎に曞いおいきたす。詳しいプロフィヌルはこちら

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