砂漠の絶景 ナミビア🇳🇦
何もない。でもそれが良いナミビア。
あるのは赤い砂丘、青い空、白い雲だけ。
聞こえて来るのはただ風の音。
そんなナミビアを旅したのはもう14年も前の話。
でも、きっと何も変わっていないだろう。
現地の言葉で何も無いを意味するナミビア。しかしこれは必ずしも悪い意味ではない。何も無いは欠如ではなく、無駄な物が何も無い、その結果の充足だ。ありのままの自然に満ち溢れている。
人の手が入っていない。つまりナミビアは何も奪われていない国と表現できるかも知れない。特にナミブ砂漠の絶景は他に類を見ない。写真家が憧れるため、フォトグラファーズドリームとも呼ばれている。
さて海外旅行先として、あまり知られていないナミビア共和国。ナミビアに行ったというと、それどこ?というのが大半の反応だ。南アフリカ共和国の北西で大西洋に面した国、と答えられる人はあまりいない。
そのナミビアへのアプローチだか、夕刻に出国し、香港経由で南アのヨハネスブルグに朝到着。更に乗り換えて首都ウイントフックに昼前到着。おおよその行程であるが、夜行便で寝て朝着くので、南米などに比べると明らかに楽な行程だ。
入国後最初に訪れたのが、首都ウィントフックの象徴とも言えるクリストゥス教会。丘の上に立つ、ドイツ植民地時代の教会だ。アフリカは多くの国がフランスの植民地となっていたが、ナミビアは数少ないドイツ植民地だった国だ。

独特の建築でとても美しい教会だ。
一見の価値はある。
教会見学後は一路ナミブ砂漠を目指す。

ひたすら1本道を走ること数時間。殆ど車とすれ違うことも無く、ナミブ砂漠の絶景地ソッサスフレイを目指す。境界明瞭な雲が面白い。

農作業を終えて帰路につくドンキーカー。
車の木製プレートにはTOYOTAと書いてあった。(笑)

夕刻に砂丘地帯手前の草原に立つロッジへ到着。
ここでも筋状の雲が印象的。ぼーっと空を見て過ごす。1日前まで気ぜわしい日常と仕事に追われていたのが嘘のような別世界。これこそ海外旅行の醍醐味だ。
翌朝は暗いうちから出発して、朝日に赤く染まる砂丘を目指す。少しずつ砂丘が姿を見せ始めた。


デューンとは砂丘の事。朝日に赤く染まった斜面と影の部分のコントラストが美しい。赤(オレンジ)に見えるのは、
① ナミブ砂漠が鉄分を多く含む事
② 世界最古の砂漠の一つで約8000万年の年月の間に酸化が進んだ事
③太陽高度が低い時間帯は赤が強調される事
などがその理由である。
数あるナミブ砂漠のデューンの中で、人気No1がこのデューン45だろう。





デューン45から戻り、ランチタイムとなった。
ロッジで用意されたボックスランチを、下に掲載した風景を臨む木陰で頂いた。誰もいない静寂の中、いつまでもここに居たい、という衝動に駆られる至福の時間であった。


デューン45を後にしてソッサスフレイ最深部へ。最後は道が深い砂地となり、車高の高い4駆車に乗り替える。
目指すは高さが最も高い(350m前後)砂丘ビッグダディーと、黒い枯れ木と白い大地のデッドフレイだ。

ビッグダディーから砂丘の急斜面を一気に下り、デッドフレイへ。


まずデッドフレイの白色は粘土質の塩土で、湖が干上がってできたもの。そして立ち枯れの木は、900年前に枯れるも乾燥て腐らず、炭化したアカシアの木なのだ。

900年と聞いただけで、自分の人生とは比べ物にならない。枯れているとは言え、これからも絶景の立役者として存在し続けて欲しいものだ。いやするだろう。

夕刻、ロッジに戻ると草原の高台に行くサンセットツアーがあると聞いて参加した。ピックアップトラック3台の荷台に分乗して草原を上がって行く。



草原の高台にテーブルが並べられ、アルコールやソフトドリンク類が豊富にあった。美しい夕日を見ながら、各国からのゲスト達と素晴らしい時間を過ごすことがてきた。
実は当日、私の誕生日であったため、皆んなにハッピーバースデーの歌を歌ってもらい、忘れえぬ誕生日となったのだった。ひとり旅の寂しい誕生日を想定していただけに。
翌日は大西洋に面した街スワコップムントに移動。
途中ウェルウィッチアという珍しい植物を見学した。

和名は奇想天外。一生で2枚の葉しか作らず、それが数百〜千年以上伸び続けるという、本当に奇妙な植物だ。葉は風で裂け何枚にも見えるが実は2枚だけで、地下10m以上の根で水を吸うらしい。
寿命は1000年以上。個体によっては1500年近いようだ。ほぼナミビアにしか生息せずナミビアの国花となっている。(アンゴラの一部にも生息あり)

おおよそアフリカらしくない街並み。やはりドイツ植民地だった面影が強く残っている。
最終日は海岸砂丘に行き、4輪バギーで砂丘を疾走するアトラクションを体験。

ガイドが走る後をついて行き、砂丘の急斜面を下ったり上ったり、とってもスリリングで楽しい経験だった。
その後ヴォルビスベイ空港近くのデューン7へ。

かなりの急斜面で、皆んな四つ這い状態で殆ど動いていなかった。私もトライしたが、途中で断念。
そのままヴォルビスベイ空港に移動して、次の目的地ケープタウンへ。
終わりに
今回のナミビアは4日間ではあったが、砂丘三昧で砂漠の絶景写真も撮れて、本当に満足な旅となった。観光客も少なく静寂の中、日常を忘れてぼーっと赤い砂丘、青い空を眺める時間が、いかに貴重だったことか。非日常を味わうことが、海外旅最大の目的と考える私にとっては、最高の旅先であった。
何も無いナミビアは何も無いことが素晴らしい時間を与えてくれることとなった。
