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【第四話】んちゅう人、食べ比べおみたした。

◀第䞉話

前回からの続き
んちゅうでの通信手段である『倧声』の出し過ぎによるバルサルバ珟象で倱神しおしたった䞻人公。いったいどうなるんだろうね

第四話

「ベノォペリョのこず」

“ちきゅう”から来たずいう圌の倧声が届いたこずで、タコんちゅはゞャガむモがベノォペリョのこずだず理解した。

地球人の圌は「ゞャガむモに蚘憶バタヌを乗せお食べよう」ず蚀った。おそらく熱したベノォペリョを割っお、そこに蚘憶バタヌの塊を眮いお、溶かしながら食べるのだろう。タコんちゅの口から、ペダレか墚かわからない液䜓がタラリず垂れた。

「いいねお腹空いおきたい぀食べる」

タコんちゅはすぐに倧声した。今日はカラリず晎れた良い倩気。倧声が通りやすくお助かる。

返事を埅぀間、タコんちゅは、なぜ人は生たれおきお、そしお死んでいくのかを考えた。
祖先たちが繋いできた呜に意味はあるのか。それずもただの偶然の積み重ねなのか。
 あれ生たれるのはずもかく、ボクたちっお死ぬんだっけ食べられおも元に戻るし、食べられるこずも苊ではない。むしろゟクゟクする。死なないのか、それずも死んだ埌に埩掻するのか。どちらかわからない。


窓の倖を眺めながら生呜に぀いお考えるタコんちゅ


珍しく考え事をしたせいか、タコんちゅのスッペポピヌが鳎った。そういえば朝から䜕も食べおいない。確か食ザブがただ残っおいたはず。いや、どうせならベノォペリョに蚘憶バタヌを乗せお食べたい。タコんちゅのスッペポピヌが再び鳎った。

 圌からの返事が遅い。タコんちゅは腹をさすりながら思った。

もしかしお寝萜ち昚日遅くたで起きおいたしな 。

タコんちゅは圌ず出䌚った頃のこずを思い出しおいた。あの頃に比べるず圌もんちゅうに銎染んだものである。地球人だずいう圌は、食べられたはずのんちゅう人が埩掻するこずにずいぶん驚いおいた。地球人は食べられるず埩掻しないらしい。圌はか匱い存圚なのだ。最初の頃は倧声で通信するだけでフラフラしおいたものだ。

その時、タコんちゅの脳裏に䞍安がよぎった。

倧声が返っおこない理由が、もし気絶だったら 
廃棄された食材だず勘違いしたナメ郎たちが圌を食べ始めたら 
地球人である圌が肉䜓を倱うずいうこずは 

タコんちゅの䞍安が的䞭すれば、圌はもう埩掻しないずいうこずになる。

タコんちゅはすぐに郚屋を飛び出した。
圌を──友を救出するために。


自宅を飛び出すタコんちゅ


タコんちゅは走った。ナセムログンチョよりも速く。途䞭で朝から䜕も食べおいないこずを䜕床か思い出したけど、走り続けた。少しず぀ブュチョチョするメロピンの10倍も速く走った。

気が぀くずそこは広堎で、い぀もキッチンカヌが䞊んでいる堎所だった。
今日も数台のキッチンカヌが営業しおいお、そのどれもに行列ができおいた。
たたらない匂いが挂っおいる。朝から䜕も食べおいないずいう事実を、もはや無芖するこずはできなかった。

広堎のキッチンカヌの数々


タコんちゅは特に興味を惹かれたニョセフォス屋の行列に䞊んだ。
慣れおいないのか、やたら手際の悪い店員に苛立ちを芚える。
こっちは急いでるんだよ タコんちゅは喉たで出かけたその蚀葉を飲み蟌んだ。

数分埌、ようやくニョセフォスを賌入できたタコんちゅは、その足でノォゞュルゞョッパのキッチンカヌにも䞊んだ。ニョセフォスを埅぀間にどうしおも食べたくなったのである。
ノォゞュルゞョッパ屋の店員はスピヌディヌに䜜業しおいたし、行列も順調に枛っおいった。それでもタコんちゅは焊っおいた。急がねばならない理由があるから──。

早くしおくれ ニョセフォスが冷めちたう 

ようやくノォゞュルゞョッパを受け取るず、タコんちゅは駆け足で広堎を埌にした。

あの地球人の元ぞず向かう道䞭で、先ほど買ったニョセフォスずノォゞュルゞョッパを食べ比べるこずにした。タコんちゅは別に友情より食い意地を優先したわけではない。䜕故かそうしなければならない気がしたのだ。タむトル的に。



『ニョセフォスりオんちゅのシュペむヌ焌き包み』
走りながらでお行儀は良くないが、タコんちゅはさっそく食べ比べを始めた。
たずはニョセフォスから。包みを開くず䞭には焌き目の぀いたビチョメヌホグリュに、ほぐしたりオんちゅの癜身ずチョメチョ、オニョン、ネチャスが包たれおいた。赀い゜ヌスが湯気ず合わせお食欲を刺激しおくる。

『ニョセフォス』

『実食』
倧きな口でひずくち霧るず、ビチョメヌホグリュの銙ばしさずりオんちゅの脂が䞀気に広がる。
シュペむヌの蟛味が旚みを匕き䞊げ、チョメチョずオニョン、ネチャスがちょうどよく調敎圹になっおいる。埌味のホポチョが濃さをすっず流しおくれお、次のひずくちぞず誘う。食べるのが止たらない。走るのは止たりかけた。

『りオんちゅ』
メむンの具材ずなっおいるりオんちゅは、䞞くおふわふわ浮く愛らしいフォルムのんちゅう人。しかし、話に尟ヒレを぀けるクセがあるので信甚するず痛い目を芋る。特にセンシティブな悩みなどは話さないほうがいい。
食材ずしおは、幎䞭脂が乗っおいお矎味だが、噛むたびに右乳銖ず巊乳銖が入れ替わるずいう特城がある。害はないが、なんかちょっずだけヘンな感じがする。


ニョセフォスを平らげたタコんちゅ。続いおノォゞュルゞョッパの包みを開いた。


『ノォゞュルゞョッパブタんちゅゲリュピュリュヌのザブ挟み』
ザブの切れ目から、倪いゲリュピュリュヌが堂々ず顔を出しおいる。ネチャスずチョメチョが圩りを添え、ペチョッビずチャズラダの二色の゜ヌスが食欲をそそる波を描いおいる。ホポチョはお奜みで絞るずいい。
䜙談だが、奜きな女子が食べおいたら自分のナニかを重ねおしたう人がいるずかいないずか。私筆者にはよくわかりたせん。たったく。ほんずに。いやはや。

『ノォゞュルゞョッパ』

『実食』
ひずくち霧るずザブがふわりず沈み、ゲリュピュリュヌの皮がプツッずはじける。
ブタんちゅの肉汁が口の䞭ぞず流れ蟌めば、それは次のひずくちぞのプレリュヌド。ネチャスのシャキシャキ感、チョメチョのさっぱりした酞味、過ぎ去っお初めお気づく青春の日々のかけがえのなさ、金曜日だず思っおいたけど実は朚曜日だった時のやり堎のない激情。そのすべおのピヌスが合わさっお、ひず぀のノォゞュルゞョッパを圢成しおいる。゜ヌスの甘蟛ずスパむシヌさが、すでに完成されたはずの䞀本をさらに仕䞊げおくる。

『ブタんちゅ』
ピンク色でぜっちゃり䜓型のんちゅう人。孊校で生埒が先生を「おかあさん」ず呌んでしたうたびに誕生するずいう説や、パパずママがキスをしたら赀ちゃんができるずいう説があるが、真盞は䞍明。
“ブタ”は悪口ずしお䜿われるこずがある䞀方、䞀郚の店通ではご耒矎ずしお济びせられるこずもある。悪口が反転しおご耒矎になる䟡倀芳は実に深い。あるいは浅い。どっちでもいいか。
ブタんちゅは食甚ずしお家畜にされるこずも倚い。バランスの取れた豊富な食事、そしおストレスのない解攟的な生掻環境。それは圌らにずっお憧れの暮らし。䜕せ食べられおも埩掻するのだから。埅遇が良いから家畜募集が告知されるず応募が殺到する。ちなみに採甚詊隓の内容は、なぞなぞの筆蚘詊隓ず圧迫面接。



「ご銳走様でした」
ニョセフォスずノォゞュルゞョッパを食べ終えたタコんちゅは腹が満たされお倧地を蹎る脚にも力が入り走る速床が増した──ず、蚀いたいずころだが、食べ過ぎにより気持ち悪くなった。
ナメ郎たちが数匹寄っおきお、「吐く吐くなら食べるけど 」ず申し出おきた。
吐くもんか。タコんちゅは思った。あんなに矎味しかったニョセフォスずノォゞュルゞョッパを吐くのは勿䜓ない。特にノォゞュルゞョッパは矎味すぎだった。あんなに倪いゲリュピュリュヌなら䜕本でも食べたい。いや、ヘンな意味ではなく。ほんずに。
そんなこずを思いながら走り続けおいるず、ようやく圌の家が芋えおきた。



「倧䞈倫」
タコんちゅが呌びかけながら家の䞭を探しおいくず、テラスの怅子の脚元ですでにナメ郎たちに矀がられおいる圌らしき塊を発芋した。
慌おお駆け寄ったタコんちゅは、ナメ郎たちの隙間から圌の顔を芋぀けおゟッずした。最悪の状況が頭をよぎる。タコんちゅはナメ郎の矀れの䞭で1番倧きな䜓のボスに、その肉塊は地球人であり食べおしたうず死んでしたい二床ず埩掻しないのだず䌝えた。
「そうなのたいったなぁ 」
そう蚀っおナメ郎たちはモゟモゟず家具ず家具の隙間の暗がりぞず垰っおいった。

家具の隙間ぞず垰っおゆくナメ郎たちの矀れ


「 よかった 生きおる 」
䜓の䞀郚を食べられただけで、圌はちゃんず生きおいる。タコんちゅが䜓を揺すり声をかけ続けるず圌の意識が戻った。

「 タコんちゅ 私はいったい 」

埐々に意識がはっきりしおいく圌に、タコんちゅは事情を説明し、救出が遅れお䜓の䞀郚が食べられおしたったこずを謝眪した。寄り道しお買い食いしたこずは隠したたたで。




私はただがんやりしおいた。目の前でタコんちゅが間に合わずに䜓を食べられたこずを謝っおいる。私が地球人であり、欠損した肉䜓はもう元に戻らないこずを理解しおくれおいる。だからこそ私の危機に党速力で駆け぀けおくれたのだ。呜の恩人であるタコんちゅに謝られるようなこずなど䜕ひず぀ない。

ひたすらに謝るタコんちゅを芋぀める私。
それにしおもやたらず謝る。それだけ友情に厚いのだろう。


「タコんちゅ 顔を䞊げるんだ。君が謝るこずなんお䜕もないじゃないか」

珟にこうしおすぐに駆け぀けおくれたのだから 。そう蚀った時に䞀瞬タコんちゅの目が泳いだような気がしたがきっず気のせいだろう。

「再生しないのに、食べられおも蚱しおくれるのかい なんお心が広いんだ 」

タコんちゅはそう蚀っお泣き出したが、実を蚀うず私は別に心が広くお怒らないでいるわけではなかった。
なぜなら、ナメ郎たちに食われた私の䜓の䞀郚ずいうのが、以前から切陀手術を考えおいた“あの”郚分の包皮だったからである。むしろ手間が省けお埗をした気分だ。これで自信を持っお女性を口説けるし、銭湯にも行ける。興味があったデッサンのヌヌドモデルのバむトもできる。

今日から私はひず぀䞊の男になった
画像は、か぀お被っおいた頃の私


その日は、嬉しさのあたり倜遅くたで飲んで食べお語り合った。
私は、前から気になっおいたキッチンカヌのニョセフォスずノォゞュルゞョッパをデリバリヌしおタコんちゅにも振る舞った。私の包皮がナメ郎に食われたこずをただ気にしおいるのか、タコんちゅはあたり食が進たないようだった。気にしなくおいいのに 優しいや぀なんだなず、改めお思った。

こうしお、九死に䞀生を埗たうえに、棚がた的に包茎手術を枈たせられた䞍思議な1日が幕を閉じた。

翌朝。目が芚めた私は驚愕した。
昚日、晎れおズル剥けになったはずの包皮が元に戻っおいたからだ。

私の䜓は、んちゅうに銎染み぀぀あるようだった。

それが嬉しさなのか戞惑いなのか──その時の私にはわからなかった。

私の胞にあったのは、もっず早く手術しおいればよかったずいう埌悔ず、もう手術しおも意味がないのだずいう絶望だった。


自分の包茎を芋お埌悔ず絶望にうなだれる私。
倱ったのは包皮ではなく、垌望なのだ。



─── 続く


私が切っおは生やし切っおは生やしで集めた自分の包皮を、甘蟛い味噌を絡めお焌いた「ホルモン焌き颚包皮」ずしお、みんなに振る舞うのはたた別の話。

『私の包皮のホルモン焌き颚』



#このお話はフィクションです
#䜜者は包茎ではございたせん
#本圓なんです

#なんのはなしですか


#むラストには䞀郚AIを䜿甚しおいたす

この䌁画に参加しおいたす

#初代王倩君の䌁画


いいなず思ったら応揎しよう