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伝説の青崩峠 「日本のトンネル技術が敗退」して「リベンジ」に至った話 【だから地図は面白い】完結編

こんにちは。ツーリングマップル編集部のマスキです。

地図が好き、国道(酷道)が好き、歴史が好き、山が好き、旅が好き・・、いろんな人にとって何かしら引っかかりがあるであろう「青崩峠」について、ここまで前後編に分けて様々な視点から見てきました。今回はその完結編。いよいよこの難峠に、日本の土木技術がリベンジするのですが、それによって将来このエリアはどう変わるのか。そのあたりをお話ししていければと思います(よかったら、「♡」を押していってください)。

前編と後編をまだお読みでない方は、以下の画像をタップしてぜひ読んでみてください。

前編(画像タップで記事へ)
後編(画像タップで記事へ)

日本人はつくづく粘り強い

ちょっと後編記事のおさらいになりますが、青崩峠は、昭和中ごろ、国道152号に指定されるも、最初から点線国道(不通区間)として生きてきました。

その後国が「そろそろ本気出すか」と調査をしたものの、「やっぱここにトンネル掘るの無理!(泣)」と結論が出ます。そして、青崩ルートは諦め少し東へ迂回するルートを計画し、工事を始めたのでした。

しかも気合を入れて、国道152号としてではなく、遠州と信州をつなぐぶっといパイプ「三遠南信道」(高規格道路)としての開通を目指して。ところがその東側ルートすらも途中で「こっから先は無理やん!(泣)」とギブアップ。

これにより「永遠の不通区間」として、地図・地理的な名所「青崩峠」が出来上がったわけです。どこぞのなんたらマップルには「日本のトンネル技術が敗退」などと書かれる始末ですよ。

さぞ悔しい思いをしたのではないでしょうか。しかしです、あのコメントに触発されたのかどうか分かりませんが、諦めていなかったニッポンの技術者たち。なんと元の青崩峠ルートで再度戦いを挑むのでした。

イメージ
こんなシーンがあったかもしれない

ただの国道ではない

「三遠南信自動車道」(国道152号ではなく国道474号になる)は、長野県飯田市から静岡県浜松市に至る延長約100km の高規格道路。

そもそも「なんでそんな大変なところに道路なんて、しかも高規格道路なんて作るんだ。もういいんじゃないの」「本当に必要なの?」「裏でほくそ笑んでる悪い奴がいそう」などと思う方もいるでしょう。まあもしかしたらそうなのかもしれません。

でも下図を見るとわかるんですが、遠州から信州へアクセスできる高速道路(含む高規格道路)って、事実として全然ないんですよね。縦の移動が非常に不便なんです。迂回しなきゃならない。

黄色塗りつぶしエリアが空白地帯
(※正縮尺の地図ではありません)

ここに一本、南北をつなぐ道があると便利そうじゃないですか?下図のように・・。

これが「三遠南信道」
全線開通後のイメージ

ね、一気に行きやすくなった気がしません?

では、国土交通省などが発表している開通効果(メリット)を見てみましょう。どんなことが言われているかというと、

①浜松~飯田間が、約1時間短縮される

資料によって分数は微妙に異なるので、ざっくりした言い方になりますが、これまで飯田市街から浜松市街まで3時間半程度かかっていた道のりが、2時間半程度で行けるようになるそうです。大幅な短縮ですね。

中でも「青崩峠トンネル」含む区間の開通による圧縮効果は、なんと40分が7分へ!全体の圧縮効果の半分以上がここにあるのです。どんだけラスボスやねん、と。

しかも安全に、安定して走れる道ができるというのです。ありがたいですよね。つまり開通によって、

②災害に強いインフラの構築

これが叶います。豪雨などの異常気象時にも通行止めにならず、救急医療用の搬送支援や、緊急物資の輸送路としても機能し、命をつなぐネットワークを確保します。さらに

③ビジネスや観光の往来が飛躍的にスムーズに

沿道には、かつて秋葉街道の宿場として栄えた町が点在します。もちろんツーリングスポットも多くあるわけで、そういった場所へのアクセスがしやすくなる。とくに新東名と中央道がつながるので、周遊がしやすくなるのです。これはツーリングライダーには嬉しいのではないでしょうか。

とまあ、様々な効果があり、だから通すんだと。仮に裏でほくそ笑んでる人がいたとして、そんなこと考えてもしょうがない気がします。僕らはその恩恵を楽しめばいいんです(なんて言ったら怒られるかな・・?)。

そしていよいよリベンジへ

「三遠南信道」、そして「青崩峠に道を通すこと」がいかに重要であるかが分かったところで、じゃあいざ「リベンジした話」になるんですが、これはもう、当事者の方の話を読んでもらったほうが熱いし専門的なので、そちらにお譲りしたいと思います。下の画像をタップすると、記事が読めます(ツーリングマップルのことも登場しますよ)。

「最難関への挑戦。難攻不落の峠を突破せよ」
工事を施行した安藤ハザマの
プロジェクトストーリー

いざ、青崩峠へ!

「そこ書かんのかい!」って思われるかもしれないけど、いや、違うんですよ。僕らツーリングマップルはなんせ現地を走って、見てなんぼなのです。現地を紹介して、行ってもらいたいんです。

実は昨年「工事中の青崩峠トンネルを見に行こうぜ」って話をしてたんです。ただそれがいつのまにか主旨が変わり、本物の青崩峠に行っていたのです(この日のツーリングを収めたYouTube動画もアップしたので、記事末尾に貼っておきますね)

ツーリングマップルのYouTubeを
ご覧の方にはおなじみ
左:ポンセ中村氏 右:カソリ仙人

工事中の道路を見られるのは今だけ

この三遠南信道にしろ、絶賛建設中の新東名高速にしろ、工事中の姿が見られるのは今だけ。出来上がっちゃうと基本的に景色は変わりません。東京スカイツリーなんかもそうでしたが、だから建設中の巨大建造物を見るとワクワクしちゃうんですよね。

ってことで国道152号を北上して向かったんですが、途中で道を間違えたのか、行きたくなっちゃったのか、工事現場をスルーして、青崩林道に入っちゃったんですよね。

これがその時の記録
(ツーリングマップルのアプリRoute!より)
左の点線が三遠南信道の計画線

さて、林道に入っていくと、「塩の道」の碑が立っていました。前編記事でいろいろと書かせてもらった「塩」。ここで実際にそうだったんだ!と感じることができます。歴史を知ってるとより面白い。

古くから塩の道として大事にされてきた道

塩の碑を過ぎてしばらく行くと、ゲートらしき場所に着きました。特に閉まってはいないのですが、一応そこでバイクを停めて、歩くことにします。

いずれにしてもこの荒れ具合
バイクで行くのは無理だよね
落石にも苔が。ちなみにカソリ仙人、
この2か月前にアキレス腱を切っています・・
しばらく行くとこんな看板が
(5分よりもっとかかった気がします…)
心もとない橋を越え
えっちらおっちら歩きます
そしてついに到着!
やりました!ここが青崩峠です!やったぜー
ここをさらに進んでいくと
飯田市へと続きます
(って30km⁉)

さすがに30km歩くわけにはいかないし、そもそもバイク置きっぱなしだし、ってことで、元の場所に戻りました。

前編記事にも載せましたが
本当に青く、崩れているのです

「ここを昔の人は歩いたのかぁ」
「本当にこの下をトンネル通そうとしたの!?」
「今僕らは中央構造線の上を歩いてるのか」
「トンネルできたらますます来る人いないだろうなあ」
「信玄は実際にここを通ったのか?」

などなど、現地でそういうことを考えながら歩くと、感動もひとしおです(塩の道なだけに・・え?うるさいって?)。

地図に描き切れなすぎる・・

というわけで、地図に描ききれない「青崩峠コメントの裏側」。本当は1回で書ききる予定だったんですが、書きだすとあれもこれもと、ずるずると3回にも渡ってしまいました。いかがだったでしょうか。

今後も、こういった記事をはじめ、地図や旅に関することを書いていこうと思っております。ちょっとでも面白かったと思えたら、「♡」のところを押していただけると、大変励みになります(アカウント登録してなくても押せます)。なおアカウント登録してフォローいただくと、新しい記事も見逃さず読むことができますよ。

この青崩峠に行った日のツーリング(ほかにもいろいろと行ってます)の様子は、以下のYouTube動画で見ることができます。チョー面白いし、一緒にツーリングしてる気分にもなれると思います。よかったら、チャンネル登録してくださいね。

ではでは、また。

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