大和ハウスが徳島の新築戸建てから撤退へ。地方の住宅市場で起きている変化
大和ハウス工業が、新築戸建住宅事業の体制を大きく見直します。
2027年4月から、現在45道府県で展開している新築戸建住宅事業を、需要が堅調な都市圏を中心とした23エリアへ集約すると発表しました。
徳島県も、新築戸建住宅事業の対象エリアから外れます。
背景にあるのは、人口減少や建築資材価格の高騰、新設住宅着工戸数の長期的な減少。そして都市圏と地方で住宅需要の差が広がっていることです。
徳島で不動産の仕事をしている僕としては、少し寂しさを感じるニュースです。
ただ、今回の発表でもう一つ注目したいことがあります。
大和ハウスは、新築戸建てを23エリアへ絞る一方、既存住宅を扱う住宅ストック事業は47都道府県で展開する方針です。
アフターサービスを入口に、メンテナンスやリフォームだけでなく、住宅の買取販売、不動産仲介、賃貸管理までワンストップで対応するとしています。
つまり、地方から住宅事業そのものを引き揚げるわけではありません。
新しい家を建てる地域は絞る。
すでにある家には、全国で関わり続ける。
この対比が、これからの地方の住宅市場を象徴しているように僕には見えます。
もちろん、新築住宅がなくなるわけでも、中古住宅へ完全に市場が移るわけでもありません。
それでも人口が減り、空き家が増えていく地域では、
「新しい家を何棟建てるか」だけではなく、
「今ある家を、どう維持し、直し、売り、次の人へ渡していくか」
の重要性は、これからますます高くなるのではないでしょうか。
僕自身、中古住宅や空き家の売買に携わっています。
今回の大和ハウスの再編は、大手住宅メーカーのニュースであると同時に、地方の住宅に関わる僕たち自身の仕事が、これからどこへ向かうのかを考えさせられるニュースでした。
出典:大和ハウス工業「国内住宅事業の成長加速に向けた事業体制の再編・強化について」(2026年9月4日発表)

