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いまShippioのプロダクトデザインが面白い理由 2026初夏

貿易SaaSを開発するShippioで、プロダクトデザインを担当しているtoofuです。東京湾は今日も気持ちいいです。

東京オフィス(浜松町)のあるビルの、シェアラウンジからの景色

現在Shippioでは、「理想の物流体験」を一緒に作っていくプロダクトデザイナーを募集しています。
2年前にも同じような記事を書きました。2年が経ち、Shippioの事業・プロダクトや、この記事を書いているtoofuの考えもアップデートされてきました。それをふまえて、あらためて「Shippioのこんなところが面白いよ」というのを紹介させてください。


業務課題の特定からデリバリーまでを一貫して担当する

国際物流(貿易)は、複数の企業が協業することで成立している領域です。Shippioは現在、それら協業上の役割、つまり荷主、物流事業者(フォワーダー)、通関会社といった業種で顧客セグメントを定義して事業を行っています。

プロダクトをどのように改善していくかという戦略もその事業に沿って定義されます。そして、プロダクトマネージャーやプロダクトデザイナーは、その戦略ごとにアサインされます。つまり、機能ベースでのアサインではなく、「荷主(またはフォワーダー、通関会社)に対してどういった価値を提供できるか」という、広い視点での成果に対してのアサインです。あるプロダクトマネージャー/デザイナーがプロダクト内のどの機能に手を加えるのかは戦略次第で大きく変わっていきますし、まったくの新機能を開発していくこともあります。

また、最近のShippioでは「プロダクトマネージャー=課題定義・企画、プロダクトデザイナー=デザイン・仕様検討」という役割分担ではなく、お互いの得意領域を見ながら流動的に作業分担していく方針になっています。
そのため、プロダクトデザイナーも「デザイン」という業務に閉じる必要なく、業務課題発見→施策立案→デリバリーまでをトータルで考えていくことができます。(役職名変えてもいい説ある)

もちろん、そのためにはプロダクトマネージャーだけでなくエンジニア、セールス、カスタマーサクセス、ドメインエキスパート、ユーザーなど多くの人々と連携していく必要がありますし、「戦略上、いま自分は何をやるのがいちばん有効か」を自律的に考えていく必要もあります。いわゆる「泥臭い系」のタスクも数多くあります。それを楽しめるメンバーであれば面白い環境なのではないかと思います。

AIを活用した貿易業務のありかたを考える

2025年にShippio Clearというサービスをリリースしました。税関への輸出入申告業務の一部を自動化するサービスです。大量の貿易書類をAI OCRでデータ化し、過去の実績やAIによる推測で申告内容を自動作成します。これは一例ですが、こういった、貿易の「業務そのものを代替する」機能を検討することが増えてきました。

Shippioはこれまで、「複数ステークホルダー間のコラボレーションのしかたを変える」「ブラックボックスをなくす」ことで「あるべき貿易業務」を実現しようとしてきました。そこにプラスして、「いかに人が介在しなくてもいい範囲を増やすか」という観点でも理想像を模索していく必要があります。

その観点に立つと、かならずしもGUIをもったWebアプリケーションだけが選択肢ではありません。たとえば自分(toofu)はプロダクトデザイナーを兼任しながら、フォワーディングオペレーターの業務を一部代替するAIエージェントの開発を担当しています。エージェントにどう仕事をこなしてほしいのか、オペレーターと日次のミーティングでディスカッションしながら改善を行っています。


デジタルプロダクトの限界を垣間見れる

ご存知のとおり、国際物流というのはクラウドツールのなかで完結するものではなく、現実に物資が動いてはじめて成立する領域です。そんな領域にプロダクトという手段で取り組んでいくことはでもありますが、一方でもどかしい部分もあります。

たとえば、あまり知られていないかもですが、2026年5月、東京港コンテナターミナルの再編により大混雑が発生し、港からのコンテナ貨物の引き取りがなかなかできない状況に陥りました。コンテナを引き取りに行ったドライバーがターミナル内で何もできず12時間待たされるような事態です。非効率とかそういうレベルではありません。

さらに、それが珍しいわけでもありません。2025年7月のカムチャツカ半島地震による津波や、同じく9月に発生した東京港システム障害でも同様の混乱が発生しました。私たちも、そのたびに、オペレーションチームと連携しながらユーザーへの情報提供をプロダクト上で行っていました(逆に言うと、それくらいしかできなかった)。貿易という領域にとって、社会の麻痺につながりうるアクシデントというのは、レアなものではなく、常に隣にあるものなのです。

2026年5月の東京港混雑時にプロダクト上に出した注意喚起。これを出すくらいしかできなかった

私たちデザイナーが作っている貿易SaaSは、言ってしまえば本当(マジ)の現場ではありません(Shippioという会社単位で見れば、フォワーディング事業を通じてマジ現場への価値提供を行っています)。マジ現場がよくならないことには、貿易業界の根本の問題をなくしていくことはむずかしいです。そして、そういった物流現場の混乱は、最終的には「モノが届かない」という形で消費者である私たちの生活に関わってきます。総合物流施策大綱に「厳しさを増す国際情勢や自然災害等に対応した サプライチェーンの高度化・強靱化」が含まれるなど、国を挙げての取り組みは進んでいますが、まだ一定時間はかかるでしょう。

そんななかでShippioのようなデジタルツールにできることは、混乱が起きても業界全体が耐えられるよう、業務を少しずつ効率的かつ強靭なものにしていくことくらいです。そういった、デジタルで解決できることに限界がある領域で、それでもできることを模索していくことが面白いと思っていますし、きっと将来的な業界の変革につなげていけると考えています。

さいごに

というわけで、こうした貿易業界の変革に、一緒にチャレンジしていく仲間を募集しています。このnoteを見て興味をもっていただいた方はぜひご連絡ください(ちょっと話を聞いてみたい、くらいのカジュアルなものでも大歓迎です)。お待ちしています!


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