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クマやくすみと、自然の暦 『紅花栄』に学ぶ生薬の話(#112)

5/26〜5/30は、七十二候のひとつ
紅花栄(べにばなさかう)」
わずか5日間だけ存在する季節の名前です。

二十四節気は、1年を24の季節に分けた昔の暦です。さらにそれぞれを約5日ごとに3つに分けたものが「七十二候」。花が咲く、鳥が来る、虫が出るなど、自然の変化で季節を表した日本ならではのカレンダーです。

紅花は、漢方生薬



昔の人は、この時期に咲く紅花を見ながら、
初夏の訪れを感じていたのでしょう。

季節の変化を自然の中に感じ、
その現象に名前を付けて
暮らしていた日本人の感性。

私はそんな文化が好きです。

実はこの紅花、
漢方では「紅花(こうか)」という
生薬としても知られています。

ちなみに余談ですが、紅花はちょっと臭いが独特で
うちの社員さんは「靴下のニオイ」って言います
個人的にはお茶にすると臭いもさほど気にならず
味も美味しいと思います。

“クマ、シミ、くすみ”のお悩み


店頭では、
「先生、打ち身の跡がなかなか消えないんです」
「目の下のクマが気になります」
「顔色がくすんでる気がして…」

そんなご相談をいただくことがあります。
そして、

「何か気軽に飲めるお茶はありませんか?」
と聞かれることもあります。

そんな時にお話しすることがある植物のひとつが、この紅花です。

東洋医学では、クマやくすみを「血の巡り」の
視点から見ることがあります。

紅花という花をご存じでしょうか。
真っ赤な花です。

咲いたばかりの頃は鮮やかな黄色。
それが日を追うごとに、
少しずつ赤く変わっていきます。

この真っ赤な色が、“血”にまつわるイメージで
覚えやすいと思うのです。


紅花の赤い色素

紅花の赤い色素は「カルタミン」と呼ばれ、
昔は貴重な染料として使われていました。

平安時代の女性たちが使った紅も、この花から
作られていたと言われています。

AIイメージです

山形県の名産として有名ですが、もともとは
シルクロードを渡って日本へ伝わってきた植物。

遠い異国の花が、日本の文化の中に深く根付いたのです。

東洋医学では、この紅花を「血を動かす生薬」
として考えてきました。

ただし、ここでいう「血を動かす」は、西洋医学でいう血液循環の改善と同じ意味ではありません。


血めぐりは川の流れのようなもの

東洋医学独自の体質の見方のひとつで、
漢方には「血瘀(けつお)」という考え方があります。
血の流れが滞ったような状態を表す言葉です。

打ち身の跡は、紫色になりますが、シミやクマやくすみも、東洋医学では、血が滞った色と
考えることがあります。

一方で、

血虚(けっきょ)」という、
血が不足していると考える状態もあります。


例えば川の流れを想像してみてください。

水そのものが少なくて流れが弱い川。
土砂がたまって流れにくくなった川。

どちらも流れは悪そうに見えますが、
原因は違います。
だから対応も変わります。


今の自分の状態を考えること

紅花は、東洋医学では古くから「血の巡り」
と関係づけて考えられてきた生薬です。

クマやくすみが気になる時、漢方では「血瘀」という視点から体を見つめることがあります。

ただし、
紅花を飲めば改善するという意味ではありません。体質や原因を見極めることが大切です。

漢方相談で、
「血行を良くしたいのですが、何を飲めばいいですか?」
と聞かれることがあります。

でも本当に大切なのは、
「何を飲むか」
ではなく、

「今の自分はどんな状態なのか」
を知ること。
これが漢方のオーダーメイドという考え方の
根っこにあります。


季節の植物でととのえる


七十二候は「紅花栄(べにばなさかう)」から
麦秋至(むぎのときいたる)」(5月31日〜6月4日頃)
へ移ります。

麦が実り、初夏がさらに深まっていきます。
昔の人は、ただ花を見ていたのではなく、その花に季節を感じ、暮らしを重ね、体を整える知恵につなげていました。

「紅花栄」という言葉には、そんな日本人の感性が今も残っているのかもしれません。

もし最近、
体調や体質のことが気になっているなら、
まずは季節の植物に目を向けてみる。
そんな小さな一歩も面白いと思います。

体は急には変わりません。
だからこそ、季節を感じながら、ゆっくり整えていく。

その積み重ねが未来の自分をつくっていくのだと思います。


※本内容は漢方家としての私個人の見解を含みます。東洋医学は西洋医学とは異なる視点で体を捉える学問です。また、紅花は食品であり、本記事は効能効果を表現するものではありません。

Translation & Health Information Notice

This article was originally written in Japanese and may have been translated automatically. Certain cultural expressions and traditional health concepts may not be perfectly reflected in translation.

The content represents the author’s personal views, experiences, and interpretations of traditional Japanese and East Asian health philosophies.

It is intended for educational and informational purposes only and should not be regarded as medical advice, diagnosis, or treatment. If you have health concerns, please consult an appropriate healthcare professional.

参考文献
『薬用植物学』(南江堂)
『和漢薬百科図鑑』
『日本の七十二候を楽しむ』(東邦出版)
農林水産省「紅花に関する資料」
山形県紅花資料館 公開資料


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