15年以上セキュリティの重要性を伝えてきたけど、ちっとも伝わらない理由
SNSコンシェルジュとして活動を始めてから、もう15年以上になります。
その間ずっと、SNSの使い方やAIの活用法と並んで、セキュリティの話もし続けてきました。何百回、何千回言ったかわからないくらい。
でも、これがなかなか伝わらないんですよね。
今回「伝わらなさ」の正体と、最近とくに感じている危機感について書いてみます。
AIが変えた、スパムの景色
AIが浸透して、いいこともあれば良くないこともある。そのひとつが、スパムの質の変化。
日本語って、外国語話者からすると難しい言語なんですよね。だから今までのスパムメールって、いかにもカタコトの日本語で書かれていました。「あ、これ怪しいやつだ」って、誰が見てもすぐわかったんです。文法がおかしいし、変な言い回しだし。ある意味わかりやすい詐欺でした。
ところが最近、AIの翻訳精度がぐんと上がったことで、その「わかりやすさ」がなくなってしまいました。流暢な日本語で書かれたフィッシングメールが普通に届くようになったんです。世界中から日本が狙われるようになった、と言っても大げさじゃないと思います。
しかも厄介なのは、メールだけじゃないこと。サイトもAIで簡単に作れる時代なので、本物そっくりの偽サイトが量産されています。見た目だけでは、本物か偽物か判断できません。
さらに怖いのが、乗っ取られたことに本人がしばらく気づかないケースがあることです。「なんとなく変だな」で終わらせてしまって、実は既にアカウントが乗っ取られていた、なんてことが実際に起きています。
今までの「これは怪しい」という感覚だけでは、もう判断しきれない時代になってきているんです。
セキュリティは、後回しにされる
正直な話、セキュリティの話って人気がないんですよね。SNSの投稿テクニックやAIの便利な使い方に比べると、みなさんの興味が向きにくい。優先順位がどうしても低くなってしまう。
そして相談が来るタイミングは、大体決まっています。
もうアカウントが乗っ取られた後。もしくは、怖い警告メッセージに反応してクリックしてしまった後。
その段階で相談されても、正直かなり厳しいんです。手遅れになってから気づく人が、本当に多い。
「備えておく」しかない
こういう話をすると脅すみたいで気が引けるんですが、実際に増えている事例なので、知っておいてもらったほうがいいと思っています。
今できる対策は、そんなに難しいことじゃありません。怪しいと思ったらリンクを踏まない、公式アプリやブックマークからアクセスする習慣をつける、といった基本を積み重ねること。ただ、その「基本」の判断基準自体が、AIの登場でどんどん変わってきているというのが今回いちばん伝えたいことです。
セキュリティは、何か起きてから慌てて調べるものではなく、日頃からアップデートし続けて「備えておく」ものなんですよね。
わたしは、ともラボonlineという月額のコミュニティで、こういった最新のセキュリティ事情やAIの動向を毎月お伝えしています。興味を持った方は、お守りがわりに覗いてみてください。
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