第109章|逮捕後の継承条件|35年回顧録
不運が運にとはいえ、こんなことが続く。「なおきのパン工房」の社長が逮捕と?
これは、このベーカリーと複数店舗の契約をする平和堂も契約解除に悩んだと思う。何故なら逮捕の状況を受けてからその営業実施の休止迄に相当なラグがあったからだ。
それは、なおきの各店の社員は、何も分からず働いていたからだ。私は大丸ピーコック時も同じようなことで店と社員の雇用継承をしていたのでこのような事例に慣れていた。
ある日、この継承問題について平和堂幹部に滋賀銀行系の滋賀リース本部に同行して欲しいというので伺った。
滋賀リースの社長室に案内された。内容は「なおきのパン工房」各店設備のリース継承のことだった。
そのリース残高は、全部で1億円弱があった。それを継承して欲しい?との交渉だった。
私は設備の内訳を見て、リース社側の残高はわかるが実際の設備の対応年数から計算すると毎月の金額は大きすぎる。
平和堂と滋賀リース社長には申し訳ないが、交渉術としてはここではあっさりとお断りした。
数日後、連絡があり今度は滋賀銀行の本店に呼ばれた。そこには滋賀銀行の監査役と滋賀リースの社長、平和堂の執行役員がいた。
私は偉い人達の前で改めて言った。滋賀リースさんはこの設備を引き上げるしかないですね。その引き上げ費用に相当する額にリース残高を減額できるなら私が引継ぎをします。
一瞬、なんだこの若造的視線を感じたがこれもビジネス。初期投資を下げてもこの先、なおきの社員を教育する運営費を考えれば嫌われても抑えなければならない。
滋賀銀行側の監査役は、その条件を飲む代わりに継承店すべての売上金を滋賀銀行に通すこと可能ですかと?私はそれを了承した。
1週間後、滋賀リース側は残額のリースを約1/4に軽減した。私も平和堂の賃料減額処置もありそれに譲歩してリース契約を交わした。
そこに更に驚くべき、情報が入る。
ガーデンモール木津川のデベロッパーmixingの倒産である。
東の風は、まだ吹き続ける――
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「なおきのパン工房」社長の逮捕理由は、
❶ 窃盗罪(刑法235条)❷ 詐欺罪(刑法246条)
❸ 器物損壊罪・業務妨害
に、該当したようだ。
具体的詳細はわからない。
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このnoteは、
未経験からパン屋を始め、35年間の経営で
40店舗まで拡大し、売上20億円規模まで経験した
実体験の回顧録です。
私は特別優秀な経営者ではありません。
むしろ、日本で一番レベルの低い経営者だったかもしれません。
振り返ると、
「あの頃に戻って、自分を正しい方向へ導いてやりたい」
そう思うことばかりです。
それでも35年続けてこられた経験を、今こうして記録として残しています。
商売や経営に正解はありません。ただ、一人の経営者が歩いた35年の記録が
どこかで誰かの参考になれば嬉しく思います。
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