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売上を3倍にした親近感

売上を3倍にしたパン屋の親近感

お疲れ様です。^_^
今日は、遠い昔に気づいた話です。

どんな商売でも、売上を伸ばす一番の方法は何でしょう。
私は35年間パン屋を経営してきましたが、その答えはとてもシンプルでした。

固定客様を増やすこと。

では、固定客はどうすれば増えるのでしょうか。
私はある時、一つの答えを見つけました。

きっかけは、一人のアルバイトの女の子でした。

当時、私の店には何十項目にもわたる接客マニュアルがありました。
挨拶、笑顔、言葉遣い、包装、お金の受け渡し……。

ところが、そのマニュアルには書かれていないことを、その子は自然にやっていたのです。

お客様に商品をお渡しし、お釣りを返します。
お客様は財布へお釣りをしまいます。

その間に、その子は袋の取っ手を、お客様が持ちやすい向きへ静かに揃えます。
そして、お客様が顔を上げる、その瞬間まで笑顔で待っているのです。


「ありがとうございました。」
「また、よろしくお願いします。」

そう言って、お客様へ袋をお渡しする。
たった、それだけです。


しかし、その一瞬に、お客様との距離が縮まっていました。

私はすぐに、この動作を全店共通の接客マニュアルへ追加しました。
そして全スタッフに、
「徹底して続けなさい。」
そう伝えました。

結果、一年後。
もちろん理由は一つではありません。
しかし、この接客を全店で徹底したことが、大きな転機となり売上は約3倍になりました。

私は、この子に教えた覚えはありません。
では、なぜ自然にできたのでしょう。

その答えは、後になって分かりました。

ある日、一人のお客様が、
「オーナーさん、おいでになりますか。」
と声を掛けてくださいました。
「いつも娘がお世話になっています。」
そのアルバイトのお母様でした。

ただパンを買いに来られただけなのに、わざわざ責任者へ挨拶をしてくださいました。

その姿を見た瞬間、私は思いました。
「ああ、この子の接客は、ご家庭で育まれたものなんだ。」

私は思わず、お母様にこうお伝えしました。
「○○ちゃんのおかげで、お客様がたくさん増えました。本当にありがとうございます。」

その後、娘さんが大学へ進学される時には、今度は妹さんをご紹介くださいました。

創業一店舗目の頃は、人の紹介だけでパートさんやアルバイトさんが集まり、求人に困ることはほとんどありませんでした。

商売とは不思議なものです。
固定客様が増えるだけではありません。

人との信頼は、人を呼びます。
お客様とのご縁は、良い人材とのご縁にもつながっていくのです。

私は今でも思います。
親近感とは、特別な接客技術ではありません。

相手が何を求めているかを感じ、その一歩先を自然に行動できること。
その心遣いは、マニュアルだけでは教えられません。

売上をつくるのは商品だけではなく、
最後は、人なのだと若い頃に体感した記憶です。

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親近感とは?
私は、
「相手との心理的な距離を縮めること」
だと思います。

それは、お客様をお客様として接するのではなく、
一人の人として接すること。

その積み重ねが、
固定客を生み、
信頼を生み、
やがて人とのご縁まで運んできてくれる。

私は、35年間そう信じてきました。

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