会社の歴史はタイヤの味に表れるのか?
はじめに
サーキットでよく見かける、POTENZA、DIREZZA、ADVANといった、国産ブランドのスポーツタイヤたち。
同じスポーツタイヤでも、操舵初期の反応、限界付近の感触、熱の入り方、摩耗の仕方は別物です。
ちょっとした興味から各社の成り立ちを調べてみると、私が実際に履いて感じた性格と、重なる部分がありました。
100年前の資本構造が、現在のタイヤ特性を決めている。
ってのは考えづらいので、私の思い込みかも知れませんけどね(笑)
今回は会社の成り立ちと、私が長年使ってきた感想を重ねてみます。
私が使ってきたタイヤ
これまでに使った主な銘柄は次のとおり。
POTENZA:RE-71R、RE-71RS、RE-71RZ
DIREZZA:Z2、Z2☆、Z3、85R、03G
ADVAN:Adrenalin、NEOVA AD07・AD08、A052、A050 (M・G/S)
自費で購入したサイズは、主に165/55R14から195/55R15。
ミラ、エッセ、ロードスターなどへ装着し、街乗り含め、日光、本庄、エビス、筑波などのサーキット走行でも使いました。
同一車両、同一条件で行った比較試験ではありませんが、長年使った中で感じた傾向として書いています。
3社の始まり

現在の住友ゴムと横浜ゴムは、海外企業の技術や資本を取り入れて始まりました。
対してブリヂストンは、純国産メーカーとして自力で技術を作るところから始まっています。
同じ日本メーカーでも、生まれ方が異なります。
ブリヂストン:壊れにくいPOTENZA
ブリヂストンは創業後3年間で約42万本を生産しましたが、そのうち約10万本が返品されました。
約4本に1本です。
それでも返品を制限せず、品質保証を続けました。
私がPOTENZAを使って感じる一番の特徴も、タイヤが壊れにくいことです。
サーキットで熱を入れすぎると、トレッドが削れるだけでなく、表面がベローンとめくれることがあります。

私の使用環境では、ヨコハマが最も起きやすく、次にダンロップ。POTENZAでは、ほとんど経験していません。
RE-71RSは性能を引き出せる条件が狭く、少し使い方を選ぶタイヤでしたが、最新のRE-71RZは、その難しさが薄れています。
速さ、扱いやすさ、連続走行への強さを高い水準でまとめたタイヤです。
それなりに高価ではあるのですが、性能から考えれば十分納得できます。
3社のスポーツタイヤからもう一度セレクトするなら、私はRE-71RZです!
住友ゴム:総合力で選ぶDIREZZA
現在の住友ゴムにつながる工場は、1909年に英国ダンロップによって創業しました。
1913年には国産第1号の自動車用タイヤ、1966年には国内初のラジアルタイヤ「SP3」を生産しています。
高い技術を持つ一方、英国側の経営下では十分な設備投資が行われず、輸出抑制や減産も実施されました。
日本側が経営権を取得し、住友ゴム工業となったのは1963年です。
私がDIREZZAで一番好きなのはZ3。
走り始めからグリップを出しやすく、縦と横のバランスも良い。雨でも使えて、摩耗も比較的穏やかです。
一撃のタイムへ振り切ったタイヤではありませんが、その代わりに街乗りから走行会まで1セットで使えます。
サーキットを走る車でも、実際には街乗りの距離のほうが長い車両がほとんど。
タイムだけでなく、価格、雨、摩耗まで含めて評価すると、Z3の総合力は非常に高いタイヤです。
POTENZA以外から選ぶなら、私はZ3かな!
横浜ゴム:速さへ振り切ったADVAN
横浜ゴムは1917年、横浜電線製造と米国B.F.グッドリッチが50%ずつ出資して設立されました。
現在はADVAN、GEOLANDAR、ウィンタータイヤ、18インチ以上のタイヤを高付加価値商品として伸ばしています。
得意分野を選び、そこへ資源を集中する戦略です。
私が横浜ゴムで一番好きなのはA050。
MとG/Sの両コンパウンドを使いましたが、最もタイムが出たのはG/Sです。
剛性が高く、荷重を掛けたときのレスポンスが良い。
路面や車両の状態を、曖昧にせず伝えてくれます。
そして、よく溶けて、よく減る。
早く減るタイヤほど高い(笑)
それでも、タイムを狙うならA050には明確な価値があります。
A052も良いタイヤですが、私にはタッチが丸すぎました。
車両にアンマッチでも、ドライビングが下手でも、タイヤが包み込んで何とかしてくれる感覚があります。
扱いやすさを求めるならA052。ここぞの一撃にはA050かな。
NEOVAのAD08は、グリップと雨への強さに不満はありませんが、性能に対して他社と比較すると高価だなーと思ってしまう。
タイムを買うならA050!
これぐらいバッサリでもいいかも。
まとめ
3社の性格を、私の感覚でまとめると次のようになります。

歴史がタイヤの性格を直接決めたわけではありませんが
・品質求めたブリヂストン
・リーズナブルにイイカンジのを出してくれる住友ゴム
・高級路線の横浜ゴム
各社の歩みと、実際に履いて感じた性格には、どこか重なる部分があります。
私が現在選ぶならRE-71RZ。
お財布事情を考えるならZ3。
タイムを狙うならA050です。
どのタイヤにもいいところはあるのですが、どれが自分の使い方に合うか、ってのもとても大事。
タイヤは路面と接する唯一の部品です。
好きなメーカーが出来ると、自分に合う1本を選びやすくなるかもですよ!
ほな、またね~
