エンジンオイルの選び方:粘度について
はじめに
エンジンオイルの粘度って、どの様に選ぶべきでしょう?
0W-20とか10W-40とか、数字を見ても何のことやら、という人も多いかも知れません。
今回はエンジンオイルの粘度の選び方を、かみ砕いて書いてみます。
結論
ほとんどの人は「メーカー指定でOK」
なんですが!
せっかくなので「なぜ?」まで踏み込んでみます。
① そもそも「0W-20」の数字って何?
まずは数字の読み方。
たとえば「0W-20」なら
・前の数字(0W)=低温時の硬さ(Wはウィンター=冬)
・後ろの数字(20)=高温時の硬さ
前の数字が小さいほど、低温時にサラサラで始動しやすい。
後ろの数字が大きいほど、高温時に硬めで油膜が強い。
ざっくり言うと、「冷えてるとき」と「熱いとき」のオイルの粘度を、数字で表しています。
② 基本は「メーカー指定」でOK
冒頭にも書いたとおりですが、ほとんどの人は純正指定の粘度で十分です。
指定粘度は、オーナーズマニュアルに書いてあることが多いです。
まずはそこを見てみてください。
分からなければ、ネットで検索してみましょう。
メーカーはそのエンジンに一番合う粘度を、さんざんテストして決めています。
もしくは使用するオイルありきで、エンジン設計をしています。
迷ったら指定どおり。これがいちばん間違いがありません。
③ 指定を外すのはどんな時?
では、指定から外すのはどういう場合でしょう?
代表的なのは、過走行車です。
エンジンは距離を重ねると、金属同士のすき間(クリアランス)が摩耗で広がっていきます。
すると
・広がったすき間でも油膜を保ちたい
・ゆるんだ部分からオイルが燃焼室に入って燃えるのを抑えたい(オイル減り対策)
・下がってきた油圧を保ちたい
こういう理由で、あえて指定より少し硬めを選ぶことがあります。
私のロードスターも指定は10W-30(?)ですが、今は10W-40を入れています。
15万km使用しているエンジンなので、硬めのほうがオイル消費が少なくて良い。
新車なら指定でいいけど、ヤレてきたら少し硬めが効果的です。
スポーツ走行やサーキットも同じ考え方で、油温が上がってオイルが柔らかくなる分、最初から硬めを選んで油膜を守る、という選び方をすることが多いです。
④ 「今の車」は粘度を変えないほうがいい
昔の車は、スポーツ走行のときに硬めのオイルを入れましたが、最近の車は「指定の粘度ありき」で設計されているため、基本的に粘度を変えないほうがいいです。
・クリアランスが超精密で、薄いオイルが流れる前提。硬くするとすき間に入っていけず、油膜が届かない。
・ピストン冷却ジェットや油路が細く、低粘度前提。硬いと流量が落ちて冷却・潤滑が足りなくなる
・可変バルブタイミング(VVT)の多くは、オイルの圧力でカムを動かしている(制御は電子、作動は油圧)。粘度を変えると、その動きに影響する。
硬いオイルは、エンジン上部からオイルパンへ落ちて戻ってくるのが遅い。すると上に溜まってオイルパン内の油面が下がり、オイルポンプが空気を吸ってしまう可能性も高くなる(空吸い)。
これも硬すぎがよくない理由のひとつです。
昔の車は設計が大らかで、硬めにする余地がありました。
今の車は特定の粘度を前提に作り込まれているので、粘度を変えてしまうと前提が崩れてしま宇野です。
⑤ 粘度より性能
オイルの話をすると粘度の数字ばかり気にされがちですが、粘度よりも「ベースオイルの種類」や「添加剤」も、大きく性能を左右します。
同じ10W-40でも、
・鉱物油ベースなのか、全合成(PAO・エステル)ベースなのか
・どの様な添加剤がどれだけ入っているか
これらにより、熱への強さも、汚れの落ち具合も、持ちも全然変わってきます。
粘度を合わせたうえで、「どんなベースオイルか」まで見られると、オイル選びはぐっと良くなります。
まとめ
メーカー指定の粘度を使用しておけば、ほとんどの人は間違いありません。
そのうえで、覚えておくといいのはこのあたり。
・高走行車は、少し硬めが効くことがある
・今の車は、むやみに粘度を変えないほうがいい
・粘度だけじゃなく、ベースオイルや添加剤の中身も大事
皆様もオイル選びの際の参考にしてみてくださいませ!
ほな、またね~
