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試乗記:初代 ハスラー

CVTの反応の遅さがひどい。“無”の時間がある。
けれど足まわりを整えた瞬間、別の車みたいに激変して感動!
今回は初代ハスラー FFターボを、本音でレビューします。



CVTのラグが致命的

「進みたい」と思ってから、車が動くまで1秒以上

ドライブに入れて“前に出たい”と体が動くスピードより
車側の反応が圧倒的に遅い。

リバースはもっと酷い。

セレクトレバーを R に入れてから、車が実際に動くまで1秒以上。
自分が乗ってきた車の中で最悪レベル。

運転している時も、車両全体の情報がパッとしない。
エンジンはそれなりに良く、ターボも気持ち良い動きをしてくれるのだが
CVTや制御に殺されている。

アクセルを踏み続けてしまえば “それなりの軽ターボ” になるのだが
操作が入った瞬間に全部ダメになる。

よく言えば穏やかなのかも知れないが
悪く言えばまるでメリハリが無く、腰砕けで頼りない。


落ち着かないサスペンション

ターボのパワーとボディ剛性に
サスペンション周りが負けている。

今回借り物の車だったのだが
乗っていてあまりにも気に食わないため
サスブッシュ1G締め & アライメント調整
を実施。

ブッシュを締め直し
アライメント調整

かなーリマシになったとはいえ
大きな動きをさせると「バネ」「ダンパー」「車体」が
ワンテンポずつ遅れて動く。

足が柔らかいのが悪いんじゃなくて
部品そのものが“タフさ”に欠けている。

もっと筋肉質な足が欲しい。
同規格の強化ダンパーであれば
例えばKYBのNEW SR special なんかを使えば
もう少し楽しめるポテンシャルがあるのでは、と感じた。


ブレーキ制御の粗さ

丁寧に止まりたいのに、最後だけ勝手に「ギュッ」と効く

気を付ければ良いのだが、操作フィーリングは悪い。

ブレーキは芸術。
綺麗に一定速度で減速し、いつ止まったのか分からないぐらい自然に止まるのが美しい。
そういうブレーキが出来ない。
止まる寸前に急にブレーキが強く入る。

危険ではないけれど、気持ち悪い。
毎回かなり気を付けないと、運転が下手みたいになってしまう。

作り込みの粗さというか、う~~~~~ん……
スズキの割り切りを感じる。


スズキらしい個体差

これは整備士として、ずっと感じていることだが
スズキの新車ラインは、とにかく効率重視なのだろう。

組立安さ、効率重視で
アライメントの詰めが甘い固体が多い。
100台あったら、100台変な動きをする新車だ。

それは今回の車も例に漏れず。

足まわりの1G(荷重状態)での締め直し
アライメントの適正化をしたら……
本当に別物の車になった。

なーんだ!
意外と乗りやすいじゃないか!
ぐらいになった。

純正OPにした方が良いぐらい、車両が変わる。


劇的変化

これが本来のハスラーなんだ!

補正前は犬走りして、交差点を曲がる程度でもヨタヨタしていたが
補正後の直進性は抜群になり、矢のようにまっすぐ進む。

ハイスピード域から手放しでフルブレーキしてみても
ビタッと真っすぐ止まる。

正しくフワフワする様になった。

部品がしょぼいので気持ち良いところまでいかないが
新車ならもう少しいい感じだったのでは?
と期待できる感じ。

組み付けの甘さを整えるだけで、本当の性能が出る。
まさに "チューニング" って感じ。

楽器もそうですよね
ギターもピアノもキチンと調律したものではないと
気持ちの良い音は出ない。


もったいなーい

どれだけ足が良くなっても
どれだけ姿勢が整っても
CVTの制御やラグだけは別問題。

車としての気持ちよさを大きく削っているのは事実で
運転の楽しさや気持ちよさを味わいたい人には、向かないと感じた。

マニュアル車だったら良いのにな。
もしくはDCTだったら良いのにな。
それが正直な感想。


まとめ

今回乗った 初代ハスラー FFターボ

  • 踏めばそこそこ走る

  • 柔らかすぎる足回り

  • CVTのラグが致命的

  • ただし、足回り部品を整えれば化けるポテンシャルはある

そんな車だった。

ご機嫌になったぜ~!

ちゃんと整えれば「いい車になる」
こういう車多いんですよね。

どうしても量産車は効率重視で組み立てられる。
新車は完璧な状態で出てこない。
どうしても大味で世の中に出てくる。

この様な残された部分を味わい尽くすための "チューニング" を
これからも追って行きたいし、世の中の人にも知って欲しい。

車に興味のない人たちもきっと
「何か違うな」ってのは、感じられますよ!

ほな、またね~

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