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『世界がもし100人の村だったら』Up Date2026④地球と環境編

100人が暮らすこの村の地球環境とエネルギーの使いかたを覗いてみると、一部の人々の暮らしと、その影響を受ける人々のあいだに大きな偏りがあることが見えてきます。



1.温室効果ガス(CO₂)を出す人

村で出される温室効果ガスのうち、
半分近く(約45%)は、
最も豊かな生活を送る10人の村人が出しています。

その一方で、
最も貧しい50人の村人を全員合わせても、
出しているガスは全体のたった12%ほどに過ぎません。

2.気候変動の被害を受ける人

猛暑、巨大な台風、記録的な洪水や乾ばつといった
気候災害の被害を最も直接的に受けているのは、
ガスをほとんど出していない貧しい50人の人々です。

約10人の村人は、
気候の変動によって住んでいた場所を追われ、
住む家や農地を失う危険に常にさらされています。

3.使っているエネルギーの正体

村全体で使われているエネルギー(電気やガソリンなど)のうち、
約78%はいまだに石油・石炭・天然ガスなどの
化石燃料から作られています。

太陽光や風力などの「再生可能エネルギー」で賄われているのは、
約14%にとどまっています。

残りの約8%は、
原子力や伝統的な薪(まき)・バイオマスなどです。

4.エネルギーと電気を使えない人

村の91人はスイッチひとつで電気がつく暮らしをしています。

しかし、
残りの9人は家に電気が通っておらず、
暗闇の中で暮らしています。

また、
約20人の村人は、
薪や炭を使って室内で火をたくため、
有毒な煙を吸い込んで健康を害しています。

5.ゴミとプラスチック

100人の村からは、毎日膨大な量のゴミが出されています。

特にプラスチックのゴミは深刻で、
適切に処理されずに川や海へ流れてしまうものが
年間を通して山のようにあります。

このままのペースが続くと、
村の海の中は「魚の重さよりもプラスチックゴミの重さの方が重くなる」
という未来が目前に迫っています。



責任とこれからの選択


地球を温め、環境を変えてしまったのは、
主に豊かな暮らしを楽しんできた一部の村人たちです。

しかし、そのツケは村全体、
そして未来に生まれてくる子どもたちへと回されています。

化石燃料からクリーンなエネルギーへと切り替え、
限られた資源を分かち合うこと。

この村がこれからも存続していくための、
タイムリミットが近づいています。



これを作っていて思ったことは、
これがすべてではないけれど、

「便利を求めた結果、私たちが手に入れた豊かさの陰で、
          誰かがその代償を支払わされている」

――この現実を突きつけられたような気がします。

ほんの10人の豊かな人々が温室効果ガスの半分近くを出し、その影響による猛暑や台風、乾ばつの被害を受けるのは、排出生産の少ない貧しい人々であるという構造は、あまりにも不条理です。

スイッチひとつで電気がつき、スマホやプラスチック製品で快適に過ごす日常は、決して「タダ」で手に入っているわけではありません。

今回のテーマは、私たちが環境問題について語るとき、「技術の進化」だけでなく「公平さ」や「他者への想像力」を持たなければならないことを教えてくれます。

自分ひとりが買い物のときにプラスチックを減らしたり、電気の使い方を見直したりしたところで、世界は急には変わらないかもしれません。

けれど、この「100人の村の1人」として、自分の選択が巡り巡って誰かの暮らしや地球の未来につながっていることを意識し続けること。

便利さだけを追求する時代から、分かち合いと配慮を選択する時代へ移行していくための小さな一歩を、自分の足元から踏み出したいと感じました。

お読みいただきありがとうございました☺

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