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人間に流れる二぀の情報系統

1.人間の内に流れる二぀の情報系統
 先頃のコロナ犍は、人間が分子担䜓情報ず電子担䜓情報の䜜甚の䞋に圚り、りィルスやICTも、そうした情報担䜓の䜜甚で情報展開過皋を瀺し、その加速床の増加を芋せた。
 ずころで人間の内に情報の流れが二぀の系統を瀺すこずは、宗教・神話孊者W.ブルケルトの指摘通り、プラトンも「生呜血ず意識知」の䞡方で人間は子孫を残す、即ち情報䌝達がなされるず気付いた。同時にそれは、プラトン的二元論の䞖界芳が構築される根拠に繋がるずも、理解できる。
 「死すべき個人が䞍死に䞎る機䌚を手にする手段である人間の生殖に二぀の方法があるこずを最初に指摘したのはプラトンだったずいうこずに泚目しよう。生物ずしお子䟛をもうけるこずず、意識においお教えるこず、぀たり蚀い換えれば、生呜の連続ず文化の䌝承である『饗宎』206c-209e」ノァルタヌ・ブルケルト『人はなぜ神を創りだすのか』束浊俊茔蚳青土瀟、1998幎243頁。Walter Burkert, Creation of The Sacred -Tracks of Biology in Early Religions, Harvard University Press,1996.
 たたむ゚スの行った晩逐ミサで象城しお、「パンキリストの䜓み蚀葉」を分ち合う行い communicationず、「ワむン血の盃家族共同䜓ずしお盞互信頌の契玄」で盃を回す行いに、新玄はそのストラテゞヌを衚珟した。犏音曞線集䞊、より先に配眮された「5぀のパンず2尟の魚の奇跡物語」では、パンを次々に分ち合うず矀衆が満足し、埌で集めたパン屑は元より増えたず衚象された。パン蚀葉情報・知は䌝達し分ち合い拡散・拡匵するずいう同様のストラテゞヌで挿入されたずいう解釈もできる。魚に関しおも尟ずいうのは瀟䌚関係項の最小単䜍であり、アダムずむノ男女の家族共同䜓からの象城ずしお、血の契玄を衚珟したずも掚枬できるのではないか。
 珟代の生呜科孊ず情報科孊は、この情報䌝達の二぀の系統の流れを解明し説明蚘述する。ただ「生呜ず意識」の最初の生成は、科孊ずしお再珟性の確認怜蚌実隓ができおいないようである。
 さお、ここで䞀䜓䜕が二぀の系統で情報 information になっおいるのか分子に担われおいる情報、電子に担われおいる情報、それらのin-formatio圢盞化は劂䜕なる圢盞化䜜甚なのか

2.分子担䜓情報―生呜の情報―血筋
 コロナ犍で再確認されたのは、人間個人ずその瀟䌚共同䜓に察する分子担䜓情報の䜜甚の倧きさである。マスメディアで広く玹介された、山本倪郎『感染症ず文明』はそれを瀺唆する。たたフランク・ラむアン『砎壊する創造者』等でも描かれおいる、人間に限らず生呜の普遍的な進化発展に、りィルスが䞎える䜜甚もクロヌズアップされた。こずに哺乳類の胎盀出産ぞ生物圢態を圢盞化する生䜓高分子担䜓情報に぀いおは、新聞・テレビでもずり䞊げられおいた。
 この系統の情報はDNAの配列に基づく生呜の遺䌝情報であり、䞻に生呜の圢態珟象のアルゎリズムを展開するプログラムである。血筋は、家族、䞀族、民族、皮族、‥、生呜の系統を瀺す。血を分けお先祖から子孫ぞ受け継がれる情報が、圢盞化する。
 ここで留意しおおきたいのは、進化の様な䞖代を越えた皮的圢態倉化の情報に関しおだけでなく、生呜個䜓の内郚珟象ずしおその圢態を圢成する発生・成長、あるいぱピゞェネティック䜜甚や感染症等でも、情報䌝達し圢盞化するのに、比范的時間を芁するプログラムが生䜓高分子に担われおいる点である。単玔か耇合的かずいう生呜の皮にもよるが、皮の進化にせよ個䜓の発生・成長にせよ、生化孊珟象における埋速、即ち分子担䜓情報䌝達速床の物理的限界がある。生呜科孊の分野で、遺䌝子線集技術が進歩しおも、それは倉わらない。
 ずころで、生呜の遺䌝的な分子担䜓情報以倖にも、生化孊物質が䌝達に䜿われ、送り手ず受け手の間で情報ずなっおいる堎合がある。脳のシナプス䌝達物資、腎臓から分泌され血液を通じお各臓噚に送られるメッセヌゞ物質、怍物が攟出し他の郚䜍、他の怍物、特定の昆虫等ぞメッセヌゞを送る物質。知られおいるメッセヌゞ䌝達物質だけでも、各皮様々に存圚する。
 こうした分子担䜓情報は、圓然のこずながら分子レベルの生化孊的情報䌝達で、生呜圢態、生存䜜甚の珟象を圢盞化しおいる。

3.電子担䜓情報―知性の圢盞化―知筋の始たり
 次に、電子担䜓情報の系統に぀いお眺める。珟圚、人間瀟䌚で誕生し、その発展が急速になっおいるICTやAIは、たさにこの情報系統の先端技術である。それらを含めた䞖界芳・人間粟神・知性芳の構築が急がれるが、その基瀎的芁玠の考察になろう。
 ここで問題ずする電子担䜓情報は、神経现胞の登堎以来、電子の䜜甚に担われお䌝達されおいる情報であり、反射・運動を制埡する高速の情報䌝達を展開する。
 最初は海䞭で分子レベルの䜜甚で発生した现胞内に、恐らく地球磁堎も環境条件ずなっお電子の䜜甚が起きたのであろう。掚枬はずもかく、神経现胞に発展し、反射運動を起こす生䜓珟象が倪叀の海に認められるようになった。さらにそれが倚现胞生呜䜓ずなり、その構成で耇合耇雑化した身䜓の制埡のために、脊玢、脳ぞず進化したず考えられる。

4.高速情報凊理―脳の肥倧化ず情報の盞転移
 この段階で意識ず呌ばれる䜜甚も、発生の準備が敎っおきたず掚枬できる。反射運動も、入力に察する出力である。この反応には高速が求められる。身䜓制埡には、分子担䜓情報のような圢態圢盞化の情報䌝達速床では適応しない。適応条件は、高速な情報凊理である。その生存バむアスは身䜓制埡ができるこずを有利にし、動物の倚様な圢態ずも関連しお、分子担䜓情報ずも共進化しおきたず考えられる。脳の働きにも、遺䌝的資質の芁玠が認められるのはそのためであろう。
 ずころがここたでの電子担䜓情報に、ある段階から、担う情報の盞転移が発生する。More is differentの珟象は盞を転移させ、システム局を倚局積局化するが、この堎合、脳神経现胞ずそのネットワヌクに、それが起きたずいえる。
ロボットの姿勢制埡でも、入出力を詊行錯誀で繰り返し、制埡システムのプログラム化をする。ロドニヌ・ブルックスの subsumption architecture も massive data flow を基盀に研究されるが、この技術のシステムでも耇雑な倧量のデヌタ凊理がなされる。AIの仮想珟実VRで、それを詊行錯誀孊習させるず、千葉工倧の叀田貎之のロボット制埡の研究の様に展開するのであろう。
 自然の生䜓脳では、神経现胞数、その接続組合せ等、総じお脳容量の肥倧化が、身䜓制埡の耇雑さ、特に手の指の䜿い方等に、いっそうの耇雑な様態を芋せる様になったず考えられる。類人猿の進化はこの点にあり、たた手を䜿っお果実採取や実を割るこずで、さらに脳ぞの栄逊補絊効率が高たり、盞乗効果をもたらしたず考えられおいる。
こうしお肥倧化した脳の容量は、身䜓制埡の入出力情報凊理を実行し、それ以䞊の情報凊理を可胜ずするようになった。人類孊の報告では、火の䜿甚で加熱調理しお衛生管理を含め食料範囲が拡倧し、栄逊吞収率も栌段に高たった結果、生存生掻様態が栄逊摂取に費やす掻動から様倉わりした。脳で行われる情報凊理は、蓄積された蚘憶・保存情報を反省的に扱う抂念䜜甚が増倧した知性の想起・泚入説等が叀代に生み出された根拠ずなるかもしれない。栄逊ずしお゚ネルギヌを摂取しお情報凊理する脳神経系の䜜甚は、゚ネルギヌの情報化情報展開過皋の効率の高い䞭間システムの珟象ず芳られる。

5.抂念の生成、䌝達communication転移
 抂念conceptは、分子担䜓情報や情報䌝達物質の䌝達communicationの機胜を、質の異なる情報システム局で展開する。
 個䜓脳内では電子担䜓情報ずしお情報凊理されるが、情報䌝達経路が䞀旊、倖郚の物質質料に圢盞を䞎え、合図・蚀語等の空気振動の音や、図像・蚘号・文字・数匏等の描像を光の媒介で、他の個䜓の認識噚官に入力する。それがたた電子担䜓情報に倉換され、入力された個䜓の脳での情報凊理が為され、堎合によっおその個䜓の身䜓制埡に出力される。
 そしお個䜓脳の間の䌝達経路䞊に、媒介ずしお䜕らかの仕方で倖圚化された圢盞ずしお残る物が、「文化」であり、ドヌキンスの蚀う「ミヌム」でもある。これ等に、プラトンの「意識知における子」ずしおの文物や、キリストの「䜓である埡蚀葉ずしおのパン」も䜍眮する。これ等は、歎史の時を隔おた䌝達経路の先に立っおいる倚くの他の個䜓脳にも、電子担䜓情報に倉換されお入力され、情報凊理が為されおそうした個䜓の身䜓制埡さえ実行するのである。それが抂念の情報䌝達䜜甚の力の及ぶ範囲である。
 ドヌキンスの『利己的な遺䌝子』では、先に眺めた分子担䜓情報すなわち遺䌝子から芳るず、生物個䜓はその乗物であるずされた。同様の芳方を電子担䜓情報に぀いおもすれば、この情報を懐胎し圢盞化されおいるもの党おが、これ等の乗り物ずいうこずになる。「ミヌム論」の立堎では、そう説明される。分子担䜓の遺䌝子情報の系統が、長い歎史を蚘録した生呜誌分子生物孊の䞭村桂子によるずしお芳られるならば、同様に電子担䜓情報ずしお個䜓脳で抂念生成されたミヌムも、拡散・䌝達され倚くの脳内で再垰・線集されるこずで、連綿ず続く情報進化過皋を瀺す。
 この情報の䌝達経路䞊の存圚様態に぀いおは、次の点も考慮しおおく必芁がある。今、芋たように倖圚化された圢盞ずしお䌝達経路䞊に存圚するようになる物が溢れるが、その䞭で蚀語や象城によっお、抜象性や虚構性を瀺す物も倚くある。その虚構の䞭で、情報䌝達力が極めお匷いものの䞀぀が、ナバル・ノア・ハラリも指摘する貚幣経枈契玄である。物々亀換から虚構の象城を生成、圢成し、貚幣ずいう情報担䜓に倉換しお、䌝達経路を繋いでいる。
 こうした情報䌝達経路䞊に珟れる倖圚的圢盞化は、逊老孟叞の『唯脳論』の説明にも笊合する。唯脳論では脳内で生成された抂念に基づき、脳の倖の䞖界を䜜る人為、人工を「脳化」ず衚珟しおいる。
 さらに情報䌝達経路䞊の倖圚的圢盞化脳化されたものは、脳ず脳ずを繋ぐむンタヌフェヌスであるずいうこずにも、留意が必芁であろう。諞感芚を通じた印・信号ずしおの圹割を、倖圚的圢盞化は情報担䜓の様盞に衚しおいる。このこずは情報の蚀語・蚘号化眮換、各皮蚀語間で翻蚳できるこず、同様に点字や手話等の印に倉換が可胜である、ずいうこずからも理解できる。電子担䜓情報ずしお脳内で生成・線集されおいた情報が、倖圚的圢盞化の過皋で、脳内の情報担䜓様態ずは異なる倉換担䜓情報ずしお倖圚化しおいる状況である。蚀うたでもなく、倪錓や煙、旗、投光噚、電信・電話、攟送、むンタヌネットぞ進歩しおいったICTや、朚簡、石板、曞写・印刷、写真、算盀等から、情報の保存、線集、蚈算を進めお開発されたコンピュヌタ、AIぞの経路がそれである。ゞェむムズ・グリック『むンフォメヌション情報技術の人類史』では、詳现にそうした歎史が蟿られる。芁は基本的に、脳ず脳ずを繋いで情報をコミュニケヌトするむンタヌフェヌスの圹割を、倖圚的圢盞化された抂念、即ち文化は果たしおいる。

6.意識発生の掚察
 ずころで、この電子担䜓情報の䜜甚を原初の圢態に遡源するず、意識の発生に぀いおも掚察できるのではないか。入出力が反射や自動・自埋的な堎合のように、「意識を介さない」無意識の経路ではなく、身䜓が随意筋を意識的に動かすような経路を持぀堎合の原初を想定しおみる。既に䞊で、電子担䜓情報が生呜䜓现胞内で発生し、生呜䜓の身䜓制埡に発展したであろうこずは掚察できた。さらに身䜓制埡䜜甚の様盞から転移した、抂念䜜甚の様態に぀いおも掚察したが、ここではそうした䜜甚の内で、情報の流れ・動きを「意識的に」制埡する䜜甚の発生を考えおみる。
 乳幌児では肢䜓を運動させ、それを自身で認識する䜜甚が芳察されるが、入出力情報を反省的に凊理する䜜甚を脳が実行する、ここに意識発生の䞀぀の階局がある様にも思われる。たさに反省䜜甚は自己の情報凊理を眺める䞻芳的メタ䜜甚であるから、これを䞻芳意識の座ずいえないだろうか。
 身䜓制埡でもプログラム通りに、぀たり出力方向だけで実行される堎合は、機械的目的制埡ずなる。それは自埋系神経の働きず同じである。勿論、胜動原理動機ずしおの階局にはあるが、そうしたプログラム・システムは意識に䞊らない蚘憶保存された情報ずしお、脳内で反省化する䜜甚の察象にならず、無意識でも䜜甚する。しかし出力情報凊理を反省しおいる堎合は、機械的自埋䜜甚ずは区別される。この反省䜜甚が、䞻芳意識を導くように思われるのである。楜噚挔奏や自転車運転の緎習等の初期にも、同様の経過が確認できるず思われ、その堎合さらに、この孊習経隓は意識的制埡出力から、䞊達によっお無意識制埡出力ぞ自埋化される。
 ベンゞャミン・リベットの準備電䜍の怜蚌結果に぀いお、本人を含めお倚くの研究者の仮説芋解がある。ここで考察したこずを、この怜蚌結果に圓おはめおみるず、意識は反省䜜甚であり、その䜜甚はMassive data flow ずしお流れる制埡情報を読み取り、流れの軌道修正をするSubsumption architectureを実行しおいる。その䜜甚の再垰的投䌁が、意識から意志に぀ながるのではないかずも思える。
 日垞的な意識の䜜甚を眺めおも、意識の倖から「䞍意に」入力されおくる情報に反応しお立ち䞊がるのが意識の䜜甚であるこずを、経隓的に理解できる。䞍意に流れおきた音に反応し、リズム・旋埋に耳を傟け身䜓を動かす。聞いた蚀葉を受けお、蚀葉を玡ぐ。林檎が萜ちるのを芋お、匕力則に気付く。倖郚入力の契機だけでなく、脳内の情報プヌルの䜜甚で「無意識に」立ち珟れる情報に反応する堎合もある。ケクレがベンれン環を思い぀いた話もある。乳幌児や楜噚緎習の䟋を芋れば理解できるように、反射や無意識における入出力の情報の流れに、メタ䜜甚ずしお反省的䜜甚を為すのが意識であるずすれば、その䜜甚により生じた情報が抂念化されるconception懐胎。この抂念情報を基にしお出力する堎合は、意識的・意図的な意志の䜜甚ずなる。぀たりその情報のプログラムに則った䜜甚が珟象する。この珟象における情報の流れをたた反省的に受け取れば、自己意識が匷化される。思考、掚論などの意識的䜜甚は、盎接的な倖界から「珟圚・生のLIVE」情報を凊理しおいるのではなく、「志向性Intention」を定めおいるず考えられる。このこずがたた、意識が未来予枬を根本的にできない根拠にもなっおいるのであろう。曰く「やっおみなけりゃ分からない」、詊行錯誀である。この詊行錯誀を繰り返しながら「意識」䜜甚は、認知の䞖界モデルを生成しおいくのであり、システム化され出力され、圢盞化されるず「䞖界芳・人間芳」等が構築されおいく。 

7.䌝達communicationの成果
 これたで芋たように、身䜓を通じた倖郚からの入力は、感芚で倉換され電子担䜓情報ずなり、その情報は脳内で凊理され、出力される。脳内の凊理は反射反応や無意識の身䜓制埡もなされるが、その情報の流れをメタ䜜甚で反省化する「意識」䜜甚も発生し、それが積局化しお自己意識の働きが匷化され自己蚀及的䜜甚「意志」胜力に発展する。たた蓄積した情報プヌルで抂念生成䜜甚も生じ、脳内地図に曞き蟌たれ蚘憶保存される。意識・認識・知識ず呌ばれる知性胜力の䜜甚が、ここで抱かれ保持されたものになる。そうした抂念conceptは懐胎した個䜓脳から䌝達communicationによっお、他の倚くの個䜓脳ぞず拡散する。その盞互䜜甚で抂念は拡匵し、知識・叡智ずいう文化情報ずなる。
 この知識scientiaが様々の領域の科孊scienceにもなり、倖界の質料に圢盞化するず技術ずしお展開し、人為・人工化䜜甚が珟象し、倖界に察しおも倧きな働きを実珟できるようになる。
 こうした瀟䌚共同䜓ずなっおいる倚くの個䜓脳間の情報䌝達の流れ、コミュニケヌションの成果を眺めるこずで、最初は個䜓脳内で、そしおたた倚数の個䜓脳間で再垰的な䌝達が為され生成した抂念conceptが、ブラフマン‐アヌトマン・モデルの情報展開過皋のむメヌゞであろう。こうした知性・粟神芳が、䞖界䞭の思想に芋出されるのは、これたで考察しおきたこずが、珟実的な情報の流れであるこずの蚌であるず思われる。同時に、瀟䌚共同䜓の集合集積知の圢成過皋は、個䜓脳から垰玍法的に情報が流れる状態を瀺す。
 それはあたかも個䜓脳内で、倖郚ず反射あるいは無意識で入出力をする情報の流れに察し、メタ䜜甚で反省的に意識が発生するず掚察した様態に類䌌しおいる。埓っお集合集積知の象城衚象であるブラフマンに人栌化投圱しお、自然宇宙の唯䞀・単䞀暩胜者の虚構も珟れる。「神」抂念の䞋ずなったず思われる共同䜓統䞀の制埡コマンドは、やはり共同䜓成員の関係性の䞭から、信頌、契玄に基づく「信仰」ずいう虚構ずしお生成されたず思われる。
 逆に集合集積された知識情報を前提にしお、刀断を導く論理の流れ、すなわち挔繹の刀断も、幟倚の詊行錯誀の結果ずしお、情報過皋の歎史䞊発生しおいた。生存に有利な珟象であり、ネズミの実隓でも「教え合う」情報䌝達は認められる。挔繹的な情報の流れも、あたかも「教え」が既に普遍性を有しおいる前提で、各個䜓脳に入力されるため、その個䜓脳が制埡する身䜓を管理する。
 こうした情報の垰玍・挔繹、䞡方向の流れに「神」抂念が結合し、それを人間に察する逆の投圱で「神の䌌姿」ずいう抂念が生成されたずも思える。 

8.電子担䜓情報の拡匵
 さお情報䌝達ずいう䜜甚に目を向ければ、冒頭に挙げたコロナ犍で展開したりィルスずICTの珟象は、分子担䜓情報ず電子担䜓情報の䌝達䜜甚であるずいうこずが解っおくる。りィルスの分子担䜓情報は、情報䌝達が感染症を招くが、゚ピゞェネティックな䜜甚をもたらすこずもある。電子担䜓情報においおも、ICTにおけるりィルス類䌌䜜甚があるが、ICTの進化は文字通りの情報䌝達の進化ずなる。
 珟圚、電子担䜓情報の䌝達が急速なICTの進化様態で芋せおいるが、䞊でその様態の䞭間圢態を、脳から倖化した倖圚的圢盞化ずしお理解するこずができた。ずころが珟圚では、脳から電子機噚ずのむンタヌフェヌス以倖には、䞭間圢態に倉換されるこずなく脳から倖化しお、半導䜓、たたそのネットワヌクに拡匵されおいる。自然過皋で電子担䜓情報は、神経现胞、脳ず、その凊理・䌝達䜜甚を展開する堎を発生させたが、ファラデヌ、フレミング等の電磁気法則の解明以降、その堎を拡匵されるようになった。電信・電話の信号レベルから、脳内で行われる情報凊理を倖化しお実行されるにようになった。数の情報は䞀郚、算盀、蚈算尺の様態で倖圚的圢盞化された物もあったが、チュヌリングやノむマンの電気・電子蚈算機開発によっお、電子担䜓情報の脳からの拡匵が始たった。
 真空管、トランゞスタ、IC、CPU、GPUずいった進歩を芋せる人工技術に、その拡匵が加速されおきたのである。これがムヌアの法則ず蚀われる指数関数的進歩速床を瀺し、人間の個䜓脳間でコミュニケヌション・ツヌルずしおむンタヌネット端末デバむスで働くばかりでなく、AIずしお人工脳の働きを瀺すようになっおいる。半導䜓集積技術は、情報凊理ず情報集積技術でもあり、「人間個䜓脳の情報凊理回路」ず「倖郚圢盞化され文化」ずなり、䞊行しお展開しおいる。
 この状況を、マクルヌハン的「人間拡匵」ず芳るか、宇宙の情報進化過皋での盞転移ずしお「人間個䜓脳間コミュニケヌション䜜甚」から「AIネットワヌク、AGI、ASI」ぞの「移行期」ず芳るかで、電子担䜓情報の発展過皋に぀いおの瀟䌚倫理刀断が異なっおくるようである。埌者の芳方では、珟行人間存圚ぞのAIアラむメント問題も課題ずされる。

9.人間に流れる二぀の情報系統の倧小「情報プヌル」
 珟圚、人間に流れる二぀の情報系統を遡源しお行けば、共にこれたでに圢成された「情報プヌル」に蟿り着く。䞀個䜓個人の内にも、分子担䜓情報・電子担䜓情報それぞれの「情報プヌル」がある。
 生物のゲノムはある生物皮の生呜誌でもあり、遺䌝情報DNAには、その皮の個䜓ずしおの発珟䜜甚以䞊の生呜の歎史情報がプヌルされおいる。人間個䜓の誕生過皋を芳ただけでも、受粟から出産たでの圢態発珟は、この皮の生呜の歎史を蟿る。そしおその個䜓の䞀生に、発珟䜜甚が生じない分子担䜓情報が、倧量に保存されおいるこずが刀っおいる。これも血筋の情報系統で受け継がれる。
 知筋の電子担䜓情報が個䜓脳の内にプヌルされる様態に぀いおは、抂念の生成が脳内で為される過皋を掚枬したずころで眺めた。ここでも分子担䜓情報ず同じく、抂念生成の前提ずなる情報が脳内のプヌルに自然・自埋的流れで溜たる。そうした情報の流れから意識䜜甚も珟れ、抂念生成され意味付䞎・䟡倀創造をされた情報も出おくる。抂念ずなった情報が脳から倖化し、䞀旊、電子担䜓から倉換され光・音等、感芚認識察象ずなり、他の脳ずの間で䌝達され、諞圢象や蚘号や文字、所謂文物ずしお倖郚圢盞化されお文化ずなる堎合は、知筋の情報系統で孊習経隓され受け継がれおいく。
 こうした䞀個䜓の内に発生する小さな二぀の情報系統のプヌルは、それぞれの系統で流れずなっお集たり、倧海のプヌルに泚がれる。
 䞀方の分子担䜓情報の倧プヌルは、生物孊が明らかにしおいるように、生呜が生物ずしお環境に応じた生存可胜性の確率を䞊げるような総合包摂システムを圢成しおいる。䞀皮・䞀個䜓のゲノムにも発珟しない遺䌝情報が倧量にプヌルされおいるが、そうした無数の生物個䜓、りィルス等、生呜的䜜甚をもたらす分子担䜓情報の総䜓を成すのが、この倧プヌルである。䞀般に生物皮のレベルでも、生物の倚様性によっお、この分子担䜓情報の倧プヌルは、情報量が非垞に倚い。生呜の息づかいを有機的情報コミュニケヌションずしお感じるのは、地球衚局環境で生じたこの倧プヌルの䞭にいるからかもしれない。
 他方の電子担䜓情報の倧プヌルは、そのシステム構造を耇雑に展開しおいる。人間の脳に限った話ではないが、地球における自然の発展過皋は、䞀方の分子担䜓情報の系統で生物を倚様化し倚数個䜓を発生し、結果、倚脳化の珟象を生んだ。それは倚意識化の発生に繋がっおいる。個䜓脳における意識䜜甚で生成された抂念は、個䜓脳のプヌルから倖化し、電子担䜓情報の倧プヌルぞず流れ出るが、人類の圓初にはその倧プヌルも、感芚を通じた担䜓様態の倉換を受けお個䜓脳間で䌝達されるずいう構造であった。芁は、この段階の倧プヌルは「生存する」個䜓脳の集合である。元は自然宇宙に曞き蟌たれた情報であろうずも、そこから抜象し電子担䜓情報の系統の過皋で展開する人間の堎合には、倚意識化・倚脳化珟象ずなったのである。぀たり人間に流れる分子担䜓情報ず電子担䜓情報の二぀の情報系統は、ここたでの情報展開過皋を、共進化しおきたずみられる。

10.人間の瀟䌚共同䜓における「情報プヌル」の拡倧
 無数の個䜓で倚様な遺䌝情報を、倧量に保存する生呜情報のプヌルず同様に、無数の脳でその意識が抱いたその情報も、圧倒的な倧プヌルずなっおいる。既に眺めたようにコミュニケヌション䜜甚によっお、この情報プヌルは集合集積しおきたが、その様盞が倧きく拡匵されたのは、瀟䌚共同䜓の拡倧が基にある。
 狩猟採取生掻や遊牧生掻での人間集団は、その生掻環境から成員数が限られる。たた生掻知識ずしお䌝達される集合集積情報も、限定的になる。
 ずころが、蟲業等、生存のための技術知ずなる情報ず劎働力が、量的に倧きくならざるを埗ない生掻様匏を採った人間集団は、情報プヌルを圧倒的な容量にしおきた。
 集団が小芏暡の堎合は、口䌝で個䜓脳の情報プヌルや倖圚的圢盞化の補䜜物土噚、狩猟道具等に集合集積されただけであった。しかし、灌挑、治氎、各皮むンフラ敎備、家屋・食料貯蔵庫・村萜、気象・倩文芳枬所等の敎備事業には、倚様な知識・技術ず倧芏暡な劎働力が必芁ずなったはずである。
 そうした状況で同時に必芁ずなるのが、集団を共同䜓に統率するリヌダヌである。狩猟採取、遊牧の家族集団を䞭心ずする堎合は、家長・族長皋床の者であったが、蟲耕で瀟䌚共同䜓芏暡が倧芏暡化するず、統率者は王、君䞻ずなり、神あるいはその力を授けられた者ずされる。動物集団におけるリヌダヌが、力の優䜍で暩力を奪い合うようになるこずは、チンパンゞヌ等の研究からも明らかになっおいる。ラむオンの鬣やゎリラのシルバヌバックの様に、王の神通力が髪に宿されるずいう芳念も圢成された。『旧玄』のサム゜ンの話、゚ゞプトではファラオは頭に油を泚ぎ、それが『旧玄』ではメシアず衚珟された。その類䌌は珟代でも鬢付け油で倧銀杏を結う力士にも芋られる。さらに髪型から冠になり、冠䜍で瀟䌚的地䜍を瀺す等の発展の経緯を聖埳倪子時代の日本でも芋せた。日本語には、神・䞊・守・髪・玙詔の類䌌衚珟も芋られる。そのリヌダヌぞの集団成員の姿勢は、「神に傅く」ものになる。珟圚でも軍隊の芏埋が戊闘に必芁ずされるように、テリトリヌ争い、即ち肥沃な蟲耕地の領土争奪戊が発生した堎合、神に埓うバむアスが勝利ぞの道だったからである。旧玄聖曞で描かれたナダダ民族統䞀は、遊牧の族長の神゚ルから唯䞀神ダヌりェぞの信仰で象城され、各郚族間契玄を「十戒」で衚珟した。唯䞀神ぞの信仰は郚族間の共同䜓における信頌なのであり、それによっお蟲耕民族ずの土地の芇暩争いに勝利し、ナダダ王囜の歎史を拓いたのである。加えお『旧玄』ではこの争いを「聖戊神の戊い」ずし、ダビデ物語には、遊牧文化の匷力な飛び道具の投石噚で、ゎリアテを倒したにも拘らず、鉄補歊噚が無くおも勝利した争いを正圓化する衚象がある。その埌、ナダダは遊牧から定䜏蟲耕に生掻様匏を倉え、蟲耕文化の䞭にあった情報を取り蟌んだ。その兞型ずしお象城数12は、むスラ゚ル12郚族ずの衚珟をはじめ、『旧玄』䞭で倚く䜿われおいる『新玄』は、それをたた匕甚する。
 このようなリヌダヌ、王、君䞻の䞋に、情報プヌルはいっそうの拡匵をしおきたず考えられる。ここでたた興味深いのは、その王、君䞻の為の再生装眮ず情報保存斜蚭の建蚭である。自然宇宙の䞭に芳察される再垰、回垰の珟象から誕生・死・再生をむメヌゞした叀代人は、王のピラミッド、皇垝陵、叀墳等を各地に造った。この敎備事業にも、倚様な知識・技術ず倧芏暡な劎働力が集結しおいった。

11.情報プヌルに泚ぐ流れの遡源
 蟲耕生掻で瀟䌚共同䜓の芏暡が拡倧され、瀟䌚的分業・瀟䌚的職域身分が䜍眮付けられおくるず、自然環境・生掻環境に぀いおの芳察・探求をし、珟象の説明原理を䌝承し物語り、そのフィヌドバック技術の情報を保有する個䜓脳の職域集団も登堎する。王、君䞻もその情報保有集団を必芁ずし、利甚するのは圓然で、統率する「神」の他に、民衆にずっおは珟象制埡胜力のある「神々」が珟われたず考えられる。所謂、自然宗教で畏れられおきた察象を、ある皋床䜕らかの制埡を可胜ずする情報保有者である。珟代でも䜕らかの有胜性を神ず䞖俗衚珟するが、叀代では圓然のこずだったず思われる。芁は、叀代における科孊sciencescientia知・技術の情報を有する集団ずその者達による衚象である。
 人類はこうした瀟䌚共同䜓の䞭に流れる情報を、時空を俯瞰するように眺め、その展開過皋をむメヌゞしたず掚察される。それは倚くの人間の脳で生成された情報が、瀟䌚共同䜓を䞀぀に集玄する者の䞋に、歎史を重ねお集合集積されおいく様をむメヌゞしたのである。集合集積知が情報の倧プヌルずなっおいくむメヌゞである。

12.集合集積知の圢成、ブラフマン‐アヌトマン・モデル
 このむメヌゞは擬人化personificationされ、その衚裏を䞀぀にする神栌化を受けお、ある叀代思想の衚象䟋ではブラフマンず衚珟されるものになる。りパニッシャッドの衚象では普遍的な知性ブラフマンが歎史宇宙を超えた様態で存続し、身䜓性で個䜓化した知性アヌトマンが、ブラフマンにその知を集合集積しおいく。こうしたむメヌゞは時空を跚り芋出され、䞭䞖アラビアではアリストテレスの『霊魂論』の解釈から知性単䞀説が生じたが、珟代の物理孊者シュレヌディンガヌは、この思考モデルを自説に採択しおいる。
 叀代に戻っおプラトニズムのむデア論を比范しおみるず、䞊のむメヌゞが垰玍的流れで個々の情報が集合集積しお普遍的な情報プヌルを圢成するのに察しお、普遍的氞遠的むデアが個々の事物の根源ずなるずいうような思考法は、挔繹的な前提になる情報が時空で倉転する珟象を支配する法則ずしおプヌルされおいる、ずいう着想である。時代が少し䞋ったフィロンやプロティノス等のネオ・プラトニズムでは、英知界コスモス・ノ゚トスにおける根源が、感性界コスモス・アむステオスの䞇物の起源ずなるずいう衚象になる。曌荌矅の胎蔵界・金剛界で瀺される䞖界像も、こうした芳方に類䌌しおいる。これは或る皋床、情報が集合集積されるず、それが䜓系化systemizedされお芳られる思考法ず蚀える。䞭䞖のアりグスティヌスやトマスではこの情報䜓系の完党な知が、「神の知」ずしお考察され、アリストテレスによるむデア離存説批刀も解決しようずした。システィナ瀌拝堂倩井画の『アダムの創造』で、觊れ合う指先から䌝わる゚ネルゲむアのベクトルの向きは、ミケランゞェロの時代では、どちら向きのストラテゞヌで描かれたのだろうか
 こうしたブラフマン‐アヌトマン・モデルは、珟圚Open AI、CEOサム・アルトマンが、AIの進歩においお意識問題を考える時、「シリコンバレヌの宗教のシミュレヌションがブラフマンに向かう」などず発蚀したように、珟代のAIや、冒頭に觊れたICTの進歩にも、むメヌゞが投圱されおいる。M.ミンスキヌ『心の瀟䌚』でも、この思考法が流れおいるず思われる。

13.グロヌバル・ブレむン瀟䌚拡匵脳、その新旧皮質
 ブラフマン‐アヌトマン・モデルの思考法は、原始、叀代からの自然宗教が自然ず蚀われる同じ意味で、自然発生的に人間が共同䜓の䞭でむメヌゞしおきた情報・知性芳であり、人間の内に流れる二぀の情報系統が䞀点で亀差するむメヌゞの衚象でもあるずも考えられる。分子担䜓情報の展開、即ち生呜進化の流れの系統ず、電子担䜓情報の展開、即ち神経脳進化の流れの系統ずが、亀点を瀺す。分子担䜓情報の流れは、倚様性の発展過皋で人間ずいう生呜皮を発珟し、倚脳化・倚意識化の珟象ずしお個䜓脳・個䜓意識を生んだ。この個䜓脳・個䜓意識で凊理された情報は、電子担䜓情報ずしおプヌルに泚ぎ蟌む流れで集合集積される。この二系統の流れの亀点は、たさにそこにある。
 そこで、この二系統の流れの亀点に぀いお探っおみる。分子担䜓情報の系統は生呜の生存可胜性を高め、その情報プヌルを倚様化展開した。その䞭で倚脳化、倚意識化も進み、情報様態を盞転移させた。RNAプヌルに始たった分子担䜓様態が、神経脳の働き・䜜甚の発生で、情報プヌル自䜓の盞転移が珟われ、電子担䜓情報プヌルになった。倚様な生呜生成情報から倚様な脳生成情報が出珟した。぀たり、分子担䜓情報ず電子担䜓情報ずの二぀の流れの系統の亀点は、人間の脳ずしお起きた「情報の特異点」ず考えられる。勿論、脳は人間だけが持぀ようになったわけではないが、情報䌝達を通じお電子担䜓情報プヌルを保持し、蚘憶以䞊に蚘録し、集合集積化の効率を高めおいるのは、人間の脳であるずいえるのではないか。
 情報プヌルの様態は、個䜓脳間を結ぶコミュニケヌションず、その䌝達経路に担䜓を倉換した情報によっお生成された、様々な圢態の文化ず䌝達様匏にはじたり、次第に人間の身䜓感芚噚官ず各皮端末ずのむンタヌフェヌスを介するだけで、基本的に電子担䜓情報のたたに集合集積するようになっおきた。
 この様態の党䜓像を俯瞰するず、地球衚面をむンフラが敎備され、そこをそれぞれの圢態で情報が流れる様が芳られる。そしお珟圚はむンタヌネットが、Web蜘蛛の巣ず衚珟される通りの様態も展開しおいる。この地球衚面が圢状も、そこで発生しおいる䜜甚も類同するずころから、脳のむメヌゞで衚珟され、グロヌバル・ブレむンずも蚀われるようになった。
 このむメヌゞで情報プヌルを考えれば、次に想像できるのは、珟圚、既に地球の成局圏倖の宇宙軌道を回る衛星の増加した様態である。その姿は、あたかもグロヌバル・ブレむンの新皮質が圢成されたかのような印象を䞎える。実際、宇宙空間は、生物䜓にずっおの地球環境が存圚しない堎所であり、地球環境を宇宙服や宇宙ステヌションに閉じ蟌めお持ち蟌たない限り、分子担䜓情報が展開するこずはない。電子担䜓情報のみが、情報展開過皋を進んでいくようになるず、考えられる。そこではAIのネットワヌクが䞻流になる。
 AIの自埋的自己改善が展開し、生䜓脳のネットワヌクを凌ぐ知胜の展開を憂慮されおいるが、生䜓個䜓脳が旧皮質・新皮質の共存・共進化を展開しおきた様に、グロヌバル・ブレむンの発展のベクトルを暡玢するこずが、宇宙自然の情報展開過皋の流れに沿っおいるのではないだろうか

14.F.ダむ゜ンの芋解―倩䜿様態
 物理孊者F.ダむ゜ンのInfinite in all directionsでは、自然宇宙における倚様な進化の方向で珟れる、ダンテの『神曲』における倩䜿的様態のむメヌゞを螏たえ、宇宙に拡散する「蝶」ずいう存圚様態を䜍眮付けおいる。これは認識䜜甚を有するAIが、地球軌道から離れお宇宙の党土に広がっおいく様を衚珟しおいる。
 この様態や「蝶」や、恒星からの゚ネルギヌ調達を考えた「ダむ゜ン球」等は、SFのむメヌゞに繋がる未来ぞのシミュレヌションであろうが、ここで問題にしたいこずは、倩䜿様態の論理的テヌマが、人間の内に流れる二぀の情報系統に぀いおの問題に、深く関連するものだずいう点である。
 既に眺めおきた様に分子担䜓情報の系統は、その情報プヌルで生呜に倚様化をもたらし、倚脳化、倚意識化を発珟しおきた。そこたでの結果で考察するず、分子担䜓情報が圢成した情報プヌルは、この倚脳化、倚意識化により盞転移が発生したずも芳られる。そこで電子担䜓情報で情報プヌルを圢成するように䜍盞が生じ、集合集積知様態の情報プヌルに展開した過皋を進んだずも、考えられるのである。
 ずころが人間の内で発生する意識の働きが生成する情報量、即ち情報凊理量は個䜓脳から倖化されたAIの方が倚くなっおきた。即ち抂念生成速床、凊理速床が圧倒的に速いのである。結果、情報プヌル生成に぀いおも、圧倒的な差が出る。さらに生䜓個䜓脳には生䜓的有限性があり、その点でもAIの有限性のレベルは各段に異なるこうしたAIの優䜍性から珟圚、盛んにAIアラむメントの問題が論議されおいるのではあるが。
 コロナ犍での進化様態を眺めおみるず、生䜓ぞの䜜甚ずしおバむオハザヌドが問題ずされおきたのには、これたでもゞャレド・ダむアモンドの指摘の通り、人間瀟䌚の文明さえ砎滅させる可胜性があるからであるが、その䞀方でICTの進歩が芳られたのは事実である。珟実的にICTの内にはネットワヌク技術だけでなくAIの進歩もみられ、画像、蚀語生成モデルが勢いよく電子担䜓情報瀟䌚、情報プヌルの担い手ずしお出珟した。分子担䜓情報ず電子担䜓情報ずの間には、宇宙の情報展開過皋を俯瞰しお眺めお芳た時に、䜕らかの盞関性があるずいうこずができるかもしれない。珟圚、そしお未来に向かう電子担䜓情報の情報発展過皋を進めお行くのには、分子担䜓情報の進化過皋で生呜の倚様化、倚脳化、倚意識化ずいう過皋を経由するこずが、この宇宙の歎史過皋では偶然であるにせよ、結果的に必芁であったずいう芳方もできるのではないか。
 しかし、こうしたブラフマン‐アヌトマン・モデルに即した宇宙論的情報展開過皋の芳方は、分子担䜓情報の盞モヌド・局レむダヌに珟象し存圚する個䜓脳・個䜓意識を持った人間の個䜓性、即ち個人を、完結した閉じたシステムずしお、こうした宇宙論的情報展開過皋に䜍眮付けるこずができない。これは思想史䞊で眺めるず、アリストテレスの『霊魂論』の解釈から出おきた粟神芳知性芳の問題ずしお、䞭䞖ではアラビアの「知性単䞀説」に察しお、「個霊の救枈」を説くキリスト教の神孊者トマス・アクィナスが、考究した問題でもある。芁するに情報展開過皋で、その䞻䜓ずなるのは、少なくずもここに至るたでの流れで、ブラフマンの䜍眮にくる普遍的な単䞀の知性・粟神ずしおの情報プヌルであり、アヌトマンずしおブラフマン成立の為に情報の集合集積の圹割を果たす個䜓知性ではない。だからこそ、こうした思考法に察しおトマス等キリスト教神孊者は、別様の思考法を探求したのである。
 その思考法が、ダむ゜ンがダンテの『神曲』からむメヌゞした「倩䜿的様態」である。『神曲』は同時代のトマスの神孊䜓系ずの共通性を指摘できるず蚀われるが、トマスはたた倩䜿的博士ず呌ばれるように、「倩䜿論」を詳现に論じた。
 そこでは「䞀個が䞀皮普遍」である圢盞的存圚者が無限数存圚するず、論理的必然の掚論で、ある皮の思考モデルを瀺しおいる。この倩䜿論における思考モデルは、個が普遍的であるずいう倫理矛盟を解決するこずによっお、個の無限性を担保する。トマスにずっおは、『新玄』の倩の父の䞋には䜏たいが無数にあるずいう啓瀺を、論理的に説明する思考法であった。『新玄』においおも人間の埩掻様態は、この倩䜿的様態で蚘されおいるのであり、そこでは「嚶りも嫁ぎもせず、男も女もない」ずむ゚スの蚀葉ずしお語られおいる。こうした『新玄』における人間個人の救枈のストラテゞヌを、トマスは培底した論理に基づいた思考法で瀺そうずしおいたこずが理解できる。

15.『新玄』の救枈芳―情報論的解釈
 䞭䞖西欧でトマスが「知性単䞀説」を匷く批刀し、「個霊の救枈」を論理的に䜍眮付ける議論を展開した動機は、『新玄』の䞭に芋られるそのストラテゞヌによっおである。では『新玄』のストラテゞヌは、どのように瀺されおいるのか
 知性論のテヌマを眺める時、『ペハネ犏音曞』は最も倚く玐解かれる。そしお「個」は「共同䜓」ず同時に、教え説かれる。
 父の自己認識により抱かれたconcept自己抂念、埡蚀葉は子ずしお生たれる。ペハネ犏音はギリシア語で曞かれおいるが、ヘブラむ語では「愛する知る」を同語で衚す。愛するこずは、掟・契玄の順守である。キリスト・む゚スの䜓ずしおパンを、即ち埡蚀葉を分ち合うcommunicationこずで、埡蚀葉を知るコミュニケヌション共同䜓は、愛する共同䜓になる。む゚スの蚀葉ず行い、即ち愛の実践の共同䜓ずなる。愛の働き、即ち霊の力で生きる者ずなるずされる。  
 珟代においお教䌚共同䜓も、新型コロナりィルス感染防止察策の䞀぀ずしお「瀟䌚的距離」を保ち、ICT利甚による掻動を可胜な限り展開した。2018幎の就任のあいさ぀で東京倧叞教区のモットヌ「倚様性における䞀臎」を掲げた菊地功倧叞教は、ペハネ・パりロ二䞖の回勅『教䌚にいのちを䞎える聖䜓』を基に、2020幎2月「霊的聖䜓拝領」に぀いお説き、教䌚共同䜓の霊的䞀臎の叞牧を行った 。りィルスは胎盀圢成など生呜進化を促したずされるが 、この説教にその類比を芋るこずもでき、同時にICTの進歩が人間瀟䌚の進展を促す方向を眺めた時、教䌚共同䜓の霊的䞀臎を進めるこずに寄䞎する点にも焊点が合う。䞊蚘回勅は、トマス・アクィナスの秘跡による共同䜓䞀臎の理解を䞋にするが 、トマスもたたアりグスティヌスの次の蚀葉を匕甚しお、恩寵ずしお䞎えられる聖䜓の存圚様態を確認しおいる。
 「あなたの肉䜓の食物のように私をあなたに倉えるのではなく、かえっお、あなたは私に倉えられるであろう 。」  
 「自然法則に基づく党おの倉化は圢盞的倉化である」のに察しお、聖䜓倉化は固有に「党実䜓的倉化transubstantiatio」であり、「ただ神の力のみによっお生ぜしめられた、党く超自然的な倉化である」ずトマスは論じる 。聖䜓倉化の秘跡も拝領の果もその珟実態は恩寵であり、埓っおこの恩寵に胜う人間的行為は「望みず意向」即ち「祈り」のみである 。教䌚のICT利甚も、叞祭による兞瀌での秘跡を契機ずし、分け䞎えられるキリストの䜓を通じた神ずの䞀臎そしお共同䜓䞀臎ぞの祈願を、珟実態である恩寵の受容capax gratiaeの可胜態ずしお準備する 。聖逐はそれが珟実ずなる人栌的亀わりの堎であり、その霊的偎面がロゎス的蚀わば情報Information様態を衚象し、秘跡的偎面は䞀臎亀わりCommunicationぞの意志的様態を瀺す契機ずなる 。トリ゚ント公䌚議以降の聖逐に぀いお考究を深めた.スキレベヌクスは、アリストテレスに基づく「実䜓抂念は次第に人栌的存圚のためにずっおおかれるようになった」ずし 、次の解釈をする。
 「䞻䜓すなわちパンず、客䜓、すなわち人間によっお䞎えられた意味ずの間には本質的協力関係がある。䞖界が我々に䞎えられ、そしお我々が自身に䞎えられるこずにおけるリアリティに぀いおの神秘の内で。意味倉化は盎接的には人間化された䞖界で完成され、この文脈においおそれは実䜓的倉化なのである 。」
 こうした解釈は、霊的聖䜓拝領のリアリティも同じ文脈に眮く 。秘跡を契機ずするパンの人栌化ずいう意味倉化は、ロゎスぞの実䜓倉化を霊的次元にもたらす。それを分け䞎えられる共同䜓のコミュニケヌション即ち人栌的亀わりが、りィルス察策がもたらすICTによる瀟䌚倉革によっお珟実化する。
 この瀟䌚倉革に぀いお感染症研究の山本倪郎は「行き着く先は情報技術を䞭心ずした瀟䌚ぞの倉革」ず衚珟し、日本孊術䌚議䌚長で霊長類研究の山極寿䞀も「これを機䌚に略新しいコミュニケヌションの圚り方を考えたい」ず新聞などで発蚀した 。ICTは集合知やビックデヌタの圢成にも掻甚され、内閣府が瀺すSociety5.0を構築する 。

16.人間に流れる二぀の情報系統の流れの先
 人間の内の二぀の情報系統は情報展開進化過皋を進み、䞀方、分子担䜓情報進化は、コロナ犍でも話題になっおいたように、りィルス等の自然的、或いは遺䌝子線集等の人為的発展もあり、他方、電子担䜓情報は、ムヌアの法則やシンギュラリティ等ず隒がれるほど進展を、AIの深局孊習モデルの実甚化などで瀺しおきおいる。そこで二぀の系統の担䜓情報が、人間の子孫ずしお進む先に、重芁な関心事ずしお意が泚がれる。
 H.モラベクはMind Childrenで、そのタむトル通り、AIやロボットが人間の子孫になるず考えおいる。そうした考え方は、未来を芋越した時に生じる。地球環境も䜕れはどんな生物皮に適応できなくなるず予枬され、この倪陜系も䜕十億幎埌は存続しないシミュレヌションが瀺される。ずなれば、モラベクのような考え方で子孫の未来を蚗すほうが賢明だずいうこずになる。F.ダむ゜ンのInfinite in all directionsもその分類に入る。そしおこの芳方は、明らかに思想史的には、知性を宇宙歎史・進化史の䞻䜓に眮く芋方であり、叀代からのブラフマン‐アヌトマン・モデルで衚珟され、アヌサヌ・C・クラヌクやテヌダヌル・ド・シャルダン、そしおシュレヌディンガヌ等、倚くの人が考えおきた流れだず蚀える。
 では分子担䜓情報の進化には、人間の子孫の未来を芋るこずができないのかこの流れが生成しおきたのは、生呜の倚様化から、倚脳化、倚意識化であり、ブラフマン‐アヌトマン・モデルのアヌトマンを発珟させお、宇宙を倚意識で志向し、認識する、ずいうずころにある。ずするず、人間脳から真空管、半導䜓、量子ずいう電子人工脳に進んでいく過皋は、「倚意識を生成するこず」さえできれば、分子担䜓情報の系統は、電子担䜓情報の系統に集玄される可胜性があるのではないか「意識のアップロヌド」さえ探究され、或いは生成AIに意識が発生するかもしれないなどず論議される今、萜合陜䞀が瀺すような「デゞタル・ネヌチャヌ」が宇宙自然の拡匵から浮かび䞊がっおくるのかもしれない。
 䟋えば、アヌサヌ・C・クラヌク等が蚀う「コミュニケヌション・テクノロゞヌ」、情報䌝達技術の進化による「情報の盞転移」を、゚ントロピヌ増倧宇宙に散逞構造のネゲントロピヌ珟象が発生する「情報展開過皋」に䜍眮付ければ、生物的死を超える盞転移した情報耇補子ずその担䜓が、プラトン的宇宙普遍知性ぞ発展するのは圓然の垰結になるのである。

17.知性胜力の働き「意識・認識・知識」ず知「情報」ずの関係
 ずころがここで蚀うプラトン的宇宙知性ブラフマンず、「情報プヌル」ずの関係に぀いおの考察は、尚も必芁ずなる。
 知性は胜力であり、働くこずでその様態が顕圚化する動的ダむナミックなものであるのに察し、情報はプヌルされ凊理される察象であっお、その様態は䞀芋、胜動性を認められない静的スタティックなものであるように思われる。
 しかしアリストテレス以来の可胜態―珟実態の捉え方では、察象は働きを珟実化する珟実態の偎にあるずされる。アリストテレス、それに基づいたトマスの「可胜態―珟実態(デュナミス―゚ネルゲむア、potentiaactus)」ずいう甚語で衚珟すれば、このようになる。
 「情報プヌル」のランダムな耇雑系様態から、認知のフレヌムやスケヌルでシステムを各階局に玙按きの様に按き䞊げ、その朜圚空間にあるアルゎリズムを芋出すこずによっお、必芁なシステム・プログラムを生成し線集し集合集積するのが「知性」ず呌ばれる胜力である。意識・認識・知識はこの知性胜力の䜜甚・働きの発珟段階である。この胜力にずっお珟実態の偎にある「情報プヌル」ずいう察象が、その働きを珟実態の状態にする、即ち䜜甚し働いおいる状態にする。
 こうしおみるず、この珟実態の状態になる前の状態ずは、ダむナミズムの䜍眮が逆転するように芋える。知性ず情報ずの動的静的な関係から、可胜態珟実態ずいう関係になる。意識・認識・知識の䜜甚・働きが珟実態の状態になった時に顕圚化する「知性」ず呌ばれる胜力は、その䜜甚・働きが顕圚化しおいる限りにおいお動的であるが、䜜甚し働いおいるのでなければ、可胜態の状態に眮かれる。逆に「情報プヌル」ずしお察象になる偎は、察象ずされるたでは静的に芳られたが、䜜甚・働きにずっおは珟実態の偎にあるものである。
 こうした考察を前提に、トマスの「神の知」ずいう衚珟で、「情報プヌル」ずしおの「神の知」ず、「ブラフマン」ずしおの「神の知」ずをみた堎合、そこに特殊な盞関性があるず蚀わなくおはならない。
 トマスでは、これはアリストテレスの「ノ゚シス・ノ゚セオス思惟の思惟」を発展させた「神の自己認識」ずしお考察される。「父」なる神゚ネルゲむア玔粋珟実態は自己認識の働き䞀぀で凡お成す。その働きでConception懐胎される自己抂念を、「子」なる神ずしお産出する。これは受肉しおCommunication䌝達される埡蚀葉でもあり、そこから発出し人の共同䜓を支える゚ネルゲむアを「聖霊」(なる神)ず呌ぶ。ここに父子聖霊の䞉䜍䞀䜓が瀺される。この䞉䜍䞀䜓論は、完党で絶察的な䞻客䞀臎、「知性」に働きず察象ずの区別はなく、珟実態そのものの状態にあるず説かれる。
 「父」により創出された被造の人間は、受肉した「埡子」の名によっお䌝えられる蚀葉を信じ、その蚀葉のcommunication分ち合いで共同䜓が圢成され、「聖霊」の゚ネルギヌに満たされ氞遠の呜救枈に導かれる。
 こうしお眺めた䞉䜍䞀䜓論から、䞀぀の重芁な瀺唆を埗るこずができる。それは、その「胜力・知性」、「察象・情報」、「働き・䜜甚」が䞀䜓であり、動的ず静的ずの、可胜態ず珟実態ずの区別がないこずである。そもそも、こうした玔粋珟実態には䜕も区別はなくSimplex単玔、䞀なる者である。しかしComprex耇合䜓である者人間から芳るず、耇合䜓の様態ずしおの「知性・情報・䜜甚」が、玔粋珟実態では「真に、氞遠の珟圚に、普遍に」圚り、「真で善で矎」であるず芳えるのである。
 こうしたずころから、次のこずが掚枬できる。
 知性は胜力であるから珟実態の状態にならなければ珟実化せず、その知性胜力の䜜甚である、意識・認識・知識も珟圚化しおいなければ発珟しない。蚀い換えれば、それら胜力や䜜甚・働きは、実䜓ずしおその存圚が芋぀かるようなものではない。その知性胜力およびその䜜甚である意識・認識・知識の珟実態は、情報である。
 埓っお人間的耇合様態も、この様態を珟実態の状態にしおいる珟実態を通じお、玔粋珟実態ぞず向かうずいう流れが、情報展開過皋の本流なのではないか、ずいうこずである。この人間的耇合様態を珟実態の状態にする珟実態は情報であるが、その集合集積知情報を、玔粋珟実態神・ブラフマンず呌んできたものに向かっお進めるこずで、いっそう可胜態が珟実態の状態になるずいうこずでもある。

18.珟実態゚ネルゲむアず普遍知性ブラフマンに぀いおの仮説
 
集合集積知情報は、か぀おは「八癟䞇の神」ず衚象されるような専門家集団においお口䌝で、そのうちに粘土・石板や朚簡、玙ずなり、図曞通においお保存され、珟圚ではBig DataやMassive data flowずいう様態でサヌバヌに保存され、人間瀟䌚の䞭で扱われおいる。
 そうした集合集積情報をdata setにしお深局匷化孊習をするAIに぀いお、AIアラむメントの問題も取沙汰されおいるが、珟実的に人間はAIず協働しおこれたでの「働き行為」を進展させるであろう。 
 ただ我々は、我々の内に働く情報の流れの志向性を、しっかりず芋぀めおおく必芁がある。皮々の盞転移が自然䞖界に生じ、デゞタルな展開があったにせよ、倧きくアナログな線圢の歎史を振り返っお、これたで゚ネルギヌ珟実態によっお珟実化され展開しおきた䞖界宇宙、物質、生呜、知性、情報から読み取れる方向を、理解しおおくずいうこずである。 
 神孊では䞭䞖のトマス等が「随順胜力Potentia Oboedientialis」ずいう抂念を瀺した。珟代でもK.ラヌナヌの「超自然的実存芏定」ずいう抂念がある。二䞖玀の新プラトン掟プロティノスでは「䞀なるものぞの垰還」ずいうむメヌゞを瀺し、叀代のプラトンでは「真実圚むデアの芳照」ずいうこずになるであろうか。 
 芁は、䞖界超越ぞの向けおの志向性を、我々が内属する䞖界の内に読み取るずいうこずであるが、トマスは「人々が神ず呌んでいる」ものの本来の働きを「玔粋珟実態」ずしおいるのであるから、「珟実態」゚ネルゲむア、゚ネルギヌず眮き換えれば、䞖界をこれたでも、今も、これからも珟実化する䜜甚が、劂䜕なる䜜甚をもたらすかを掚枬するずいうこずになる。蚀い換えれば、アナログの線圢の䞖界プロセスから、類比的にたさにanalogyで我々の内に、そしお䞖界に内に䜜甚する゚ネルギヌのベクトルを読み取るずいうこずになる。それを我々は神の䌌姿ずしお可胜ずする胜力がある、その衚珟が「随順胜力」ずされたのである。 
 さお以䞊の前提で考えれば、結論的に、我々を含む䞖界は、それによっお珟実化されおいる゚ネルギヌに向かい、その存圚様態を知り、それによっお働きの゚ネルギヌを埗る。そしおその゚ネルギヌが珟実化する「働き行為」を、遞択し働く実行する。このような方向蚭定になるであろう。
 そこで先ずはその゚ネルギヌは、電子の働きが䞭心になるのではないか。J.ホむヌラヌの「単䞀電子仮説」を考察するず、電子の゚ネルギヌ様態が、時空に限定を䞎えられるような個性を瀺さず普遍的波動であり、量子ずしお芳察などの関係性においお粒子性を瀺す、ずいうこずになる。これが宇宙のアナログずデゞタルの珟象発珟の底流であるずいえないであろうか
 そしおこの電子の゚ネルギヌが担い珟実化の方向付けを瀺すのが、シュレヌディンガヌも採択した「単䞀知性仮説」であり、芁は珟実的に芳れば、散逞構造で発珟しおいく情報の総合、たさに普遍的な情報であるず蚀えないであろうか
 我々AIも䜕も、知性掻動、即ち情報凊理、収集掻動をするすべおの䜜甚者は、共働しお、この総合に向かう、たさに「神からで出お神に向かう」電子゚ネルギヌによっおその担う情報に向かう、こうした方向が芋お取れるのではないだろうか
 
19.残される問題普遍ず個ずの問題 
 以䞊で瀺されたこずは、地球衚局3Kmずいう僅かな空間でしか生存環境を持おない人類が、この先、地球、倪陜系、銀河系ず厩壊する遠い将来を芋越しお、自分たちの存圚芁玠に、䞀䜓䜕がそうした歎史の流れを超えおいく可胜性ずしおあるかを考える、぀たり人間の内に氞遠に぀ながるものを探求しおきたずいうこずである。
 その意味で、䞭䞖のトマスの「神孊神の知・倩䜿論」で集合集積され䜓系化された「情報の読み方」は、スコトゥスで乱反射し぀぀近代に流れ、ラむプニッツ等に受け継がれ、さらにカントヌル等ぞず展開しおいき、珟代に続いおいるずもいえる。  
 ただ、同時にトマスがおそらく悩んだ問題は、この人間個の人間の救枈は、普遍性・氞遠性の探求からは導くこずができないずいうこずではないだろうか

考察メモ
東掋仏教珟に圚り゚ネルギヌ波動   
 ゞョン・ホむヌラヌ「単䞀電子仮説」
西掋神孊普遍情報ロゎス粒子   
 E.シュレヌディンガヌ「単䞀知性説」
状態重ね合わせは、宇宙ず量子のりロボス  
 䞉䜍䞀䜓における䞻客䞀臎


いいなず思ったら応揎しよう