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「どうする家康」第41回「逆襲の三成」 家康が天下人になるため、かぶるべき真の汚名とは?

はじめに

 今回は失脚した三成から政務を引き継いだ家康が、戦を起こさぬようにいかに事を収めるかが描かれました。その懸命にして賢明な努力は、結局、報われず関ヶ原合戦の前哨戦はいよいよ口火を切るところへ来てしまいますが。

 それにしても家康の政は何故、天下を巻き込む大乱を起こしてしまう結果になったのでしょうか。
 今回の家康の政は、利家からの最期の助言「皆が家康を恐れている」を意識していた節があります。利家の言う「恐れ」とは、「畏敬」…畏れ敬うことです。単純な恐怖ではなく敬意があるのです。言い換えるなら、これがカリスマというものです。

 思えば、「どうする家康」の信長も秀吉も、このカリスマを上手く使ってきました。信長は実力主義を体現し報奨必罰を厳格に適用する恐怖で。欲望の怪物である秀吉は相手の懐に入りその欲望を刺激する心理術で。二人のカリスマは、幼少期の体験が生み出したある種の天才性でしょう。

 しかし家康は本人が自覚するように彼らのようなタイプのカリスマではありません。必要なときに必要な力を借りられる「人徳」が他の二人にない家康の能力ですが、一方でそれは信長や秀吉のカリスマのような目に見える、分かりやすいものではありません。
 ですから彼は戦にならないことを念頭に、合理的な判断で必要に応じた畏怖の使い分けをしていきます。

 結局、家康の意志に反した大乱が起きます。その裏には茶々の暗躍がありますが、実はそれは一番の原因ではありません。茶々の暗躍が成功したのは、周りの積もりに積もった家康に対する不満を刺激したからです。つまり大乱を招いたのは、家康もまた諸大名の不満を押さえられなかったということになります。

 何故、家康ほどの者でも上手くいかなかったのでしょうか。その理由は、家康が無能だったからではなく、秀吉の天下一統、つまり欲望を刺激する政が、戦国時代の延長線でしかなかったからです。そこで今回は家康の政の失敗の原因を探ることで、家康が天下人になるためになにをしなければならないのかを考えてみましょう。それはとても過酷なことになりそうですが…


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