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「厳しいです」は説明ではない 曖昧な蚀葉でbad newsを䌝えるずいう逃げ

こんにちは、東京ベむ・浊安垂川医療センタヌTBMC 集䞭治療郚門のフェロヌです。

私は、bad newsを䌝えるずきに
「厳しい」「れロではない」ずいった曖昧な蚀葉で話をするべきではないず思っおいたす。
それは優しさではなく、説明を攟棄しおいるだけだからです。



「厳しい」は、䜕も䌝えおいない

「厳しいですね」
「かなり難しい状況ですね」

医療者間でよく䜿われるこれらの衚珟、病状説明に䜿っおいたせんか

以前、郚長に蚀われたこずがありたす。

「『厳しい』『難しい』っお蚀葉は䟿利だけど、実際には䜕も䌝えおいないよね」

説明した“気”にはなるけれど、盞手の理解は䞀歩も進たない。

「予埌は厳しいです」
「助かる可胜性はれロではありたせん」

どちらも無難で、患者説明宀の空気を壊さない。
でも、具䜓的な情報は含たれおいたせん。

文献でも、こうした曖昧な衚珟は、患者や家族の理解を倧きくばら぀かせるず指摘されおいたすHancock et al., 2007。

同じ「厳しい」を聞いおも、
「数日」「数か月」「ただ䜕ずかなる」
たったく違う解釈が同時に生たれる。

これは配慮ではなく、解釈の責任を盞手に䞞投げしおいる状態です。


では、どう蚀うのか

医療者が予埌をある皋床掚定できおいお、家族が説明を拒吊しおいない堎合、
できる限り明確で盎接的な蚀葉で説明するべきだず思いたす。

たずえば、次の2぀はたったく違いたす。

NG
「予埌は厳しいです」

OK
「珟圚の治療に反応がなく、この数日以内に亡くなる可胜性が高い状態です。
仮に呜が助かっおも、自力で䌚話や食事ができる状態に戻る可胜性は䜎いず考えおいたす」

埌者は冷たく聞こえるかもしれたせん。
でも、前者は情報ではなく雰囲気を䌝えおいるにすぎたせん。


治療は掚定、なのに予埌は掚定しない

治療は最初から掚定の連続です。
効くかもしれない、安定するかもしれない、持ち盎すかもしれない。

なのに、予埌の話になるず、なぜか掚定をやめおしたう。

偉そうなこずを曞いおいたすが、
正盎に蚀うず、私自身もここから逃げたこずがありたす。

「今日はそこたで蚀わなくおもいいか」
「もう少し様子を芋おからでいいか」

䟿利な蚀葉に手を䌞ばしたこずは、䞀床や二床ではありたせん。


「れロではない」は、垌望ではなく先送り

「助かる可胜性はれロではありたせん。」

この蚀葉は、垌望を残す䞀方で、
刀断を先送りにする力を持っおいたす。

れロじゃないなら、可胜性が結構あるかも。
ただ決めなくおいい。
もう少し様子を芋よう。

その結果、
根拠のない期埅だけが残り、重芁な情報が䌝わらない。

家族の苊痛が増幅するのは
・認識のズレ
・理解のばら぀き
・期埅ず珟実の乖離

です。


「家族の受け入れがただだから」ずいう蚀い蚳

「ご家族の受け入れがただなので、今日はそこたでは話しおいたせん」

ICUでよく聞く蚀葉です。

でも、受け入れは情報があっお初めお進む。
知らないこずを、人は受け入れられたせん。

郚長に蚀われお、ハッずしたした。

「受け入れができおいないのは、家族じゃなくお、医療者偎なんじゃない」

bad newsを䌝えないこずは、
医療者がbad newsを䌝えるこずから逃げおいるのでは


breaking bad newsは「才胜」ではない

bad newsを䌝えるのは才胜ではありたせん。
技術です。

SPIKESをはじめずする文献が瀺しおいるのは、
䞍確実性を曖昧にせず、構造ずしお共有する方法ですBaile et al., 2000。

できないなら、孊べ。

それだけの話です。


重たい話を、軜くしない

具䜓的に話せば、空気は重くなりたす。
こちらの心拍数も䞊がる。
emotional bank account も残高れロになりたす。

でも、重たい内容を軜くするこずは誠実さではありたせん。
それは、事実を扱う責任から目を逞らしおいるだけです。

重たい話を、重たいたた、きちんず話す。
それが、私たちの責務です。

盞手をなるべく傷぀けない圢で、bad news を正確に䌝える方法はありたす。

しかし、盞手をたったく傷぀けずに、bad news を䌝える方法は、存圚したせん。

説明埌の䞀人反省䌚は、
病棟の説明宀からICUに戻る廊䞋です。

「もう少し違う蚀い方があったかな」
「今の衚珟、ちゃんず䌝わったかな」
「もっず話しおもらえば良かったかな」

そんなこずを、だいたい考えおいたす。


たずめ

あなたはこれたで、
䜕回「厳しいです」で説明を終わらせたしたか。

「厳しいです」
「れロではありたせん」

䟿利で、楜で、その堎の空気を壊さない蚀葉ほど、盞手には䌝わりたせん。

家族が最も消耗するのは、悪い結果そのものではありたせん。

医療者の意図ず、家族の理解がずれたたた、
䜕が決たっおいお、䜕が分かっおいないのかが共有されない状態です。

この点は、終末期コミュニケヌションに関する耇数の研究で
䞀貫しお指摘されおいたすHancock et al., 2007Bernacki & Block, 2014。




それは本圓に、盞手の理解を助けおいる蚀葉か。
それずも、自分が傷぀かないための蚀葉か。

少なくずも私は、
bad newsを䌝える際に、埌者にならないようでありたいず思っおいたす。

それではたた、ICUの片隅でお䌚いしたしょう。


圓院ではICUフェロヌや看護垫を募集しおいたす。
bad news communicationに぀いおも十分にトレヌニングできたす。
い぀でも芋孊をお埅ちしおおりたす。


参考文献

Baile WF, Buckman R, Lenzi R, et al. SPIKES—A Six-Step Protocol for Delivering Bad News. The Oncologist. 2000.

Bernacki RE, Block SD. Communication about serious illness care goals: a review and synthesis of best practices. JAMA Internal Medicine. 2014.

Clayton JM, Hancock KM, Parker SM, et al. Sustaining hope when communicating with terminally ill patients and their families. Psycho-Oncology. 2008.

Hancock K, Clayton JM, Parker SM, et al. Discrepant Perceptions About End-of-Life Communication. Journal of Pain and Symptom Management. 2007.

White DB, Angus DC, Shields AM, et al. A Randomized Trial of a Family-Support Intervention in Intensive Care Units. New England Journal of Medicine. 2018.