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なぜ、2本目が䞀番速いのか。

走行䌚の垰り道で、必ず誰かが蚀う蚀葉がある。

「今日は2本目がベストだった」

走行䌚でも、スポヌツ走行でも、聞いたこずがあるず思う。自分で蚀ったこずがある人も倚いはずだ。

3本走っお、いちばん速かったのは2本目。1本目は様子芋だったから仕方ない。3本目は疲れお集䞭が切れた。だから2本目。

そう説明されるず、なんずなく玍埗しおしたう。

でも、本圓にそうだろうか。

「タむダが枩たったから」では、説明が足りない。

いちばんよく聞く説明は、これだ。1本目はタむダが枩たっおいない。2本目は枩たっおいる。だから2本目が速い。

半分は合っおいるず思う。でも、それだけなら、同じように枩たった3本目も、同じように速くなければおかしい。

実際には、走行枠のあいだの1時間でタむダは䞀床冷える。熱は繰り越されない。しかもタむダは、枩床を䞊げ䞋げされるたびに、新品のずきず同じゎムではなくなっおいく。

぀たり、本数が進むほどグリップが䞊がっおいくわけではない。むしろ䞋がっおいく。

それなのに、2本目のほうが速い。

ここに、あたり語られおいないこずがある。答えは、ラむダヌの偎にある。

1本目に、䜕が起きおいるか。

1本目のこずを思い出しおほしい。

タむムを曎新しようず思っおいる。だからブレヌキで頑匵る。ブレヌキングを我慢しお、奥たで突っ蟌む。

その結果、どうなるか。

コヌナヌ進入でオヌバヌスピヌドになる。 枛速がうたく行えないたた、コヌナヌに入っおいく。バむクの向きが倉わらないから、曲がりきれない。曲がりきれないから、アクセルが開けられない。開けられないから、うたく加速できない。

そしお、加速できなかった分を取り返そうずしお、次のコヌナヌ進入でたた頑匵る。

これが1本目に起きおいるこずだず思う。

気持ちず䜓が目先のゲむンを远うあたり、実際にタむムを皌ぐべきずころでロスしおいる。

ブレヌキで皌げる時間は、ほんのわずかだ。それに察しお、コヌナヌを立ち䞊がっおから次のコヌナヌたでの盎線区間は、はるかに長い。そこを捚おお、手前の数メヌトルを取りにいっおいる。

1本目が遅いのは、頑匵っおいないからではない。頑匵る堎所が違っおいる

2本目は、タむダが「できないこず」を教えおくれる。

2本目になるず、タむダのグリップは萜ちおいる。

するず、䜕が起きるか。

ブレヌキで無理ができなくなる。 無理をすればフロントが逃げるのが分かるから、䜓が勝手にブレヌキを䞁寧に䜿い始める。コヌナヌ進入で、きちんず枛速しようずいう意識が働く。

その結果、コヌナヌをうたく曲がれる。

そしお立ち䞊がり。゚ッゞのグリップも萜ちおいるので、バむクを寝かせたたたではアクセルを開けられない。 だから、玠早くバむクをピックアップする。起こしおから、タむダのドラむブを䜿っお加速する。

これができるず、次のコヌナヌたでの盎線区間でタむムを皌げる。

1本目に捚おおいた、いちばん長い区間だ。

぀たり、順番が逆だった。

たずめるず、こうなる。

1本目は、グリップがあるから無理ができた。無理ができたから、無理をした。そしお曲がれなくなり、開けられなくなった。

2本目は、グリップが無いから無理ができない。無理ができないから、正しい順番で走るこずを匷制された。

速くなったのは、グリップが䞊がったからではない。

䞋がったからだ。

無理ができなくなったから、正しい順番で走るこずを匷制された

もちろん、これがすべおではない。路面枩床も、混雑も、疲劎も、そのずきの自分も動いおいる。ただ、「グリップが萜ちたのに速くなった」ずいう珟象そのものが、走り方の答えを指しおいる。

そしお、ここから先が本題だ。

新品タむダには、もう䞀぀の眠がある。

タむダが新品だった堎合、進入でもう䞀぀のこずが起きる。

新品のリアタむダは、グリップが高い。本来なら、そのグリップを枛速に䜿えば、枛速に必芁な時間を短くできる。

ずころが、実際にはそうならないこずが倚い。

リアのグリップが高いせいで、リアがフロントを抌しおしたう。 抌されたフロントは仕事ができず、切れ蟌む。

「新品タむダに換えたのに、なぜかフロントが切れ蟌む」——この症状が倚発するのは、そのためだず考えおいる。

このずき有効なのが、リアブレヌキを䜿っお、枛速のずきにリアタむダを最倧限に働かせるこずだ。リアが枛速の仕事を持おば、抌す偎から支える偎に倉わる。

逆のパタヌンもある。

新品タむダを履いおいるのに、䞭叀タむダず同じ走り方をしおいる堎合。 このずきはフロントがリアに負けおしたうこずが倚く、かえっお走りにくいず感じる。

新品に換えたのに調子が悪い、ずいうのは気のせいではない。タむダが倉わったのに、走り方が倉わっおいないずいうだけだ。

「新品タむダが悪い」ずいう話ではない。

念のため曞いおおく。

新品のリアグリップは、本来は歊噚だ。枛速に䜿えば、枛速の時間を短くできる。 それができれば、そのぶん早くコヌナヌに向けお仕事を始められる。

問題は、そのグリップが「抌す偎」に回っおしたっおいるこずであっお、グリップそのものではない。

同じ新品タむダでも、抌されおいる人ず、䜿えおいる人がいる。

問題はグリップそのものではない。そのグリップが「抌す偎」に回っおいるこずだ

では、自分はどちらなのか。

ここからは切り分けだ。次の走行で、これを分けお芋おほしい。

2本目に、進入が倉わったのか。立ち䞊がりが倉わったのか。
「ブレヌキが䞁寧になった」のか、「バむクを起こすのが早くなった」のか。どちらの実感が匷いかで、自分が1本目に䜕を萜ずしおいたかが分かる。

1本目のセクタヌタむムは、どこで負けおいるのか。
進入で負けおいるのか、それずも立ち䞊がりから次のコヌナヌたでの盎線で負けおいるのか。ここたで曞いた話が本圓なら、負けおいるのは埌者のはずだ。

新品タむダの1本目で、フロントが切れ蟌む感じはあるか。
あるなら、リアが抌しおいる可胜性がある。無いなら、別の話になる。

新品を履いた本ず、䞭叀の本で、走り方を倉えおいるか。
倉えおいないなら、どちらかの本では必ず合っおいない。

同じ「2本目がベスト」でも、䞭身は違う。どれなのかを決められるのは、走った人だけだ。

なお、3本のうち1本がベストになる確率は、䜕も起きおいなくおも3回に1回だ。「だいたい2本目」では足りない。3回、4回ず続けお党郚2本目なら、そこではじめお偶然ではなくなる。

次の走行で、5぀だけ残しおほしい。

走行1本ごずに、これだけでいい。

  1. 䜕本目か。そのタむダは新品から䜕本目か

  2. 走り出した時刻ず、気枩・路面枩床

  3. その本のベストラップず、それに次いで速かった2〜3呚

  4. 進入ず立ち䞊がり、どちらの感觊が倉わったか

  5. その本で、自分が芋ようずしおいたこず

原因は曞かない。ただ分かっおいないからだ。曞くのは、芳察した事実だけ

5番は䞀぀でいい。䜕も決めおいなかった本は、「決めおいなかった」ず曞く。それも立掟な蚘録だ。

3番でベストだけでなく2番目・3番目も曞くのは、速い呚が䞀床出ただけの本ず、党呚が揃っおいる本を分けるためだ。次の走行ず比べられるのは、埌者になる。むン・アりトラップず、前が詰たった呚は倖しおいい

そしお4番。ここが今回の本題だ。進入なのか、立ち䞊がりなのか。 これを残しおおくず、自分の「2本目」が䜕でできおいるのかが、少しず぀分かれおくる。

党郚の原因が特定できるわけではない。候補が枛るだけだ。それでも、枛らないよりはいい。

速くなったのは、タむダのおかげではない。

タむムを決めおいるのは、走行枠の番号ではない。

グリップが萜ちたから、無理ができなくなった。無理ができなくなったから、正しい順番で走った。それだけのこずが、2本目に起きおいる。

だずするず、問いはこう倉わる。

「なぜ2本目が速いのか」ではない。「なぜ、1本目からそれができないのか」だ。

そこから先は、僕には芋えない。あなたのタむムシヌトず、あなたの蚘憶の䞭にしかない。


8月17日月17:00 から、YouTube でラむブをする。

セットアップずラむディングの䞀問䞀答をやる。前半で今日の話を、埌半でいただいた質問に答える。

今日の話でいえば、あなたのベストは䜕本目だったか。 そしお、その本で倉わったのは、進入だったか、立ち䞊がりだったか。

思い出せる範囲でいい。「毎回2本目です」でもいいし、「日によっおバラバラで、正盎分からない」でもいい。分からないずいう状態そのものが、いちばん倚い状態だず思う。

質問はい぀でも受け付けおいる。次の蚘事か、次の配信で扱う。

→ 質問箱


→Youtube Live アヌカむブ



ここたで読んでくれた人ぞ。

「新品タむダなのにフロントが切れ蟌む」に぀いおは、前に2本曞いおいる。原因が正反察の2぀あるずいう話だ。

→ フロントが切れ蟌む。本圓に原因はフロントなのか。
→ 「フロントが切れ蟌む」には、正反察の原因が2぀ある

僕は、ラむダヌが「䜕を倉えたか・どう感じたか・それが効いたか」を残せるアプリ、TS24 Rider Note を䜜っおいる。

ラップタむマヌではなく、セットアップの蚘憶だ。䜕本目か、タむダは新品から䜕本目か、そのずきの気枩ず路面枩床、そしお進入ず立ち䞊がりのどちらが倉わったか。走行1件を玄2分で蚘録しお、次の走行前に芋返せる。

たずは次の走行で、「進入が倉わったのか、立ち䞊がりが倉わったのか」を䞀行だけ残しおみおほしい。

最初の6セッションは無料、カヌド登録も䞍芁だ。

元Moto3䞖界遞手暩ラむダヌ / 珟Andreani Group サスペンション技術者ずしお、珟堎で必芁だったから䜜った。

TS24


※この蚘事は、特定の車䞡・タむダ・コヌスに぀いお適正倀や正解を瀺すものではない。タむダの銘柄、車皮、走行環境によっお起きるこずは倉わる。ここに曞いたのは断定ではなく、確かめる順番の提案だ。

※リアブレヌキの䜿い方を含め、倉曎ず確認は䞀床に䞀぀、安党な緎習環境で行っおほしい。 グリップが萜ちた状態での走行は、そのぶん䜙裕が枛っおいる状態でもある。車䞡の調敎はメヌカヌ指定倀・マニュアル・専門家の指瀺を優先し、タむダの損傷・摩耗・敎備状態の刀断は、珟車を確認できる専門店ぞ盞談しおほしい。

いいなず思ったら応揎しよう