売上を確実に伸ばす「MKGI」
vol.332
ビジネスの現場でよく
「KPIがちゃんとKGIにつながっているかを考えなさい」
という声が飛び交っていると思います。
KPIとは「重要業績評価指標」、KGIとは「重要目標達成指標」のこと。
つまり、KGIという最終目標に向けての中間目標がKPIであり、お互いは目的と手段(プロセスと結果)で固く結びついた「木と枝」の関係にあります。
一方、現場では「イベントの成功」という手段(KPI)が目標になりやすい。
その先の企業としての最終目標(利益)を見失いがちになるわけです。
では、企業としての最終目標とは何でしょうか?
よく挙げられるのが、「持続可能性」「収益性」「成長性」「顧客基盤の健全性」などでしょう。
例えば、「年間の売り上げを○○億円にする」といった感じです。
しかし、よくよく考えていくと、1つの疑問が生まれます。
「なぜ、毎年売り上げを上げていかないといけないのか?」
当然、社員みんなが安心して働き、成長し、豊かになっていける会社であり続けるためです。
毎年、給料が上がり、長く安心して働ける。
つまりは、一言で言えば「未来永劫に続く社員の幸せ」のためです。
だから思うのです、企業の真の最終ゴールは、それなんじゃないかと。
例えば、「かんてんぱぱ」で有名な長野の伊那食品工業は「社員の幸せを最終ゴール」にしている有名な企業です。
「いい会社を作りましょう」を社訓にし
●絶対にリストラをしない
●毎年必ず定期昇給を行う
●「社園」と呼ばれる広大な敷地のガーデンや清掃活動など、社員が気持ちよく働ける環境投資を行う
などを社員に約束。
その上で、大木の年輪が毎年少しずつ、しかし着実に作られていくように、少しずつでも着実に売上を上げていく「年輪経営」を実践することにより、48期連続の「増収増益」を達成。
今では、国内寒天市場シェア「約80%」、世界シェア「約15%」を獲得するグローバルニッチトップ企業として確立しています。
最近も、社員の幸せを最終ゴールにして、V字回復した企業の事例を目にしました。
それは大阪で創業80年、ベーカリー「クックハウス」などを展開する株式会社ダイヤです。
〈PRESIDENT Online / 2026年8月25日〉
3年連続1億円超の赤字から復活し、離職率も大幅に改善。
この改革を主導したのは、2020年に3代目社長に就任した大手IT企業出身の多田俊介さん。
改革のトリガーになったのは『幸せデザインサーベイ』という社員満足度調査でした。
社員の幸福度は売上に相関関係がある。
そう信じてアンケートを実施したところ、社員が「地域との関係性」に誇りを感じていることを発見。
その誇りを高める経営をより実践していきました。
さらに、手書きFAXによる発注や紙のタイムカードなど、非効率な業務をデジタル化し、パン職人の深夜0時出勤も見直した結果、平均残業時間は月20時間超から約2時間まで減少。
社員を追及するような会議も改め、安心して挑戦できる環境を整えたところ、2025年には売上約20億円、営業利益も過去最高水準となったのです。
さらに、離職率は2023年の15%から2025年には4.5%へ低下。
今では退職した社員が戻ってくるケースまで生まれているそうです。
そんなダイヤが掲げている理念が「パンdeしあわせ」。
これは、お客さんだけではなく、会社で働く全ての従業員に向けた言葉でもあるのです。
経営者、経営幹部からすれば、売上を上げることが社員の幸せにつながることというのは当たり前のこと。
ただし、愛情や感謝を夫婦間や恋人間で伝えないと相手の心が離れていくのと同じように、明示することが大切なのでしょう。
本当は
「売上を上げるために努力しよう」
と言うより
「もっと幸せになるために頑張ろう」
と言った方が良いのかもしれませんが、それはそれでウザがられると思いますので…(笑)、
まずは「社員の幸せ」を「Most Key Goal Indicator」(最重要目標達成指標)に据えて、売上と幸せの相関関係を示す。
さらに、それを支える方針や制度づくりをしっかりと行うことが大切ですね😊
MKGI:社員の幸せの成長
KGI:売上・利益の成長
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
