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東南アジア①タイ(中編) 洗練と破壊のはざまで。現代建築の後に訪れたアユタヤの重み

こんばんは。


バンコクの現代建築を後に、アユタヤに向かいます。
さすような日差しの中、地元タクシーを貸し切り、1日かけて案内してくれました。
記憶では、共通パスで回る8つの遺跡のうち、3つを個別で回りました。
それでも、満腹感が感じられるほどに、圧倒的な迫力がありました。


01│ワット・ヤイ・チャイ・モンコン

  勝利を祈る「巨大仏塔」と、静寂に包まれた涅槃の聖地

アユタヤ王朝の初代国王ラ―マーティボディー1世によって建立された「ワット・ヤイ・チャイ・モンコン」は数あるアユタヤの遺跡の中でも、特に保存状態が良く美しい寺院として知られています。建立当時は、セイロン(現在のスリランカ)へ留学し、修行を終えて帰国した僧侶たちのための瞑想の場として整えられました。

境内の見どころは豊富で、全長7mを超える壮麗な涅槃像や、黄色い衣を纏い整然と並ぶ数多くの仏像が訪れる人々を迎え入れてくれます。中でも、高さ72mを超える巨大な大仏塔は圧巻の存在です。この塔は1592年ナレースワン大王が象に跨ってビルマ王子との決戦に勝利したことを記念して建てられたもので、「勝利の塔」としての歴史を今に伝えています。

大仏塔の内部はかつて僧侶たちが瞑想を行っていた場所ということもあり、洞窟のような神秘的な空間が広がっています。内部には金箔が張られていた仏像が安置されており、その中央には井戸のような穴が開いています。

この穴の底には小さな壺が置かれており、上からコインを投げ入れ、見事に入れば、「願いが叶う」と言い伝えられています。現在ではその御利益を求めて多くの参拝客が訪れるタイ屈指のパワースポットとなっています。


00│ワット・マハタート
  菩薩樹の根に眠る仏頭ー歴史の悲劇と自然の奇跡

アユタヤを象徴する最も有名な遺跡であり、観光客で最も賑わいを見せるのがここです。18世紀のビルマ軍による信仰の際、略奪や偶像崇拝の否定を目的として、多くの仏像が頭部が切り落とされ、徹底的に破壊されました。

瓦礫の中に打ち捨てられた1つの仏頭が長い年月をかけて成長した菩提樹の根に自然に取り込まれ奇跡的に現在の姿になったといわれています。

歴史の悲劇を自然が包み込んだような神秘的な光景ですが、参拝の際は「仏頭を見下ろさない」という重要なルールがあり、今もなお聖なる場所として大切に守られています。

00│ワット・プラシーサンペット

  王朝の権威を今に伝える、三基に仏塔が並ぶ最高格式の王室寺院

アユタヤ王朝において、最も格式高い王室専用寺院です。バンコクのエメラルド寺院のモデルにもなりました。

かつてここには、高さ16mを超える巨大な立像「プラ・シーサンペット」が安置されていました。表面は250g以上もの純金で覆われていましたが、ビルマ軍の侵攻により金はすべて剝ぎ取られ溶かして持ち去られてしまったという悲劇の歴史を持ちます。

象徴的な三基の仏塔には、アユタヤ王朝の全盛期を築いたトロイローカナート王とその息子、孫の計3人の王の遺骨が納められており、20mを超える高さで並び立つ姿は、今もなお王朝の威信を感じさせます。

おわりに

現代建築と対峙した時とは対照的にそこには歴史の断片が色濃く刻み込まれてきました。これまでは知識が追い付かず「あぁ」と言葉を失うような、静かな絶望を感じるばかりでした。しかし、今後はその背景にある時代のロマンまでもしっかりと噛みしめ、歴史の地層に触れていきたいと思います。

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