「やりがい」は「感情」ではなく「構造」
はじめに
入社して1年半、じわじわと感じていることがあります。
組織の中で、自分のことを知ってくれている人が増えてきました。
具体的にはこんな感じです。仕事で初めて関わる人に「レモンさんですよね(会社ではもちろん実名です)」と言われる。自分では知らないのに、向こうが知ってくれているパターンが増えてきました。SNSのフォロワーとかそういう話じゃなくて、組織の中で、です。
そしてそれが、仕事のやりがいにつながっている気がする。
なんとな〜く、そういう手応えをぼんやりと感じていました。
でもこれが自分の「なぜやりがいにつながっているのか」は、うまく言葉にできておりませんでした。最近ようやく自分なりに振り返れた気がするので、書き記しておこうと思います。
1. 役所の時に感じていたやりがい
まず、役所の時のやりがいについてどんな時に感じていたか。
私は、住民の方の困りごとを解決したとき、選挙の開票作業を無事に終えたとき、地域のイベントを成功させたとき。「社会のインフラを支えている」という自分の務めをを果たした時に感じていました。
どちらかというと役所の中で決められた手順を丁寧にこなしていくことによって得られていくやりがいでした。
前例を踏まえながら、上の許可をとりながら、関係課と調整しながら、少しずつ進む。
そんな感じのやりがいを感じていました。
2. 民間に来てから感じているやりがい「やりたいこと」と「組織のビジョン」が重なった瞬間
民間に転職してから、アイデアを自分から出して自分でアクションするようになりました。どんどん仕掛けをするようになりました。
研修を設計したり、イベントを仕掛けたり、アナウンスしたり。
前向きに変わろうとしている人に声をかけて、一緒に動いてもらう。ちょっとした企画を立てて、「それ面白そう!」と乗ってくれる人を少しずつ増やしていく。
最初は小さかったですが、1年半経ってみると、気づいたら、その輪がどんどん広がっていることに気づきました。
自分が与えられたものをこなすだけではなく、自分の頭で考え、行動することによって得られるものとして、「鼓舞すること」これが自分が得意なことなのかもしれないと30半ばにして気づきました。
そして、これを会社も必要としている。
この自分の得意なことや好きなことと会社も必要としていることが重なり合っている感じ。これがやりがいにつながっている感の源なのだと最近ひしひしと感じています。
会社は変革を起こしたい。人を動かしたい。組織のムーブを変えたい。私は、人が前に踏み出す瞬間を後押しするのが好きだし、たぶん得意です。その2つが、ぴったりはまった感。
※同じことまた言ってしまいましたね笑
「自分のやっていることが、会社にとっても意味がある」という実感が、常にある。これだ、と思います。
3. やりがいは「感情」じゃなくて「構造」
やりがいって、なんとなく「モチベーション」とか「熱量」みたいな言葉と一緒に語られがちじゃないですか。でも私は最近、そうじゃないと思うようになりました。
やりがいは、構造だと思っています。
どういうこっちゃって感じですが、今の私の例を話して説明したいと思います。
私が今感じているやりがいには、3つの要素が重なっているのだと考えています。
① まず、自分の好き・得意が、発揮されている
「鼓舞すること」が自分の強みだと気づいてから、自分がより意識するようになった。そして、意識的にそこに力を注ぐようになった。好きなことや得意なことをやっているとき、人は消耗じゃなく、イキイキとしますよね。
② それ(①)が、組織にとっても必要なことにつながっている
個人のやりがいで終わるんじゃなくて、自分の動きが組織のムーブを起こしているという手応えがある。組織にとっても「自分が仕掛けたことを、必要としている」会社の経営計画や組織の目標とガッチリつながるとガッツリ腹落ちして、続ける力になる。
③ 誰かに届いた、という実感がある
そしてこれ。「乗ってくれる人が増えた」「知らないのに向こうが知ってくれていた」。数字じゃなくて、人の反応が手応えになる。
この3つが揃ったとき、仕事にやりがいが生まれると感じます。
①だけでも②だけでも③だけでもダメで、3つセットになって「やりがい」が生まれるという構造です。
役所時代の時は、このうち「② 組織にとっても必要なことにつながっている」「③誰かに届いた、という実感」はあったのだと思います。でも「①自分の好き・得意が、発揮されている」という実感が今と比較すると薄かったのかもしれない、と思っています。
むすびに
やりがいには、「情熱を持とう」とか「やる気を出せ」とか、そういう感情ではなく、構造がバチっとはまって「やりがい」になるのだなと感じています。
自分の得意なことは何か。今の組織が向かいたい方向はどこか。そして、自分のアイデアや動きに対して確かな手応えがあるか。
その重なりを探してみてほしいと思います。
転職しなくても、その重なりを今の職場で見つけられる人もいると思います。
私の場合は、環境を変えてみてはじめて見つかった気がします。
どちらが正解とかじゃなくて、「重なれる場所にいるか」という問いを、自分に投げかけてみてほしいと思います。
知らない人が自分を知っていた、あの瞬間の嬉しい感覚は、たぶん先述した3つのやりがい要素が「重なっているサイン」だったんだと思っています。
迷いながら進む私の言葉が、誰かの一歩を照らす灯火になれば幸いです。
