「スシローが50円で証明した。『脇役のプレミアム化』が飲食店の客単価を変える。
〜赤シャリと国産本わさびから学ぶ、アップセルの新常識〜
昨日、スシローで感動した。
昨日スシローに行きました。
そこで目に入ったのが「国産本わさび 50円」というメニュー。
気になって頼んでみました。
食べた瞬間、風味の良さ、味わいに感動しました。
でも私が感動したのは、味だけではありませんでした。
この「商法」に感動したんです。
なぜお客様は自分から頼んだのか
通常のわさびは無料で提供されます。
でも「国産本わさび」というメニューが目に入った瞬間、こう思いました。
「え?国産の本わさび?気になる。寿司がさらに美味しくなるって?これは頼んでみたい。」
そして気づいたんです。
スタッフは何も言っていない。
メニューが語りかけてきた。お客様が自分で決めた。至る所のテーブルで発動する。
これが最強のアップセルの設計です。
なぜお客様は自分から頼んだのか。理由は4つあります。
①希少性:「国産」「本わさび」
高級寿司屋でしか使われないイメージがある。それが50円で体験できる。
②体験の予感:「寿司がさらに美味しくなる」
食べる前から「美味しくなりそう」という期待が生まれる。
③低価格の背中押し:「たった50円」
心理的な抵抗が極めて低い。「まあ50円なら」と思わせる。
④お客様が自分で決める
押し売りではない。自分で選んだという満足感がある。
「脇役のプレミアム化」という商法
私はここに、飲食業の本質を見ました。
スシローがやっていることを言語化するとこうなります。
主役(マグロ)は変えない。脇役(わさび)を変える。
これが「脇役のプレミアム化」です。
飲食店の客単価を上げようとすると、多くの経営者はこう考えます。
「もっと良い食材を仕入れよう」
「看板メニューのクオリティを上げよう」
「新しいメニューを開発しよう」
でもスシローは主役を変えなかった。
脇役にスポットを当てた。
お客様の意表を突いた。
たった50円が至る所のテーブルで発動する。
これは広告費ゼロ、スタッフのスキル不要、今日から実践できるアップセルです。
赤シャリという「分かる人への合図」
スシローは時折、赤シャリフェアをやっています。
赤シャリとは、赤酢を使ったシャリのことです。江戸前の高級寿司屋では当たり前に使われていますが、回転寿司チェーンで出すのは異例です。
これも「脇役のプレミアム化」です。
でも本わさびと少し違うのは、「分かる人への合図」が入っていることです。
赤シャリを知っている人は「おっ」となる。知らない人も「特別そう」と感じる。
そして期間限定で提供することで、希少性がさらに高まる。
高級寿司屋の「当たり前」を、大衆店の「特別」に変える。
場所を変えるだけで「当たり前」が「感動」になる。
これがスシローの天才的なマーケティングです。
居酒屋で今すぐできる「脇役のプレミアム化」
では飲食店経営者の皆さんに聞きます。
あなたの店の「脇役」は何ですか?
スシローで言えば、わさびやシャリ。では居酒屋なら?
薬味のプレミアム化
「国産生姜の自家製ガリ +50円」
「本山葵の薬味 +80円」
塩のプレミアム化
「沖縄の天然塩 +30円」
「笹川流れの塩 +50円」(新潟なら地元の塩を使えます)
氷のプレミアム化
「天然氷 +100円」
「クリアアイス(溶けにくい純氷) +50円」
醤油のプレミアム化
「産地別 刺身醤油の味比べ +100円」
お茶のプレミアム化
「水出し煎茶(産地指定) +80円」
どれも主役ではありません。でも主役をさらに美味しくする「脇役」です。
この脇役にスポットを当てるだけで、お客様は自分から「ください」と言います。
「高級店の当たり前」を「大衆店の特別」に変える
ここで一つの法則が見えてきます。
高級寿司屋では赤シャリが当たり前。スシローでは赤シャリが非日常。
高級店では本わさびが当たり前。スシローでは本わさびが特別体験。
場所を変えるだけで「当たり前」が「感動」になる。
これは私が開発している「粋AI」の設計思想とも完全に一致します。
高級店のソムリエは、料理に合うドリンクを提案するのが当たり前。
でも居酒屋では、その提案が「特別な体験」になる。
粋AIは、このソムリエの役割をすべての飲食店で実現する仕組みです。
スシローがタッチパネルでやっていること。粋AIがLINEでやること。設計思想は同じです。
最後に
昨日のスシローでの体験が、改めて確信させてくれました。
客単価を上げるために、主役を変える必要はありません。
脇役にスポットを当てる。それだけでいい。
あなたの店の「脇役」は何ですか?
ぜひ考えてみてください。
渡邊 恭平
粋AI 代表 / 海鮮居酒屋オーナー
飲食業界20年 / 新潟清酒達人検定「金の達人」」
サントリー神泡超達人店オーナー
