33歳2児の父親が、休職中にしてよかったこと
2026年6月1日は月曜日であったことを強く覚えている。僕はこの日から会社を休んだ。1日の月曜日というのは何だかキリが良くて、計画的な休みだとも思われかねないが、動けなくなったのがちょうどこのタイミングだったのだ。
6月1日早朝、Teamsにて同じ課員たちにお詫びのメールを入れる。しばらく休ませてください、ご迷惑おかけし本当に申し訳ございません、みたいな文章に、徹夜して作った即興の引き継ぎ資料を添えて勢いで送信した。がむしゃらに資料を作っている時は「この元気があれば大丈夫じゃね?」と一瞬揺らぎはしたが、僕の決心は固かった。
元より6月は、出産立ち会いのために1週間ほど育休を取得する段取りだった。急遽、それにプラス3週間の「頭おかしなりそうやから逃げさせてください休暇」を強引にねじ込み、6月1日〜28日はしっかり休んだ。本当に、これでもかというくらいに休んでやった。
そこで今日は、休職中に実践してみてよかったことを書き連ねていくので、休職新規勢はぜひ参考にしてほしい。
①会社スマホはシャットダウンしよう
最初の数日は申し訳なさと不安から、社内メールは見てしまっていた。でも見ているうちに気づいた。「あ、普通に回ってるわ」と。1人の平社員が引きこもり始めたところで、会社の流れは止まらない。社会はずっと動き続けているのだ。この事実は復帰したいまの僕の心をも軽くしている。変に責任感を持って、自分は価値のある人間だなんて思わないほうがよい。
②1つのコンテンツをお守りのように流し続ける
期間中はYouTube「バキ童チャンネル」をずっと見て聴いていた。ここに出てくる人たちは何一つとして意識の高い言動はせず、むしろ意識高い系を嘲笑うスタンスで、バカなことしかしない(例: ぐんぴぃの体毛をみんなで剃ろう)。そんな信頼と実績で成り立っていてるバキ童チャンネルには本当に助けられた。出役やスタッフたちが楽しそうにバカ話している画を見て、外に出て人と会ってみたいかもなと思うようになった。
休職中は社会から孤立し、何のために生活しているのか分からなくなる。そんな寂しい空白を埋めてくれる、お守りのようなコンテンツをスマホで持ち運ぼう。それはYouTubeかもしれないし、ポッドキャストかもしれないし、誰かのnoteかもしれない。
③初めての1人〇〇を増やす
5日ほど引きこもっているとさすがに外に出たくなる。何かをしたくなる。僕の場合、初めの方は近所の星乃珈琲ばかり行っていた。そこでダラダラと本を読んで、ダルそうに帰っていく。それはそれでリフレッシュできたけれど、今後しばらく到来しないであろうこんな長期休暇をカフェインで潰してしまっていいのかという自問自答が始まる。こうなると回復傾向と言えるだろう。 どうせなら普段はなかなかやらないことをやろうということで、一人焼肉に挑戦してみた。

結果的にこれは大成功だった。自分が外食に求めていたもの全てが一人焼肉に凝縮されている気がする。一人焼肉くらい「丁度いいもの」が巷にはまだまだ少ない。
アテもなく「一人名古屋」にも1泊2日で挑戦した。両日とも大雨だった。喫茶店をはしごし、矢場とんやきしめんを食べたくらいで大したことは何もしていない。しかしそれでよかったのだ。この旅の目的は近鉄特急に乗って移動することだったから。今考えるとなんと贅沢な時間の使い方だろうか。ゆっくり本が読めてよかった。
あとは「一人ワールドカップ」だろうか。開催時期と丸かぶりだったので日本戦以外もテレビで見ていた。これが意外とおもしろい。でも僕はやっぱり野球だな。サッカー選手の精神性、ずる賢さみたいなところはイマイチ理解できない。
④転職活動をする
もちろん既定路線としては復帰することだったが、保険は持っておいたほうがいいと思い、転職というオプションも念のため用意していた。転職サイトに目を通すだけでも、今との比較ができて頭が整理できるだろう。実際に僕は興味のあった業界5社ほど面接をしてもらい、内定を出してくださった企業さんが2社あった。現職と比較した結果、その2社さんにはお断りすることになってしまったが、自分の話を聞いてくれたり、その業界の話を聞けたのはよかった。あとは、自分は違う会社ならどのくらい評価してもらえるのだろうという興味もあった。そこを追求することで、現職のありがたみにも気づけた。
⑤人に会う
家と会社の往復だけになってしまうと、会社が社会そのものになってしまう。全くそんなはずはないのだが、会社という枠に収まるような考え方や生き方に転じてしまう。今思うと、ダウンする前は仕事の人や家族としか話していなかったので、これが良くなかったのかもしれない。大人だからこそ、子どもがいて家庭があるからこそ、サードプレイスは持つべきだと思う。僕は長らく会えていなかった友達や先輩に、居酒屋で、焼肉屋で、競馬場で、温泉で、会えるだけ会った。みんなが励ますことも慰めることもせず、僕の話を聞いてくれた。そんな時間が作れただけでも休んでよかったと思うのだ。
ちなみにだが、休職中は医師の診断書があれば国からお金が出る。ざっくりだが基本給の3〜4割くらいが手取りになる。総務に診断書を提出し、手続きしてもらおう。僕の場合は迅速に対応していただいたので、お金を受け取るまでに面倒くさいことは一切なかった。
あと、復帰する日はかなり緊張すると思うので「ジャブ」は打っておこう。僕は仲の良い先輩と何度か食事に行った。そこで自分の状況を話し、会社のことを聞けたので頭の準備ができた。
疑似通勤をするのもいいだろう。復帰する日をイメージして電車に乗ったり歩いたりするのだ。
前日はきっと眠れないので診断書を書いてもらった病院で睡眠導入薬をもらっておこう。
休むことに躊躇しているあなたがこの記事を読んで参考になったら嬉しい。僕は休んでよかったとは思うが、やはり普通の休みとはモチベーションは違った。こんなことをしていていいのかという葛藤は常にあり、心から何かを楽しめる瞬間はなかった。
働いても休んでも辛い。日本という働き者が集まる国に生まれた以上、これは避けられないのだろう。
自分は2種類存在する。「がんばる自分」と「がんばらない自分」だ。人生の辛さはこの両者に、うまい具合に分配してあげる。
どうしてこうなる前に相談しなかったんだ、という意見はあった。当然だ。経過だけを見れば僕が自滅した形だから。しかし、相談できない人間がこの世に存在する事実は多くの人に知ってもらいたい。他人に時間を取らせたくない、自分の心境を吐露するのが恥ずかしい。苦手なんだよ、相談。
だからあれは自滅ではない。僕はこうなってしまう弱い人間なのです、という宣言だった。あらした。
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