「ゲン担ぎ」って効果あるの?
スポーツ選手には、
「ゲン担ぎ」をする方が多くいらっしゃることは
誰しもご存知でしょう。
たとえば、
「スパイクを必ず左から履く」など、
行動一つ一つにこだわり続けた元プロ野球選手
「イチロー」さんのゲン担ぎは有名でした。
そもそも、
「ゲンを担ぐ」とはどういうこと?
言い換えると、
「縁起を担ぐ」ともいいます。
ある物事に対して、
以前行って良い結果が出た場合、
再び良い結果が出るように願いを込めて、
何度も同じことを行うことを
「ゲン(験)を担ぐ」という。
さて、
何でもロジカルに考える人の多くは、
ゲン担ぎや運、ジンクスといった
「目に見えないチカラ」は所詮、非科学的で
迷信だと認識しているかもしれません。
だが、冒頭で紹介したとおり、
イチローさんのようなトップアスリートを始め、
各界の成功者と呼ばれる偉人達に共通していることに、
「ゲンを担ぐ」事を人一倍大切にしているという。
この非論理的且つ、非科学的な「ゲン担ぎ」には、
どういった効果をもたらすのだろうか。
ゲン担ぎの効果
ゲンを担ぐって、ホントに効果あるのだろうか。
僕なりにちょっと考えてみました。
一つは、
「上手くいった要因の再現性が高い」
人は、物事に対し、うまくいかないことがあると、
「どうしてできなかったのだろうか?」
という改善案ばかりに注目しがちです。
一方、うまくいった経験に関しては、
「どうしてうまくいったのだろうか?」
と冷静にその要因を突き止めることはなかなかしません。
なぜなら、
成功体験は、うれしいあまり喜びに浸り、
それがゴールだと勘違いしてしまうからです。
失敗に原因があるなら、
成功にもその原因がある。
なぜ成功したのか?
動作なのか?
タイミングなのか?
今日食べた物の影響なのか?・・・
など、事細かく「うまくいった要因」
を徹底的に突き止め、
再びそれを正確に再現させないといけない。
一見、不思議な儀式に見える「ゲン担ぎ」も、
成功体験の再現ではないかと。
成功者達は、成功要因の追求と高い再現性を
「ゲン担ぎ」という儀式に置き換えているのでは
ないでしょうか?
二つ目の要因は、
「信じる心」
「ゲン担ぎ」やジンクス、運などを大切にする方たちは、
「信じる心」の持ち主です。
悪い言い方をすると、
「ダマされやすい人」「バカ正直な人」、
いい言い方をすると
「愚直な人」。
自信のある人と、自信を持てない人とでは、
「物事の受け止め方」に違いがあります。
自信がある人は、
「できた」「うまくいった」という気持ちを
上手に積み上げています。
これは無意識でやってる人もいれば、
意識的にやっている人もいる。
反対に、いまいち自信をつかめていない人は、
他の人から見て「できている」と思うことも、
「まだダメ」「できてない」と
自分で受けとめてしまいがち。
じつは、「ゲン担ぎ」は非科学的ではあるが、
人の心理には大きな影響力をもっているようです。
次の事例を見てみよう。
二つの被験者のグループに対して
「電気ショック」の実験が
アメリカで行われました。
この時、
「痛みを和らげる薬」だと言って
被験者にはそれぞれ薬が渡されました。
ひとつのグループには
「2ドル以上もする新薬」
として渡し、
もうひとつのグループには
「1錠たった10セントの薬」
と言って渡しました。
じつは、それぞれに渡した薬は
全て同じ薬なのですが、
被験者はそれを知りません。
果たして、電気ショックの
痛みはどうなったのか。
結果は、
「2ドル以上もする新薬」
といって渡されたグループの方が、
圧倒的に痛みの軽減効果がありました。
これは、
同じ薬でも「値段が高い」と聞かされただけで、
「よく効く薬」だと思い込んだためです。
栄養ドリンクを飲むと、なぜか元気になってきた
というのも同じです。
医者から渡された薬が、仮に
「ただのビタミン剤」だったとしても、
本人が「治る薬」だと信じれば不思議と治る。
このように、
だまされていたとしても、
本人が、そのつもりになってしまう心理を、
「プラシーボ効果」といいます。
プラシーボ効果は別名、
「偽薬効果」ともよばれてますが、
僕は、「信じこむ効果」
とも呼んでいます。
ゲンを担ぐことで、
「うまくいく」
「やる気がでる」
「運気が上がる」など、
本人の、信じこむ気持ちが強いと、
「プラシーボ効果」は強く作用します。
つまり、
「ゲン担ぎ」という
見えないチカラをいかに信じこむこと
によって、プラシーボ効果のエネルギーは
強く影響するのでしょう。
「信じるモノは救われる」。
成功者の方たちは
愚直な心の持ち主です。
「迷信」とはツールである
あなたは、「迷信」というものを
信じますか?
信じないですよね。ふつうは。
ですが、
「迷信」というもの、とらえ方次第で
「人生がうまくいく」かもしれない。
あなたは、他人のことを
「信じる」ことはありますか?
ありますよね(笑)
ですが、
何を、信じていますか?
たとえば、
あの人を信じていたのに、
裏切られてしまった
あの人を信じていたから
うまくいった
こういう経験ってありますね。
ですが、この解釈は
間違っている、と思いませんか?
あの人を信じたから、こうなった
あの人を信じたが、こうならなかった
そう、
信じているのは、「あの人」ではなくて、
信じたあとの「結果」を
信じている。
「人」を信じているのではなくて、
「よい結果」を信じているのです。
じつは、
「信じる」という行為には、
その行為自体に意味があり、
信じたあとの結果には
あまり関係がありません。
では、話を「迷信」に戻しましょう。
そもそもなぜ、「迷信」というものが
生まれたのでしょうか?
そのイキサツを調べてみると、
人が持つ力や能力や科学のチカラをもっても、
どうしても、コントロールできないことってたくさんありますよね。
たとえば、「天気」。
地震や雷、大雨、などの災害は、
我々人間でコントロールできるはずがありません。
これだけ科学が進歩していても、
今だかつてコントロールできない。
他にも、自分の将来という「未来」は
何が起きるかわかりません。
つまり、人は、
自分でコントロールができないことや、
何が起きるかわからない未来に対して
強烈な不安を感じる生き物です。
そこで、「迷信」というものを作ったのです。
「迷信」というのは、
自分でコントロールできないようなことを、
「できる」と感じさせてくれるために生れたのです。
自分でこうすればコントロールできると考え、
安心して行動したり、不安を取り除き
「自信」を生み出すためのものだったのです。
「迷信」は、自分ではコントロールできないことや、
この先の分からない未来に対する
「不安を取り除き、自信を持たせるため」のツール
として扱われていたのです。
つまり、
迷信を信じるか、信じないかを考えたとき、
「迷信を信じても、うまくいくはずがない」
「迷信を信じたら、うまくいった」
という、解釈は、間違いなのです。
迷信を信じる、信じないではなくて、
迷信のあとの「結果」を求めてしまっているのです。
迷信は、あくまで、
「不安を取り除き、自信を持たせるため」のツール
でしたね。
行動に対する不安を取り除き、
自信をもってやる気を起こさせる
エネルギーです。
「迷信」という、
不安を取り除き、自信を持たせるためのツールを
最大限に発揮するためには、
「信じこむ気持ち」が大切。
騙されたと思って、
とにかく挑戦する。
その結果が仮に、上手くいったとしたら、
その、上手くいった要因を再現する。
初めから「結果」を望むのではなくて、
きっと上手くいくだろうと思い込み、
上手くいかなかったとしても、
別のやり方を信じて、
再度、挑戦する。
やがて、上手くいったのなら、
それが、
「ゲン担ぎ」になるのです。
