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ボウイングの難しさ【前編】

ヴァイオリン、ヴィオラの独特な演奏姿勢も相まって
ボウイングというのはとても難しい動作だと思います。
肘の位置が心臓より高い位置にある時間が長く、血行も悪いですし
肘関節、肩関節が円弧運動の支点になっているのにも関わらず
弓の軌道は弦と垂直の、真っすぐ70cmの軌道を保つ必要が有ります。
また弓元では、弦にほぼ弓の重さが全て掛かりますが
弓先では、弦にほんの僅かしか弓の重さが掛かりません。

・肩と肘の2つの円弧運動を組み合わせて直線運動に変換する難しさ
・弦に対して常に変化して掛かる弓の重力を手首で調整し一定に保つ難しさ

この2つが大きいと思います。他にも手首や指の領域も含めると
跳ばしの難しさや、逆に吸い付かせる難しさもありますが、
まずはこの2つにフォーカスします。今日は前編なので
円弧運動を直線運動に変換する方法です。

まず、肩関節と肘関節の開閉動作を単純に行った場合、
弓先に行くに従い弓を持っている部分が手前に引かれて
弓先は指板寄りに流れてしまいます。
この手前に引かれる軌道を、肘を押し出すことで
相殺してあげればよいわけです。
体格次第にはなりますが、人間の片腕の長さが
弓毛の長さの70cmを超える人はまずいないでしょう。
どんなに思い切り前に押し出したとしても限界は有りますから
細かいことは気にせずに、弓先に行くときは手を前に押し出すを
意識すれば、やりすぎになることはまずありません。
たいていは自然に直線軌道になるものです。
意外にシンプルでよいのです。

明日は重力の話を後編で書きますね。

ボウイングの難しさ【後編】へ続く


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