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「これからはググらない、AIOだ!」という煽りマーケティングの真偽と、僕らが本当にやるべきこと

「これからはSEO(検索エンジン最適化)の時代は終わり、AIO(AI検索最適化)の時代がやってくる!」
「Z世代やα世代はもうググらない。生成AIに店やサービスを聞くのが当たり前になっている」

Webマーケティング界隈やIT業界のイベント、集客セミナー、はたまたSNSを開けば、連日のようにこのような威勢の良いキャッチコピーが飛び交っています。
「乗り遅れた企業は淘汰される」「今すぐAIO対策を始めないと顧客を奪われる」といった危機感を煽る〝えせ〟コンサルタントみたいなやつらの強い煽りに、焦ってる人も少なくないでしょう。

いや、もちろん100%否定はしませんよ??皆が皆、いい加減な発信をしているわけではないことも、十分に理解しています。
もちろんAIO(AI検索への対策)を軽視しているわけでもありません。しかし、僕はこうした一連の「AIO煽り問題」に対して、どうしても拭えない〝強い違和感〟を抱いております。

例えばこう思った方はいませんか?

「人口バランス的に若い子って圧倒的に少ないはずなのに、若い子の検索需要だけにそこまで着目するのって、本当に正解なの?」

現在の日本は、世界で最も高齢化が進んだ国のひとつです。ビジネスの基本は「市場規模(ターゲットの絶対数)」と「購買力(資金力)」を見極めることにあります。なんなら最近は我々美容業界も『シニアがアツイ』といったマーケティング事例がたくさん散見されます。
つまり、誰に何を売りたいの?って事をハッキリ見極め考える事なんですよね。
どれだけ若者の間で新しいテクノロジーや検索行動が流行していたとしても、その「箱」自体が極めて小さいのであれば、そこに全リソースを投じる戦略はビジネスとしてあまりにも盲目すぎやしませんかね?


例えば5,6年前から盛り上がりはじめた『MEO』だってそうです。いわゆる〝Mapエンジン検索最適化〟ですよね。あの時も同じことが起こってました。
ネットを開けば、やれ『SEOはもう終わりだー!』『Google検索なんてもうみんなしなくなるぅぅ!』
我々の美容業界で言うと、『ホットペッパー終わったぁぁぁぁ』ってみんなアホみたいに煽ってました。けど、今はどうでしょうか?
ホットペッパー無くなりました?(むしろ増収増益)
みんな店舗検索をGoogleMapに頼ってます?(Yahoo!マップも多い)

インスタの『タグ検索』も同じ空気感がありましたよね。
『これからはみんなググらなくなる。〝タグる〟だ!』(むしろタグなんてもはや全く意味をなさなくなった)

いやね、わかりますよ?
もちろん店舗集客への影響はかなり大きいのは依然として間違いありませんが、極端に〝Google検索をしない人〟なんていませんよね。つまり誇張しすぎた煽りにのらず、冷静に全体を見る力が必要だったんです。

かつて、50代くらいの世代がGoogleの台頭後も長らく「Yahoo! JAPAN」を使い続けたように、消費者の検索行動や習慣というものは、世代によって極めて根強く分断されます。
彼らがなぜいまだに『俺、検索はYahoo!を使うねん』と言い続けるのには理由があって、パソコンやインターネットが普及した時代に彼らが使っていた(使わされていた)検索ツールがただYahoo!だった、という事だけです。
そう実はただ過去の習慣がいまだに続いているだけで、特に大した理由なんてありません。

逆にその前後の世代(60代後半や70代以上、もしくは40代以下)は、インターネットやスマホが身近にあったので〝最初からGoogleだった〟というだけで、Yahoo!を使わない。なのでどちらのツールに優位性があるとか、そうゆう問題ではなくただの習慣なのです。
このように、新しいテクノロジーが普及することと、それが「全世代の購買行動の主軸になること」の間には、いろんな要素が絡み合って大きな隔たりが存在するんです。

さて今回のこのnoteでは、そんな主観やトレンド論に流されることなく、人口統計と年代別の利用データという冷徹な事実(ファクト)を起点に、AI検索のリアルな立ち位置を紐解いていこうと思います。
そして、プラットフォーム(GoogleやOpenAIなど)が繰り広げる覇権争いの裏側を分析した上で、私たちが過剰なAIトレンドに踊らされず、真に取り組むべき「本質的なマーケティング戦略」を提示していきます。

あ、ちなみにここまで小難しい風に聞こえるかもしれませんが、中学生でも理解できる簡単な算数で説明していきますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

第1章:データで見る「AI検索のリアル」〜若者の流行か、それとも?~

年代別データで見る「生成AI利用率」と「検索代替率」の真実

まず、業界で語られている「若者のAI利用」に関するデータの真偽から確認していきましょう。

各種意識調査や利用実態データを観察すると、世代ごとの「生成AIへの接触度」には明確な傾斜が存在します。

  • 10代〜20代: 生成AIの利用率は50%〜70%超に達している。日常の疑問や課題解決において、Googleなど従来の検索エンジンではなくChatGPTやGeminiなどのAIアプリを立ち上げる心理的ハードルが非常に低く、日常的な検索行動の30%〜35%程度がすでにAIへと代替され始めている。

  • 30代〜40代: 利用率は40%〜50%前後。ビジネスシーンでの文章作成や情報整理、データ分析などをきっかけに生成AIに触れ、そこからプライベートな比較検討や情報収集へと活用を広げている層です。検索代替率は18%〜22%程度にとどまります。

  • 50代〜60代以上: 利用率は10%〜30%台前半。依然として従来のGoogleやYahoo!といった「検索窓にキーワードを入力してWebサイトの一覧を見る」というスタイルが圧倒的な主流であり、AIを使った検索代替率は数%〜10%程度と極めて限定的です。

※本記事に掲載している年代別の利用率および実人数は、総務省「情報通信白書」、野村総合研究所(NRI)、電通グループ等の各種意識調査データを基に、日本の人口構成比(総務省人口推計)を掛け合わせて算出した推計値になります。

さて、この「利用率(%)」の数字だけを見ると、一見すると「やはり若者がAI市場を牽引しており、若年層に向けたAI対策(AIO)を急ぐべきやんけ!」という結論に至りそうです。
しかし、マーケティングにおいて最も陥りがちな罠が、この「割合(%)だけで市場を見てしまうこと」です。

【検証】人口ボリュームを掛け合わせたら「実人数」はどうなる?

ビジネスの売り上げを決めるのは「割合」ではなく「絶対数(実人数)」です。日本の人口ピラミッド(人口構造)に、先ほどの利用率・検索代替率を掛け合わせると、まったく異なる光景が浮かび上がってきます

日本の人口概数(総務省統計参照)をベースに、各世代の「生成AIを日常的に使っている実人数」および「検索をAIに代替させている実人数」を試算してみましょう。

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