「妄想と現実ともう一つの現実」
初恋の先輩に会えるワクワクから妄想の世界で少女に戻っている間、
我が家の殿方二人に妄想を語りまくりました。
会いに行く日の朝
「気をつけて行ってきなね」
と、笑顔で送り出してもらって、
帰宅したわたしは靴も脱がずに、
「目黒くんが関さんになってたの!」
と、玄関のドアが閉まるより早く叫びました。
「おかえり」に続けて、
殿方二人は返します。
「菊池桃子のはず、だったのに…」
と、先輩も今頃言ってるかもよ。
そうですね…
わたしから見た先輩の話ばかりしましたが、
先輩から見たわたしの変化の自覚をしなくては…
「こんなはずじゃなかった」
と、思われたかも知れないことを
鏡を見ながら自覚します。
「でも、先輩優しかったよ。
そこは変わってなかったし、楽しかった」
「よかったね」
と、笑ってくれる殿方二人と夕飯の片付けをしながら想うのです。
初恋の妄想と現実と、
もう一つ、現実が広がっていて…
初恋は過去のもので、戻れるわけもなく…
いまある、この時間が、
わたしを未来に連れていくのだと…
涼鈴suzu
