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小学生でもわかる、15兆円使っても円安が止まらない理由


ニュースで、こんな記事がありました。

日本は円安を止めるために、15兆円以上という、とんでもなく大きなお金を動かしました。

すると、一時は1ドル155円くらいまで円高になりました。

ところが約1か月後。

また1ドル160円くらいまで円安になってしまったのです。

「15兆円も使ったのに?」

と思いますよね。

今日は、このニュースが何を意味しているのかを、できるだけ簡単に考えてみます。

まず、円安というのは、

「日本のお金である円の力が弱くなっている」

ということです。

たとえば、アメリカで10ドルのおもちゃを買うとします。

1ドル100円なら1000円。

でも1ドル160円なら1600円。

同じおもちゃなのに、日本人が買うと高くなります。

そこで日本政府は、

「円がどんどん安くなるのは困る。円を買おう」

と動きました。

これを「為替介入」といいます。

名前は難しいですが、簡単に言えば、

「国が円をたくさん買って、円の値段を上げようとすること」

です。

実際、これは効きました。

円は一気に高くなりました。

だったら成功じゃないか。

そう思いますよね。

ところが、ここからが今回のニュースの大事なところです。

約1か月すると、また円安になってしまいました。

なぜでしょう。

たとえば、坂道をボールが転がっているところを想像してください。

そのボールを誰かが手で止めます。

止まりました。

でも、坂道そのものはそのままです。

手を離したらどうなるでしょう。

また転がりますよね。

今回の円も、これに少し似ています。

日本政府が大量に円を買ったことで、一度は円安を止めました。

でも、

「なぜ円が売られているのか」

という原因そのものが消えたわけではありません。

たとえば今は、日本よりアメリカのほうが金利が高い。

すると世界のお金を持っている人たちは、

「円よりドルを持っていたほうが得かもしれない」

と考えます。

円を売って、ドルを買う人が増える。

すると、また円が安くなっていきます。

つまり今回、日本政府は

「坂道をなくした」

のではありません。

「転がっているボールを一度止めた」

というほうが近いのです。

だから、このニュースを見て、

「15兆円が全部ムダになった」

と考えるのも少し違います。

そもそも今回の為替介入は、私たちが払った税金15兆円をどこかに捨てた、という話ではありません。

政府が持っている外貨などを売って、円を買う取引です。

では、このニュースが本当に教えてくれることは何でしょう。

私は、

「お金の力だけでは、円安の原因までは変えられない」

ということだと思います。

国がどれだけたくさん円を買っても、

世界の人が

「ドルを持っていたい」

と思う理由が残っていれば、また円は売られます。

もちろん為替介入に意味がないわけではありません。

急に円安が進んだとき、

「そんなに一気に円を売るなら、日本政府も動きますよ」

と市場に知らせる意味もあります。

でも、それだけでずっと円高にできるわけではない。

今回、それがとても分かりやすい形で見えたのだと思います。

そして円安は、投資をしている人だけの話でもありません。

日本は海外から、石油やガス、食べ物の材料など、たくさんのものを買っています。

円が弱くなれば、それらを買うために、より多くの円が必要になります。

その結果、

ガソリンが高くなったり、

電気代が上がったり、

食べ物が値上がりしたりすることもあります。

だからニュースで見る、

「1ドル160円」

という数字。

私たちには関係なさそうに見えて、

実はスーパーのレジや、ガソリンスタンドの値段までつながっている数字なんです。

今回のニュースを一言で表すなら、

「日本政府は円安を終わらせたのではなく、一度止めただけだった」

ということなのかもしれません。

大事なのは、転がるボールを何度も手で止めることだけではなく、

「なぜ、この坂道になっているの?」

と考えること。

経済のニュースは難しい言葉だらけです。

でも、こうして考えてみると、

意外と私たちの日常に近い話なのかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございました☺️

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