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5連休こそ、遠くへ|シルバーウィークに行きたい温泉地10選

3連休では届かないけれど、5連休なら手が届く。

そんな場所が、日本にはいくつもあります。

2026年のシルバーウィークは9月19日から23日までの5連休。11年ぶりの並びです。なぜこの年に5連休が成立するのか、その仕組みについては11年ぶりの5連休|シルバーウィーク2026完全ガイドにまとめました。祝日法と国立天文台の話が出てくる、少し不思議な話です。

ともあれ、移動に2日使っても現地で3日間動ける。この余裕は、行き先の選択肢をがらりと変えます。

そこで今回は、「5連休だからこそ行きたい」温泉地を10か所選びました。

選定にあたっては、次の3つを基準にしています。

  • 日帰りや1泊2日では、正直もったいない距離にあること

  • 9月下旬という時期に、その土地ならではの見どころがあること

  • 城や神社と組み合わせて、旅を線でつなげられること

近場の有名温泉地は、あえて外しました。そちらは3連休でも行けますから。


1. 層雲峡温泉(北海道)|日本でいちばん早い紅葉

いきなり北海道から始めます。

大雪山系の紅葉は、日本で最も早く始まります。標高の高い場所では9月中旬から色づき始め、9月下旬がちょうど見頃のピーク。つまりシルバーウィークは、日本で唯一「本気の紅葉」が見られる時期ということになります。

層雲峡温泉は、その大雪山の玄関口にある温泉地です。切り立った柱状節理の峡谷に宿が並び、湯はやわらかい単純温泉。黒岳ロープウェイで一気に標高を上げれば、眼下に赤と黄色の絨毯が広がります。

9月下旬の朝晩はかなり冷え込みます。上着は必須と考えてください。

組み合わせるなら:旭川、美瑛方面へ足を延ばして2泊3日
移動の目安:新千歳または旭川から車で2〜3時間

2. みくりが池温泉(富山県)|日本最高所の温泉

標高2410メートル。日本でいちばん高い場所にある温泉宿です。

立山黒部アルペンルートの室堂にあり、車では直接たどり着けません。ケーブルカーとバスを乗り継いで登っていく、そのプロセスごと旅になる場所です。

こちらも紅葉は早く、9月下旬が見頃。ナナカマドが真っ赤に染まり、背景には雪の残る立山連峰。湯は白濁した硫黄泉で、地獄谷から引いています。

ただし、山の上です。天候が崩れると何も見えません。日程に余裕のある5連休だからこそ挑戦できる場所とも言えます。

組み合わせるなら:下山後に宇奈月温泉、または金沢へ
移動の目安:富山から室堂まで2時間半ほど

3. 乳頭温泉郷(秋田県)|ブナ林に散らばる7つの宿

秋田県、十和田八幡平国立公園の一角。ブナの原生林の中に、7つの宿がぽつぽつと散らばっています。

なかでも鶴の湯は、江戸時代から続く茅葺きの湯治宿。白濁した湯船から立ちのぼる湯気と、囲炉裏の煙。時間の流れ方が明らかに違います。

7つの宿はそれぞれ源泉が異なり、湯めぐり手形を使えば宿を渡り歩けます。これは連泊してこそ楽しめる仕掛けです。

紅葉の見頃は10月中旬ごろなので、シルバーウィークにはまだ早い。ですが逆に、混雑のピークを外して静かに過ごせる時期でもあります。

組み合わせるなら:田沢湖、角館の武家屋敷
移動の目安:田沢湖駅からバスで50分

4. 銀山温泉(山形県)|日が暮れてからが本番

木造の旅館が川を挟んで向かい合い、日が落ちるとガス灯に火が入る。

写真で見たことのある方も多いと思いますが、あの光景は日没後の30分ほどだけのものです。日帰りでは、まず見られません。泊まってこそ、の温泉地です。

湯は含硫黄のナトリウム塩化物泉。とろりとした肌ざわりで、湯上がりの香りが長く残ります。

温泉街は非常に狭く、日中は歩く人で混み合います。宿にチェックインしてから、夕方以降にゆっくり歩くのが正解です。

組み合わせるなら:山寺(立石寺)の石段を登る
移動の目安:大石田駅からバスで40分

5. 蔵王温泉(山形県)|強酸性の硫黄泉と御釜

開湯1900年と伝わる、東北屈指の古湯です。

湯はpH1.6前後という強い酸性の硫黄泉。舐めると酸っぱく、肌にぴりりときます。この刺激が効いている感じがして、私は好きです。ただし肌の弱い方は、湯上がりに真水で流したほうが無難かもしれません。

そして蔵王といえば、御釜。エメラルドグリーンの火口湖です。9月下旬は空気が澄んで、最も色がはっきり見える時期のひとつ。ただし霧が出やすい場所でもあるので、日程に余裕があるなら二度挑戦するくらいの気持ちで。

組み合わせるなら:山形城(霞城公園)、上杉神社
移動の目安:山形駅からバスで40分

6. 万座温泉(群馬県)|標高1800メートルの硫黄泉

草津の隣、と言っていい位置にありながら、まったく雰囲気が違います。

標高1800メートル。日本でも有数の高所温泉で、硫黄成分の濃さは草津以上とも言われます。乳白色の湯が、露天風呂の底が見えないほど濃い。

9月下旬には、周辺の紅葉が始まります。万座ハイウェーや志賀草津道路沿いの色づきは、この時期の特権です。

バイクで走る方には、志賀草津道路は外せない道でしょう。ただし標高が高く、9月末の朝は氷点下近くまで下がることもあります。防寒は真剣に考えてください。

組み合わせるなら:草津温泉と2泊3日で連泊
移動の目安:軽井沢から車で1時間半

7. 奥飛騨温泉郷(岐阜県)|露天風呂と北アルプス

出典:https://www.kankou-gifu.jp/spot/detail_1213.html

平湯、福地、新平湯、栃尾、新穂高。5つの温泉地の総称です。

このエリアの魅力は、なんといっても露天風呂の開放感。北アルプスの山並みを正面に見ながら湯に浸かる、その一点だけでも来る価値があります。

新穂高ロープウェイで標高2156メートルまで上がれば、9月下旬から10月上旬にかけての紅葉が眼下に広がります。西穂高岳、槍ヶ岳の穂先まで見える日は、しばらく動けなくなります。

組み合わせるなら:上高地、高山の古い町並み
移動の目安:高山から車で1時間

8. 玉造温泉(島根県)|出雲大社とセットで

出雲国風土記にも記された、1300年の歴史をもつ温泉です。

「一度入れば肌が美しくなり、再び入れば病が治る」と伝えられ、日本最古の美肌の湯とも呼ばれています。実際、湯は柔らかく、湯上がりの肌がしっとりします。

そして島根に来たなら、出雲大社です。旧暦10月に全国の神々が集まるとされる、縁結びの大社。2026年の神在月は11月下旬にあたるため、シルバーウィークは静かに参拝できる時期です。

さらに松江城まで足を延ばせば、現存12天守のひとつ、黒い下見板張りの堂々たる天守が待っています。

組み合わせるなら:出雲大社、松江城、足立美術館
移動の目安:松江から車で20分

9. 道後温泉(愛媛県)|3000年の湯と、坂の上の城

日本最古とも言われる温泉です。

道後温泉本館は、明治27年築の木造三層楼。長らく保存修理工事が続いていましたが、現在は全館で入浴できるようになっています。この建物に入るだけで、旅の目的が果たされたような気分になります。

そして松山城。市街地の中心にそびえる標高132メートルの勝山に建つ、現存12天守のひとつです。連立式天守という複雑な構造をもち、天守群を歩き回るだけで小一時間かかります。城好きにはたまりません。

温泉と城が、路面電車で20分の距離にある。この贅沢な組み合わせは、なかなかありません。

組み合わせるなら:松山城、内子の町並み、しまなみ海道
移動の目安:松山空港から30分

10. 黒川温泉(熊本県)|入湯手形で露天をめぐる

阿蘇の北、山あいの静かな温泉地です。

黒川温泉といえば入湯手形。1枚で3か所の露天風呂に入れる仕組みで、宿を渡り歩きながら湯を比べていく。この「めぐる」体験が、ここの本質です。

温泉街全体をひとつの宿に見立て、道を廊下、宿を客室と考える。そんな思想で街づくりが進められてきた場所で、看板や建物の色まで統一されています。歩いていて、目がうるさくない。

阿蘇の草千里、大観峰まで足を延ばせば、カルデラの雄大さに圧倒されます。

組み合わせるなら:阿蘇神社、由布院、高千穂
移動の目安:熊本空港から車で1時間半

選ぶときの、ひとつの考え方

10か所を並べてみて、あらためて思うのは、9月下旬は「紅葉が見られる場所」と「まだ早い場所」がはっきり分かれるということです。

紅葉を狙うなら、層雲峡、みくりが池、万座、奥飛騨といった標高の高い場所か、北海道・東北の北部。

一方、乳頭温泉郷や黒川温泉のように紅葉にはまだ早い場所は、逆に混雑のピークを外して静かに過ごせるという利点があります。どちらを取るかは、旅に何を求めるかによります。

私はどちらかというと、静けさを取りたい派です。人の少ない露天風呂で、少し冷たくなり始めた空気を感じながら湯に浸かる。あの時間のために旅をしている気がします。

遠くへ行くほど、宿代は効いてきます

ここで挙げた10か所は、どれも移動距離があります。交通費がかさむぶん、宿代は抑えたいところです。

大型セールのほかに、毎月5日・10日・15日・20日・25日・30日の定期キャンペーンがあります。条件次第で最大20パーセントオフ。連泊するなら、この差はそれなりの額になります。

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まとめ

  • 5連休は「移動2日+現地3日」が成立する、貴重な機会

  • 9月下旬に紅葉が見られるのは、標高の高い場所と北日本

  • 紅葉にはまだ早い温泉地は、静けさという別の価値がある

  • 城や神社と組み合わせると、旅が線としてつながる

次回は、この連休で最も心配な「渋滞と混雑」について書きます。11年ぶりの5連休となれば、道路も観光地も、それなりに動くはずです。避け方を整理しておきます。

宿の具体的な選び方については、8月18日の記事で詳しく扱う予定です。10か所それぞれのおすすめの宿も、順次紹介していきます。

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