インド哲学の始まり
ヨーガの起源はインドにあると言われます。
では、その時代背景と、どんな民族がヨーガという言葉を残したのでしょうか??インドにどんな文明があったのでしょうか?
「インダス文明」の中心であったハラッパーとモエンジョ・ダーロにおいて、本格的な発掘がはじめられたのは1921年。
発掘が進むにつれて、この文明は石器時代末期から銅器時代にかけて、かなり広範囲に亘って栄えたものであることが知られてきました。
東はヤムナー河渓谷に及び、西はカラチの西方約500キロメートルに達し、南はナルマダー河口に至る地域に遺跡が散在していました。
発掘された遺物の中で特に注目されるのは、2~5センチ角の凍石で作られた印章で、それにはさまざまな動物と、半象形文字とが彫られていました。
この文字はインダス文明に秘められた多くの謎を解明する手懸りを与えるものでした。
これらはインダス文明の担い手の思想や慣習を示しているものがあって、印章に見られる彫刻や、テラコッタ製の像から動物崇拝・掛神崇拝が想定され、また、地母神崇拝、性器崇拝を示している出土品もありました。
モエンジョ・ダーロの城塞には浴場があり、また、印章の一つには台座の上でヨーガの姿勢で坐っている人物像または神像が彫られていました。
さて、ヒンドゥー・クシュ山脈を越え、西北方からインド亜大陸に侵入したアーリヤ人は、上記のような、先住文化の保持者であるインダス文明人や先住民であるドラヴィダ人と覇を競い、紀元前一二〇〇年頃にはインド西北部のパンジャーブ地方に定住したと考えられています。
アーリヤ人のインド定住後、彼らの宗教的思索は『リグ・ヴェーダ』にみることができます。
『リグ・ヴェーダ』とは??
□ インド・アーリア人による最古の文献
□ インド文化の根幹
□ これ以降、インド・アーリア人によって著わされた各種の宗教的、哲学的文献が「ヴェーダ」と称された
□ 第一次ヴェーダのうちで最も成立が古く、内容的にも最も重要で、宗教・哲学の両面でヴェーダ思想の根本となる
□ 神々への賛歌を集成したもので全10巻、1017の賛歌と11の補遺歌よりなる
そして、ヨーガ(yoga)という語はこの『リグ・ヴェーダ』以来存在しているのです。
次の記事では、その『リグ・ヴェーダ』の中で、ヨーガという言葉がどのように使われていたのかを書いていきます。
参考文献
古代インド哲学史概説 金岡秀友
岩波講座 東洋思想 第5巻 長尾雅人
