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「もうすぐ出口だよ」暗闇で見つけた光の点

今朝,noteで京都旅行の記事を読み,かつて家族で訪れた清水寺の記憶が鮮やかに蘇りました。

旅の一日目は,夫は京都で仕事だったので,私と息子二人の三人で,清水寺の境内を歩いていました。ふと目に留まったのは,随求堂(ずいぐうどう)の「胎内めぐり」。面白そうと好奇心に誘われて,私たちは中に入ることにしました。

一歩足を踏み入れると,そこは一寸先も見えない漆黒の世界。中学一年の長男を先頭に,小学四年の次男,そして私の順で列を作り,壁に張られた数珠だけを頼りに進みます。

数歩進んだとき,はっと気がつきました。自分は閉所恐怖症で,暗闇も苦手だったのだと。すぐに引き返そうと思いました。しかし,狭い通路にはすでに後続の列ができており,前に進むしかありません。

じんわりと冷や汗がにじみ,平衡感覚も失われていきます。「しっかりしなくちゃ」と自分に言い聞かせますが,胸の鼓動が早まり,体は言うことを聞きません。

私はたまらず,前を行く次男に助けを求めました。

「ごめん,ちょっと気分が悪いから,手をつながせて」

当時,小学四年生だった次男の小さな手が,私の手をぎゅっと握ってくれました。その温もりに導かれ,一歩,また一歩と進んでいきます。

しばらく歩いていくと,暗闇の中で息子が静かに言いました。

「お母さん,もうすぐ出口だよ」
「えっ,どうしてわかるの?」
「見てごらん。あそこに小さな光の点が見えるよ」

目を凝らすと,闇の奥に針の先で突いたような微かな光が見えました。それは,まさに一筋の希望でした。その光を見つめた瞬間から,不思議と呼吸が整っていくのを感じました。

光の点は次第に大きくなり,「あと少し,あと少し」と自分を励ましながら,無事にまばゆい光の差す世界へと戻ることができました。


人生の壁にぶつかり,底知れぬ不安に押しつぶされそうになるとき,私はあのときの言葉を思い出すのです。

「もうすぐ出口だよ。ほら,あそこに小さな光の点が見える!」

たとえ小さな光の点であっても,それを見失わず,歩みを止めさえしなければ,いつか必ず光の中へ抜け出すことができる。

あの暗闇の体験は,今でも私の人生を照らす道しるべになっています。













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