河村勇輝の本契約候補チームを勝手に探す旅:第1回 ニューヨークニックス
NBA挑戦3年目の河村勇輝にとって大勝負となるサマーリーグ、明日からいよいよ始まります。所属するペイサーズは本契約ロスターが埋まり、サマーリーグ後の河村勇輝との本契約という可能性はほぼないと考えるべきでしょう。ではどこなら可能性があるのか、どこのチームもかなり厳しい戦いとはなりますが、可能性が残っているかもと思えるチームを考察していきます。第1回はディフェンディングチャンピオンのニューヨークニックスです。(なお第2回があるかどうかは不明)

河村勇輝のNBA挑戦を考えるとき、多くの人はまず「PGが足りないチームはどこだろう?」という視点で各チームのロスターを見ていると思います。
もちろん、それはとても重要な視点です。
しかしNBAでは、PGが足りないから契約できるというほど単純ではありません。
チームがどれだけサラリーに余裕を持っているのか、どのようなロスター構成を目指しているのかも、契約の可能性を大きく左右します。
今回は、ロスター事情だけでなくサラリー事情も踏まえて、私が河村勇輝の本契約候補の一つではないかと考えているニューヨーク・ニックスについて考察してみます。

本契約はまだ13人。あと2枠残っている
さきほどジョーダン・クラークソンとの再契約情報が最新ニュースで飛び込んできました。これで現在のニックスの本契約選手は13人です。

NBAでは本契約を最大15人まで登録できるため、現在はあと2枠残っています。つまりロスターはまだ埋まってはいない、という状況です。
最大のポイントはサラリー構成
私がニックスを候補と考える理由はサラリー構成です。現在のニックスは、
Karl-Anthony Towns 約5,700万ドル
OG Anunoby 約4,250万ドル
Jalen Brunson 約3,770万ドル
Mikal Bridges 約3,350万ドル
Josh Hart 約2,090万ドル
この上位5人だけで約1億9,000万ドルもの年俸を占めています。つまりスター選手にサラリーを集中させ、その周囲を比較的安価なロールプレーヤーで固めるチーム編成です。
「セカンドエプロン」とは?
ここで少しだけ制度の話です。NBAには「サラリーキャップ」と呼ばれるチーム総年俸の目安があります。
しかし実際には、多くの強豪チームはこの金額を超えて選手を保有しています。その代わりに課されるのがラグジュアリータックス(ぜいたく税)です。さらに現在は、その上にセカンドエプロンという非常に厳しいラインがあります。
このラインを超えると、
補強に使える制度が大きく制限される
トレードの自由度が下がる
将来のドラフト指名権にも影響する
など、優勝を狙うチームほど大きな制約を受けます。
そのため、ニックスもこのラインを超えないようロスターを構成していると報じられています。
河村にとっては、むしろ追い風
補強が制限されるならむしろ河村には追い風だと私は考えています。スター5人に約1億9,000万ドルを使っているニックスは、高額なFA選手を獲得する余裕がほとんどありません。だからこそ、最低保証契約でも戦力になれる選手の価値は相対的に高くなります。河村勇輝は本契約になったとしても最低保証契約になる可能性が高い選手です。つまり、サラリー面だけを見ると、ニックスの事情には非常にフィットしています。
もちろん、それは「最低保証だから契約できる」という意味ではありません。最低保証でもNBAで戦力になると評価されることが大前提です。しかし、その条件さえ満たせば、ニックスは河村を獲得しやすいチームの一つと言えるでしょう。
現在のガード陣はどうか?
正直なかなか厳しい戦いとはなる。
ガード
Jalen Brunson(188cm)
Jose Alvarado(183cm)
Miles McBride(188cm)
Tyler Kolek(191cm)
Jordan Clarkson(196cm)
Landry Shamet(196cm)
ガードはかなり充実しています。そのため「河村が入る余地はない」と考える人もいるでしょう。そこをダンナ、なんとかうちの子を捩じ込んでもらえませんでしょうか🙏(お前誰?)
Brunsonはリーグ屈指のスコアリングPG
Clarksonは得点力の高いコンボガード
McBrideは3&Dタイプ
Shametはシューター
河村が比較されそうなのが、Jose Alvarado(ホセ・アルバラード)です。アルバラードは183cmと小柄ですが、最大の武器は執拗なボールプレッシャーとディフェンスです。河村もそれを一つの武器にしたいと考えており、そういう意味では役割が被ります。実際に河村も自身のロールモデルとしてアルバラードの名前を挙げており、対戦時に直接「あなたは僕のロールモデル」と伝えるなどリスペクトしています。
ただ河村の強みはそれだけではない。
ゲームメイク
味方の才能を引き出すパスセンス
試合のテンポを変える能力
高いIQ
日本のマーケットを惹きつける人気
というのもあり、アルバラードがいる中でもなんとか差別化できる可能性はあるんじゃないかと期待したいところです。(いやかなり厳しいのはわかってるよ)
ビッグマン補強という課題
ニックスにはもう一つ課題があります。優勝時の控えセンターであったミッチェル・ロビンソンがチームを去ることとなり、現在のビッグマンは、
Karl-Anthony Towns(213cm)
Andre Drummond(211cm)
のみで、第3センターの補強を優先する可能性は十分あります。残る2枠のうち少なくとも1枠はビッグマンに使われることが確実でしょう。それでももう1枠がガードに使われる可能性は少しだけ残されています。
まとめ
現時点で河村勇輝とニックスを直接結び付ける報道はありません。しかし、
本契約はまだ13人で2枠残っている
上位5人にサラリーが集中している
セカンドエプロンを意識しているため、高額補強は難しい
最低保証契約の選手を必要としている
河村は最低保証で契約可能なゲームメーカーである
これらを総合すると、ニックスは河村勇輝の本契約先として可能性が残る候補の一つだと私は考えています。確かにガードの人数は多く、インサイド補強が優先される可能性もあります。それでもロスターだけを見ると見落としてしまう「サラリー事情」を加味すると、ニックスは河村本契約先として興味深いチームに見えてきます。
明日からのサマーリーグで河村が「最低保証で獲得できる世界的に人気の高いゲームメーカー」として強いインパクトを残し、この2枠の候補に入ってきて欲しい(もしダメなら横浜に帰っておいで)。
無理だと言われてきた壁を私達の想像を超えて乗り越えてきた河村勇輝の最大の挑戦がいよいよ始まります。明日は早起きしてテレビの前で応援するよ!頑張れ!

