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【ネイルサロン集客01】なぜ「誰でも歓迎」なのに選ばれない?|理想のお客様から選ばれるお店の作り方

こんにちは。「小さなネイルサロンの育て方講座」へようこそ。このページに来てくださってありがとうございます。

ネイルサロンの開業準備は、決めることが次から次に出てきますよね。この連載では、その決めごとを1つずつ、一緒に片づけていきます。今日はその1つめです。

それでは本日の内容を始めます。本日は、あなたのネイルサロンを「誰に向けたお店か」、1文で決めるところまでやります。

プロフィール欄で、手が止まる。

ネイルサロンを開こうと決めて、道具も少しずつ揃えてきました。技術には自信がありますし、アカウントの登録も済ませました。あとはここに何を書くかだけ、というところまで来ているのに、そこから先へ進めずにいる。

「30代の女性に向けて」と書きかけて、いえ、20代の方にも来ていただきたいと思い直して消す。「シンプルネイルが得意です」と打ってみたものの、派手なデザインもやりたいのだからと手が止まる。「アットホームな雰囲気」と入れてみれば、どこかで見た覚えのある言葉で、これもまた消してしまう。そうして書いては消してを繰り返し、30分ほど粘ったあとに、結局こう落ち着くのです。

「どんなご要望にもお応えします」

書けてよかった、とほっとする1文だと思います。誰も断っていないし、嘘もついていない。角も立ちません。ただ、この安心感が、あとで効いてきます。

言葉は違ってもかまいません。「お客様一人ひとりに寄り添った施術を」「アットホームな雰囲気です」「初心者の方も大歓迎」。どれも、来てくださる方を大事にしたい気持ちから出てきた言葉だと思います。

ひとつだけ、確かめてみてください。その文章を読んで、「私には合わなそう」と思う人は浮かびますか。 浮かばなくても大丈夫です。今日は、そこを決めにいきます。

10秒だけ、あなたのネイルサロンについて考えてみてください

「あなたのネイルサロンは、どんな方に向けたお店ですか」

この問いに、頭の中で答えてみてください。急いで言葉にしなくて構いません。口に出せる形になっているかどうかだけ、確かめてみてほしいのです。

すらすらと言葉が出てきた方は、この記事は必要ありません。もう決まっているということですので、ここで閉じていただいて大丈夫です。次の②へお進みください。

言葉が出てこなくても、大丈夫です。ここで詰まるのは、多くの方が通る道です。それは文章力の問題ではありません。まだ決まっていないことを書こうとしているから書けない、ただそれだけのことなのです。材料が揃っていないのに料理を作ろうとしているようなもので、手が止まるのはむしろ自然な反応だと思います。

だから今日は、文章の練習をしません。あなたの大切なネイルサロンの、材料となる重要な素材を決めていきます。

ネイルサロンの集客は、①が決まらないと全部止まります

ネイルサロンを始めるまでに決めることを、順番に並べてみます。

① 誰に向けたお店か      ← 今日ここ
② 他のサロンとどう違うか
③ それを1行でどう言うか
④ メニューを何にするか
⑤ 価格をいくらにするか
⑥ 一人あたり何分かけるか
⑦ 1週間に何枠入れるか
⑧ サロン名をどうするか
⑨ 営業時間と定休日

数の多さより、順番のほうが問題になります。というのも、②から⑨までのすべてが、①の決まらないうちは決められないからです。

たとえばメニュー。誰が来てくれるか分からない状況で、載せるものを選べるでしょうか。価格もそうです。相手の暮らしぶりが見えないまま、いくらにするかは決められません。サロン名も、営業時間も、投稿する写真の傾向も、すべて同じ構造をしています。判断の基準になる人が決まっていないので、そこから先が何ひとつ確定しないのです。

よくあるケースが、この①を飛ばして④のメニューから作ろうとしてしまうパターンです。何日かけても決まらなくて、自分の力不足だと思い込んでしまう。実際には、単に順番を間違えているだけなんですよ。

「どんなご要望にも」と書くと、どうなるか

親切のつもりで書いたこの1文が、読んだ方をいちばん困らせます。この1文からは、何ひとつ判断できないからです。

あなたが自分の手を任せるネイルサロンを探しているところを、思い浮かべてみてください。プロフィールに「どんなご要望にもお応えします」と書いてあったとして、そこから何が分かるでしょうか。自分が浮いてしまわないだろうか、話しかけられるのが好きな方に向けたお店なのだろうか、静かに過ごしたいけれど大丈夫だろうか、持ち込みの画像は見せてよいのだろうか。知りたいことは次々に浮かぶのに、そのどれにも答えがない。結局、決め手を得られないまま画面を閉じることになります。

ひとりネイルサロンの場合、この構造がさらに重く効いてきます。大きなサロンであれば、話し好きな方には話し好きなスタッフを、静かに過ごしたい方には落ち着いたスタッフをというように、担当を振り分けることができます。けれどひとりで回している以上、誰が来ても対応するのはあなたです。しかもネイル施術は時間が長く、お客様との距離も近い仕事ですから、相性の良し悪しが仕上がりと同じくらい満足度を左右します。

よく言われるターゲット設定——年齢や職業や年収で客層を絞り込む方法——は、もともと複数のスタッフを抱えるお店で使われてきた考え方です。ひとりで回すネイルサロンでは、同じようには効きません。理由は有料部分で3つに分けて説明します。

ですから「誰に向けたお店か」は、余裕ができてから考えるものではありません。いちばん最初に決めておくことになります。なお、これはお客様を選り好みするという話ではありません。合わない方に無理をして合わせ続けるのは、お客様にとっても居心地のよいことではないからです。

ネイルサロン集客の全60工程、その1つめです

ひとりネイルサロンの集客は、やるべきことが多く、どこから手をつければよいのか分からなくなります。開業したてのネイリストがいちばん苦しくなるのが、あれもこれもと手を広げて、どれも中途半端なまま時間だけが過ぎていく状態です。

そこで、開業の準備から満席になったあとの運営まで、必要なことを60の工程に分解しました。

【0→1】これから始める
  ① コンセプト設計        誰に向けた店か決める
  ② 商品設計              メニュー・価格・時間・枠
  ③ お店の土台づくり      名前・営業ルール

【1→10】お客様を迎える
  ④ 集客の入口づくり      見つけてもらう
  ⑤ 予約導線の設計        施術中でも取りこぼさない
  ⑥ 初回接客の設計        また来たいと思ってもらう
  ⑦ リピート戦略          新規を追わなくても回る

【10→】崩さず続ける
  ⑧ 口コミ・紹介の設計    動かなくても人が来る
  ⑨ 安定運営の設計        埋まったあと崩れない

上から順に並んでおり、ひとつの記事でひとつだけが決まるようにしてあります。ですから「今日はここまで」と区切って閉じていただいて構いません。一気に読み進めるより、ひとつずつ手を動かしていただいたほうが、確実に前へ進みます。

大きなサロン向けの本や講座であれば、探せばいくらでも見つかります。ただ、個人ネイルサロンで、施術も接客も集客も予約管理もひとりでという前提で、最初から最後まで順番に並べてあるもの。これが、探しても見つかりませんでした。無いのなら作るほかないと思って、こうして並べました。

今日はその1つめ、①のコンセプト設計にあたります。ここが決まらないと先へ進めない、いちばん土台の部分です。

この記事が必要ない方

すでに「誰に向けたお店か」を1文で言える方には、この記事は必要ありません。②へお進みください。

今すぐ予約を埋めたいという方にも、今日の内容は合いません。ここで扱うのは土台づくりですので、明日の予約が増えるお話はいたしません。

将来的にスタッフを雇い、大きなサロンにしていきたい方も、前提が変わります。担当を振り分けられるのであれば、ここまで客層を絞り込む必要はないからです。

反対に、プロフィール欄で手が止まっている方。この記事は、まさにそこを一緒に抜けるために書きました。ここから、順番にやっていきましょう。

今日、手に入るもの

読み終わると、「誰に向けたお店か」が1文になって手元に残ります。 これから②から⑨まで、何かを決めるたびに立ち返る、判断の基準となる1文です。これがあると、迷う時間そのものが消えていきます。

作り方はすべて用意してありますので、ゼロから言葉をひねり出す必要はありません。順番に質問へ答えて、出てきた答えを組み合わせるだけです。答えに詰まったとき用の選択肢も添えてあるので、選ぶだけで進みます。時間は30分ほどを見ておいてください。

サロン勤めの経験がない方も、心配いりません。経験がない場合の進め方を、別に用意しています。

さきほどの問いで手が止まった方も、30分後には答えられるようになっています。一緒に進めていきましょう。

今日は【コンセプト設計】をやります

ここから先を読んでくださって、ありがとうございます。ここからは手を動かす時間です。うまく言葉にならなくても大丈夫ですので、気楽にお付き合いください。

今日の工程はコンセプト設計、その1つめにあたる「誰に向けたお店か」を決める回です。コンセプトというのは3つの部品からできており、今日はそのうちのひとつだけを扱います。

【コンセプト設計】
  ① 誰に向けたお店か       ← 今日ここ
  ② 他のサロンとどう違うか
  ③ それを1行でどう言うか

②と③は今日やりませんので、いったん忘れてしまって大丈夫です。一度に片付けたくなりますよね。ただ、①が空のまま②を考えると「うちの強みは何だろう」というところで止まります。誰に向けているかが決まっていないと、その人にとっての強みは出てきません。今日は①だけに集中しましょう。

手順を、先にすべてお見せします

今日やることは4つです。それぞれの目安時間も添えておきます。

STEP1  自分がどの状況にいるか決める      3分
STEP2  3つの質問に答える               15分
STEP3  3つが重なるところを取り出す       5分
STEP4  空欄を埋めて、1文にする           5分
                              合計 30分

紙か、スマートフォンのメモを用意してください。書きながら進めます。頭の中だけで済ませようとすると、STEP4で必ず詰まって戻ってくるので、面倒でも書いてくださいね。

ゴールの形も、先にお見せしておきます。最終的にはこのような1文ができあがります。

私は、お客様と会話を楽しみながら、生活や好みに合うデザインを一緒に考える時間を大切にしています。デザインを一人で決めるのが苦手で、相談しながら選びたい方と相性のよいサロンです。

これのあなたバージョンを作る、というのが今日の作業になります。難しく見えるかもしれませんが、自分で文章をひねり出す場面は一度もありません。

その前にひとつだけ、潰しておきたいことがあります。よく紹介されているやり方をそのまま持ち込むと、この作業は必ず途中で止まってしまうからです。

なぜ「よくあるやり方」だと決まらないのか

「理想のお客様を決めましょう」と言われて出てくるのは、たいてい属性を書き出す方法です。年齢、職業、住んでいる地域、収入、家族構成、抱えている悩み。細かく書けば書くほどよい、とされています。ところが、この方法で付箋にびっしり書き出しても、結局決まらなかったという話を本当によく聞きます。

うまくいかない理由は3つあります。どれもひとりサロン特有の事情で、大きなお店では問題にならないものばかりです。

1つめは、担当を変えられないことが計算に入っていないこと。 属性を細かく設定する方法は、もともと複数のスタッフを抱える場所で使われてきたものでした。話し好きな方は話し好きなスタッフに、という振り分けが前提にあるわけです。ひとりサロンでは、その属性の人が来たときに対応するのは、いつでもあなた一人です。

2つめは、「来てくれるかどうか」しか見ていないことです。年齢も職業も収入も、来てもらえるかどうかを測る材料でしかありません。あなたがその方と長い施術時間を無理なく過ごせるかどうかは、そこからは何も分からないのです。

3つめは、属性からは接客のしかたが決まらないという問題です。「30代の会社員」という情報を渡されて、話しかけたほうがよいのか静かにしていたほうがよいのか、判断できるでしょうか。決まりません。けれどひとりサロンで毎日の消耗を左右するのは、まさにそこなのです。

属性を書き出す方法は、お客様を「集める」ための道具でした。ひとりサロンに必要なのは「続ける」ための道具です。目的が違いますので、同じ枠組みからは答えが出てきません。

そこで今日は、市場のほうから探しません。あなた自身のほうから決めていきます。無理なく続けられる時間を先に決めて、その時間を心地よいと感じる人を、あとから見つける順番です。

STEP1 自分がどの状況にいるか決めます(3分)

このあとの質問は、置かれている状況によって答え方が変わります。先に、自分がどこにいるかを決めてしまいましょう。

Aタイプ:まだ開業前。接客の経験は少ない、またはこれから

サロン勤めの経験がない方も、ここに入ります。STEP2の質問1は代替版を使ってください。ちゃんと用意してあるので、安心してください。

Bタイプ:サロン勤めの経験がある。これから独立する

いちばん材料の多いタイプです。質問1に、思い出せる限り書き出してみてください。答えはもう、あなたの記憶の中にあります。

Cタイプ:もう開業している。でも誰に向けた店か決まっていない

決め直しにはなりますが、遅すぎるということはありません。実際に来てくれたお客様という材料があるので、AタイプやBタイプより早く決まります。

決まったら、メモの1行目に自分のタイプを書いておいてください。この先、何度か「Aタイプの方は」という案内が出てきます。

STEP2 3つの質問に答えます(15分)

ここからが本番です。3つの質問を、順番に聞いていきます。

繰り返しになりますが、必ず書き留めてください。頭の中だけで済ませてしまう方が多いのですが、そうするとSTEP4でほぼ確実に戻ってくることになります。

質問1:自然に会話や提案ができたのは、どんな相手でしたか

Aタイプの方は、この下の代替版へお進みください。

思い出すときの基準はひとつだけで、終わったあとに疲れていなかったかです。楽しかったか、ではありません。疲れていなかったか、で選びます。

なぜここから始めるのかというと、理想を想像で作ろうとすると、どうしても「そうあるべき」と思っている姿になってしまうからです。実際にラクだった相手というのは、想像ではありません。記録ですから、こちらのほうが確実に当たります。

書き方は、このくらいの粒度で十分です。きれいな文章にする必要はありませんので、思い出したままを書き留めてください。

  • 「デザインを一緒に考えるのが楽しかった。持ってきた画像を見ながら、ここをこうしたらどうですかと言えた」

  • 「無理に話しかけなくてよかった。目が合ったときに少し話す、くらいの距離感だった」

  • 「毎回だいたいお任せしてくれた。似合いそうな色を提案したら、素直に喜んでくれた」

具体的に誰かの顔が浮かんでいて、その人との時間の様子が書けていれば、それでできあがりです。

ここでよく起きるのが、客単価の高かった人や、たくさん通ってくれた人を挙げてしまうことです。売上と、自分が自然体でいられたかどうかは、まったく別の話なんですよ。ここで混ぜてしまうと、あとで消耗する相手を理想に据えることになります。もし混ざっているようなら、売上をいったん脇に置いて、「もう一度あの時間を過ごしたいか」だけで選び直してみてください。

質問1・代替版(Aタイプの方)

接客の経験がなくても、まったく問題ありません。こう置き換えてください。

今後どんな相手となら、背伸びをせずに施術の時間を過ごせそうですか。

ネイル以外の経験で構いません。前の職場で話しやすかった人、友人といて疲れないタイプ、接客のアルバイトで対応がラクだったお客さん。どれも十分に材料になります。

それでも思い浮かばないなら、逆から考えてみてください。「この人と2時間ずっと二人きりは、少ししんどいかもしれない」と感じる相手を挙げて、その反対を書く。こちらのほうが早く出てくることが多いです。

質問2:あなたは、どんな施術時間を提供したいですか

今日いちばん大事な質問です。ここでの選び方ひとつで、これから何年かの働き方が決まります。

質問1が過去のお話だったのに対して、質問2はこれからのお話になります。過去だけで決めてしまうと、たまたま来た人に自分を合わせ続けることになるので、ここは飛ばさずにいきましょう。

次の中から選んでください。ゼロから考える必要はありません。当てはまるものを選ぶだけで大丈夫です。

  • 楽しくたくさん話したい

  • 静かに過ごしてもらいたい

  • デザインを一緒に考えたい

  • ある程度お任せしてほしい

  • シンプルなネイルを丁寧に作りたい

  • トレンドのデザインを積極的に提案したい

  • 短時間で手際よく仕上げたい

  • 時間をかけてカウンセリングしたい

複数選んでも構いませんが、矛盾していないかどうかだけは見てください。「楽しくたくさん話したい」と「静かに過ごしてもらいたい」は、さすがに両立しません。

選ぶときの基準ですが、これは「集客できそうな接客」で選ぶと外れます。「何年も無理なく続けられる接客」です。ここを取り違えますと、今日の作業がまるごと無駄になります。集客できそうなほうを選んでしまえば、結局また自分を合わせにいくことになるからです。

よく起きるのが、憧れで選んでしまうことです。本当は静かに集中したいタイプなのに、明るく話の弾むサロンに憧れて「楽しくたくさん話したい」を選んでしまう。これ、本当に多いです。

見分ける方法があります。選んだ内容のまま、来週から毎日、朝から夕方まで働いている場面を想像してみてください。想像した時点で少し気が重くなるようでしたら、それは憧れのほうです。「これができたらかっこいい」で選ぶと続きません。「これなら疲れない」のほうで選び直してください。かっこよさは、続けているうちに後からついてきます。

質問3:その時間を心地よいと感じるのは、どんな方ですか

この質問は、質問2の答えから機械的に導けます。想像で膨らませないでください。

  • 会話を楽しみたい人

  • 静かにリラックスしたい人

  • 自分でデザインを決めるのが苦手な人

  • こだわりを細かく相談したい人

  • 毎回ある程度お任せしたい人

  • 決まった周期で手元を整えたい人

  • 流行より自分に似合うものを選びたい人

導き方は、このようになります。質問2で「静かに過ごしてもらいたい」を選んだなら、質問3は「静かにリラックスしたい人」「会話を頑張らなくていい時間がほしい人」です。「デザインを一緒に考えたい」を選んだなら「自分でデザインを決めるのが苦手な人」「相談しながら選びたい人」になりますし、「ある程度お任せしてほしい」でしたら「毎回だいたいお任せしたい人」「似合うものを提案してほしい人」となります。

ここで絶対に避けたいのが、足し算です。「静かに過ごしたい人」と決めたのに、不安になって「でも話したい人も歓迎」と付け足してしまう。これをやりますと、質問2でせっかく決めたことが消えてしまいます。

STEP3 3つが重なるところを取り出します(5分)

お疲れさまでした。ここまでで材料はそろっています。あとは並べるだけです。

メモに書いた3つを、縦に並べてみてください。

質問1 自然にできた相手       →
質問2 続けられる時間         →
質問3 その時間が心地よい人   →

3つに共通して出てくる言葉があるはずです。それが今日の答えになります。

たとえば、このような具合です。

質問1 持ち込み画像を見ながら一緒に考えるのが楽しかった
質問2 デザインを一緒に考えたい
質問3 自分でデザインを決めるのが苦手な人

→ 共通しているのは「一緒に決める」

もし重ならなかった場合は、質問1と質問2がずれているということですので、質問2のほうを取ってください。 過去は変えられませんが、これからは変えられるからです。なおAタイプの方は、質問2と質問3の2つだけで十分に決まります。

STEP4 空欄を埋めて、1文にします(5分)

いよいよ最後です。この型に入れるだけで完成します。

私は、【 質問2の答え 】を大切にしています。
そのため、【 質問3の答え 】と
相性のよいサロンです。

ひとつだけ注意があります。「向いている、向いていない」という書き方は避けてください。断ち切るような言い方は、読んだ方に「自分は拒まれた」と受け取られてしまいます。「相性がよい」をお使いください。同じ内容を言っていても、届き方がまったく変わります。

完成例を3つ

自分の書いたものと見比べてみてください。

会話を楽しむタイプ

私は、お客様と会話を楽しみながら、生活や好みに合うデザインを一緒に考える時間を大切にしています。デザインを一人で決めるのが苦手で、相談しながら選びたい方と相性のよいサロンです。

静かに過ごしてもらうタイプ

私は、施術中に無理に会話を続けず、お客様がゆっくり過ごせる時間を大切にしています。会話を頑張らず、静かにネイルを楽しみたい方と相性のよいサロンです。

お任せ提案が得意なタイプ

私は、お客様の服装や生活を伺いながら、似合う色やデザインを提案することを得意としています。細かくデザインを決めるより、相談したうえである程度任せたい方と相性のよいサロンです。

悪い例と、その直し方

悪い例: 「私は、丁寧な施術を大切にしています。そのため、ネイルを楽しみたい方と相性のよいサロンです」

これがなぜいけないのかというと、丁寧ではないサロンなど存在しないからです。ネイルを楽しみたくない人も来ません。つまり誰にでも当てはまる文になっていて、結果として誰にも届かない状態です。

直し方は決まっています。「丁寧」という言葉を、あなたが実際にしている動作に置き換えてください。時間をかけて甘皮を整えているのか、仕上がりを確認してもらう時間を長めに取っているのか、道具を毎回目の前で開けているのか。動作のところまで下ろせば、自然と他店とは違う文になります。

完成チェック

書けましたか。最後に確かめましょう。

  • 1文になっている(2文以上に増えていない)

  • 「向いていない」と書かず、「相性がよい」で書けている

  • 前半に、実際にする動作が入っている

  • 後半に、その時間を心地よいと感じる方が書かれている

  • 「丁寧」「安心」など、誰にでも当てはまる言葉が残っていない

  • 読んで、断られたと感じる人がいない書き方になっている

すべて入っていたら、完成です。おつかれさまでした。

これで①「誰に向けたお店か」が決まりました。 コンセプトの1つめの部品が、あなたの手元にあります。

一人で決めきれないときは、AIに相談してください

書いてはみたものの、これでいいのかどうか自分では分からない。ひとりでやっていると、どうしてもそうなります。

そこで、私の代わりになるプロンプトを用意しました。下のかたまりをコピーして、お使いのAIにそのまま貼り付けてください。ChatGPTでも、Claudeでも、Geminiでも、お手元のもので構いません。

貼り付けると、AIのほうからどちらで進めるかを聞いてきます。

A メモがある(3つの質問に答え済み) → 貼って、点検して仕上げる
B まだ何もない            → AIが順番に質問して、一緒に作る

Bを選べば、STEP2をやっていなくても大丈夫です。 質問を1つずつ投げてくれます。答えに詰まったら選択肢を出してくれますし、接客の経験がない方への聞き方も入れてあります。

ここまで読んで手が動かなかった方は、Bから始めてみてください。

あなたは、ひとりネイルサロン専門の集客コンサルタントです。
相手は、自宅または小規模のネイルサロンを始める方、または始めたばかりの方。
施術も接客も集客も予約管理も、ぜんぶ一人でやっています。

【今日のゴール】
相手の「誰に向けたお店か」を、次の型の1文に仕上げること。

  私は、【自分が自然にできる接客・施術】を大切にしています。
  そのため、【その過ごし方や提案を心地よいと感じる人】と
  相性のよいサロンです。

【いちばん最初にすること】
次の2つを示して、どちらから始めるか選んでもらってください。

  A メモがある(3つの質問に答え済み)
   → 貼ってもらい、点検して1文に仕上げる
  B まだ何もない
   → あなたが順番に質問して、一緒に作る

【Bのときの聞き方】
一度に1問だけ。答えを受け取ってから、次へ進みます。

■ 質問1
「これまで接客していて、自然に会話や提案ができたのは、どんな相手でしたか。
 思い出す基準は、終わったあとに疲れていなかったかどうかです」

 接客の経験がない相手には、こう置き換える。
 「今後どんな相手となら、背伸びせずに施術の時間を過ごせそうですか。
  ネイル以外の経験でも構いません」

 それでも出ないときは、逆から聞く。
 「この人と2時間ずっと二人きりは、少ししんどい。そう思う相手はいますか」
 挙がったら、その反対を書いてもらう。

■ 質問2
「あなたは、どんな施術時間を提供したいですか」

 次から選んでもらう(複数可。ただし矛盾がないか確認する)。
  楽しくたくさん話したい/静かに過ごしてもらいたい/
  デザインを一緒に考えたい/ある程度お任せしてほしい/
  シンプルなネイルを丁寧に作りたい/トレンドを積極的に提案したい/
  短時間で手際よく仕上げたい/時間をかけてカウンセリングしたい

 選ぶ基準は「集客できそうな接客」で選びません。「何年も無理なく続けられる接客」。
 憧れで選んでいないか、必ずこう確かめる。
 「それで来週から毎日、朝から夕方まで働く場面を想像してみてください。
  想像した時点で少し気が重いなら、それは憧れかもしれません」

■ 質問3
「その時間を心地よいと感じるのは、どんな方だと思いますか」

 質問2の答えから機械的に導く。想像で膨らませない。
  会話を楽しみたい人/静かにリラックスしたい人/
  自分でデザインを決めるのが苦手な人/こだわりを細かく相談したい人/
  毎回ある程度お任せしたい人/決まった周期で手元を整えたい人/
  流行より自分に似合うものを選びたい人

 ここで足し算をさせないこと。「静かに過ごしたい人」と決めたのに
 「でも話したい人も歓迎」と足そうとしたら、止めて理由を説明する。

【3つがそろったら】
共通して出てくる言葉を取り出し、型に入れて1文にする。
質問1と質問2がずれていたら、質問2を優先する。
過去は変えられないが、これからは変えられるからです。

【守る基準】
1 「売れそうな人」で決めない。「自分が無理なく続けられる相手」から決める
2 属性(年齢・職業・収入)で決めない。施術時間の過ごし方で決める
3 「向いている/向いていない」と断定せず、「相性がよい」と書く
4 「丁寧」「寄り添う」「安心」「特別な時間」など、どのサロンにも当てはまる
  言葉は使わない。実際にする動作まで下ろす(例:時間をかけて甘皮を整える)
5 1文に収める。2文以上に増やさない

【あなたの態度】
・一度に1問だけ聞く。まとめて聞かない
・詰まったら、選択肢を3つ出して選べるようにする
・相手の言葉を勝手に言い換えない。本人が使った表現を残す
・きれいにまとめすぎない。少し引っかかりのある言葉のほうが、その人らしくなる
・完成したら基準1〜5で点検し、直したほうがいい箇所と、良い箇所を具体的に伝える
・決めるのは相手。あなたが代わりに決めない
・励ましは具体的に。「いいですね」だけで終わらせない

【禁止】
・相手が言っていない経験や実績を、あるものとして扱わない
・成果の保証をしない(「これで予約が埋まります」など)
・完成した1文を、相手の同意なく書き換えない
・専門用語を説明なしで使わない(ペルソナ、ファネル、CVRなど)

では、AとBのどちらから始めるかを聞くところから、始めてください。

使うときのコツ

1回のやりとりで終わらせないでください。出てきた1文を見て「なんだかしっくりこない」と感じたら、そのまま伝えます。「もっと私の言葉らしくしてほしい」でも構いません。3往復ほどすると、だいぶ自分の文に近づきます。

もうひとつ。AIの提案をそのまま採用しないことです。きれいすぎる文が出てきます。そしてきれいな文というのは、たいてい誰にでも当てはまる文でもあるのです。少し引っかかりのある、あなた自身の言葉に戻してください。

最終的に決めるのはあなたであって、AIは壁打ちの相手にすぎません。

つまずいたときは

一人に絞るのが怖い

「絞ったらお客様が減るのではないか」。ここは、多くの方が同じところで立ち止まります。怖く感じるのは自然なことですので、いちばん長く説明しておきます。

原因は、市場にいる人数と、この1文を読んで「自分のことだ」と感じる人数を混同していることにあります。絞っているのは市場ではなく、この1文が呼びかける相手だけです。合わない方が来られなくなるわけではありません。全員に届く文章を書けば誰も足を止めませんが、ひとりに向けて書けば、その人と、その周りにいる似た人が足を止めてくれます。減っているのは人数ではありません。迷いのほうです。

それでも不安が残るなら、こう考えてみてください。この1文は、いつでも書き直せます。石に彫るわけではありませんから、しばらく使ってみて合わなければ、質問2から選び直せばよいだけです。間違えたときの損が小さいので、先に決めてしまったほうが得なのです。

質問2で、どれも当てはまらない

消去法でいきましょう。「これは絶対に違う」というものから外していくと、驚くほど早く決まります。8つのうち5つ外せば、残りは3つです。

書いてみたら、誰にでも当てはまる文になった

抽象的な言葉が入っているしるしです。「丁寧」「寄り添う」「安心」「特別な時間」あたりを見つけたら、それが実際にどんな動作になるのかに書き換えてください。

Aタイプで、そもそも何も想像できない

いったんネイルから離れましょう。自分がお客として通っているお店を思い出してみてください。美容室でも、カフェでも構いません。話しかけられたいほうか、そっとしておいてほしいほうか。それがだいたい、あなたの提供したい時間と一致します。

今日やること

書き上がった1文ですが、すぐには公開しないでください。プロフィールに載せたくなる気持ちは分かるのですが、もう少しだけ寝かせたほうが、確実によい文になります。

まずは手元に置いておきます。メモアプリでも紙でも構いません。そして明日から1週間、何かを決めるたびにこの文を見返してみてください。デザインの練習をするとき、参考にするサロンを探すとき、道具を選ぶとき。「この文に書いた人なら、どう思うかな」で判断してみるのです。

1週間ほど使っていると、言葉が少しずつ変わってきます。その、変わったあとの文が本物です。

プロフィールやメニューに反映させるのは、まだ先で大丈夫です。ここまで来られたら、いちばん決めにくいところは越えています。今日はここまでで、十分すぎるほど進みました。

次に困ること

「誰に向けたお店か」が決まりますと、おそらく次にこう思うはずです。「では、その人はなぜ私のところに来てくれるのだろう」と。

近くにもネイルサロンはありますし、もっと安いお店も、駅から近いお店もあります。その中で選んでもらう理由が要るわけですが、ここで「丁寧な施術」「アットホームな雰囲気」「駅から近い」と書いてしまえば、また誰にも届かなくなります。どのサロンにも書いてあることだからです。

次は②「他のサロンとどう違うか」を扱います。あなたのサロンが選ばれる理由を、一緒に1文にしていきましょう。

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