「大航海時代」のポルトガル商人だった私が、商船三井を買った理由
子どもの頃、コーエーの「大航海時代II」というゲームが好きでした。
そして、私はポルトガル商人(正確には貴族?)でした(笑)。
このゲームでは、街によって商品の値段が違います。
ある街で安く仕入れて、別の街で高く売る。
そこで得た利益をコツコツ貯めて、少しずつ大きな船に乗り換えていく。
船が大きくなると、今まで行けなかった遠くの街へ行けるようになり、新しい商品を仕入れることができる。
この「コツコツ稼いで、少しずつ世界を広げていく」という感覚が、当時の私にはとても合っていました。
一気に大金を稼ぐのではなく、小さな利益を積み重ねていく。
今思えば、私が投資を好きになった感覚にも、少し似ています。
そして、もう一つ好きだったのが、知らない街にたどり着くことでした。
「こんなところに街があるんだ」
ゲームの中の地図を少しずつ埋めていくのが楽しかった。
大きくなってから、世界遺産を紹介するテレビでリビアのトリポリが映し出されたときのことです。
「ここ、知ってる」
そう思ったのですが、よく考えたら私はリビアに行ったことがありません。
大航海時代の中で、何度も訪れていたのです。
マルセイユもそうでした。
現実には行ったことがないのに、ゲームの中で訪れた場所には、なんとなく親近感がありました。

そんな私が大人になり、株式投資を始めました。
そして、商船三井の株を買いました。
船に憧れていたこともありますが、商船三井が世界中に船で荷物を運んでいることに、ゲームでの思い出を重ねていた部分もありました。
もちろん、思い出だけで買ったわけではありません。配当も魅力的でしたし、投資先としても十分検討したうえでの購入です。
それでも最後に背中を押したのは、「世界をまたにかける会社」というイメージだったように思います。
株を持ってみると、それまでゲームの中で見ていた「世界の海」が、また少し違って見えるようになりました。
世界のどこを船が走っているのか。
どんな船が、何を運んでいるのか。
バラ積み船とは何なのか。
ニュースで海峡の話が出れば、「ここを船が通るんだ」と気になる。
ゲームの中の世界だったものが、現実の世界とつながっていきました。
そして、商船三井を買ったのは、自分のためだけではありません。
商船三井は子どものNISAでも買いました。
理由は、ちょっと親バカかもしれません。
子どもには世界をまたにかけてほしい。
そんな思いがあったからです。
大航海時代で、小さな船から始めて、コツコツお金を貯めて、少しずつ大きな船に乗り換えた少年。
知らない街にたどり着くたびに、まだ知らない世界があることにワクワクしていた少年。
その少年が大人になって、今度は自分の子どもの資産に「世界をまたにかけてほしい」という願いを込めて、船の会社の株を買っている。
なんだか不思議なものです。
投資を始めてから、私は世界のニュースを見る目が少し変わりました。
知らなかった会社を知り、知らなかった産業を知り、知らなかった国や街を知る。
大航海時代で感じていた「知らない世界へ行ってみたい」という気持ちは、形を変えて、今も自分の中に残っているのかもしれません。
そう考えると、私にとって投資は、資産を増やすためだけのものではないのだと思います。
世界を少しずつ知っていくための、大人になってからの大航海時代なのかもしれません。
※投資はあくまで自己責任でお願いいたします。
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