伊予市議会 2026年6月議会

早いもので、市議会議員として2年目に突入しました。
今年度最初の議会にて、一般質問をしましたので、内容を共有します!

一般質問は後日録画データと議事録が公開されます。
ぜひ、一度議場に傍聴にも足を運んでいただき、議会の雰囲気も感じていただけたら嬉しいです!


1問目|放課後の子どもたちの「居場所」問題

文部科学省は、「地域と学校の連携・協働体制構築事業」として、「社会に開かれた教育課程」を実現し、いじめ・不登校への対応や学校における働き方改革を推進するために、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動を一体的に支援する方針を明確に示しています。愛媛県もこれを受け、「地域ぐるみで育むえひめっ子未来創造事業」として、放課後の学習・体験活動を各市町村が実践するよう促しています。

 伊予市でもコミュニティ・スクールを導入しはじめたところかと思いますが、「放課後の学習・体験活動」の促進については、放課後子ども教室が令和4年度に中止。地域未来塾はいまだ導入されていないのが現状であります。

 私は先日、宮下地区に住むお母さんから切実な声を聞きました。近年この地区は住宅開発が進み、小中学生が増えています。しかし子どもたちが気軽に行ける距離に、安心して勉強できる場所も、自由に遊べる公園も、学童以外の放課後の居場所もない。
高校受験を控えた中学生が「静かに勉強したい」と思っても、いよ夢みらい館は遠く、大切な時間が失われてしまいます。これは宮下だけの問題ではありません。

 こうした現状を踏まえ、以下3点についてお聞きします。

 まず1点目、中学生を中心とした自主学習スペースの確保と学習支援の仕組みについてです。
 集会所や公民館など既存施設の空き部屋を、最低限は、中学生の自習スペースとして開放する。さらに理想は、そこに学習支援員(協働活動サポーターなど)を配置し、質問をしたりできるような「地域未来塾」の形に育てていく。これは国の補助スキームにも乗せられる取組です。まず一部の地区から試験的にでも始める考えはあるか、市の見解をお聞きします。

 2点目、小学生が放課後を安全に過ごせる居場所の再整備についてです。
 学童保育に行かない子どもも、放課後をどこかで過ごしています。双海地区のように、家が山の方にあって離れている場合などは、一回家に帰ってしまうと、なかなかお友達と遊べません。小学校の空き教室を活用し、帰宅せずそのまま放課後を過ごせる仕組みを再設計できないでしょうか。コミュニティ・スクールのメンバーや地域ボランティアに有償での参画をお願いし、放課後子ども教室として再出発する。これも国の補助対象です。

3点目、放課後の学習・体験活動についてです。 
東温市では、学校・家庭・地域連携推進事業として、以下4つの教室を実施しています。
「放課後わくわく教室(小学1-6年生を対象に、放課後の居場所づくりや豊かな教育の一環として、スポーツや工作教室などを実施するるものです)」「わんぱく広場(4-6年生を対象に、月一回土曜日に児童の教育環境をより豊かで有意義なものにするため、地域における多様な学習や体験学習を実施するもの)」「ジュニア体験塾(中学1~3年生を対象に、新しい時代を切り拓く積極的な心とリーダーシップを育てることや、職業選択の可能性を広げることを目的に体験活動やキャリア教育を実施するもの)」「地域未来塾(週2日、中学生を対象に学習遅れの解消や学習習慣の定着を目指し、自主学習を基本とした学習教室を実施するもの)」
これらは、平成30年度から県の補助事業「えひめっ子未来創造事業」を使って行っているもので、放課後こども教室に関しては、1校は愛媛FCに120万円で委託、もう1校は地域団体に140万円で委託、さらにもう1校は市の直営で実施しているとのことで、人気で希望人数も多いと聞きました。
このような、こどもの豊かな学習活動・体験活動を提供することは、放課後の居場所づくりや、地域ぐるみでこどもの未来を育てることに繋がり、大変有意義な活動だと感じます。実施についてのお考えをお聞かせください。

また、人材の活用について、「協働活動サポーター」登録制度を始めませんか?
先ほどの事例の通り、東温市では、放課後子ども教室や土曜教育活動、また学校活動の支援を行うための、「協働活動サポーター」を随時募集しています。登録書には、自分がどんな活動なら参加できるかなども記入し、登録しておいて、行ける時に行く形だそうで、最低賃金相当は謝金が出ているとのことでした。
私の暮らす双海の由並小学校区では、「ふるさと由並・応援隊」として、LINEのオープンチャットが作られており、27人が参加して、小学校の草刈りや畑のうね作りなどを手伝っていて、とてもいい取り組みだなと思っています。
 このように、学校単位でそれぞれがやるのでもいいかもしれませんが、もっと市が主体となって、学校・家庭と関わってお手伝いをしてくれる地域の方を、人材バンクのような形で持っておくことで、放課後の学習・体験活動を各市町村が実践する際の強い支えになるのではないでしょうか。その点についても見解を伺います。

行政の答弁

(1) 中学生を中心とした自主学習スペースの確保と学習支援の仕組みについて
現在、既存の地域学校協働活動推進員からも、公民館の空きスペースの活用についてご提案をいただいていることから、地域活動の立ち上げに組み込むことを検討しております。また、学習支援に携わる地域ボランティアや大学生などの人材を活用することが可能であると考えているところであり、利用者の安全確保や施設設備・備品の損壊防止などの観点から、適切な管理体制に配慮しながら、公民館施設の有効活用を推し進めてまいりたいと考えております。

(2) 小学生が放課後を安全に過ごせる居場所の再整備について
放課後に活動の場が少なく、家庭で一人で過ごしがちな子どもへの支援は、児童健全育成の観点から重要なことであると認識しております。
令和6年7月発行の「伊予市子育て支援に関するアンケート調査報告書」の中では、保護者が子どもたちに放課後を過ごさせたい場所は自宅や放課後児童クラブが僅差で上位を占めているという結果が示されておりますが、学校や地域の声にも耳を傾けながら丁寧に把握してまいります。
併せて、取組を支える担い手の確保が大きな課題でありますことから、学校だけでなく、保護者や地域団体などとも連携し、地域ぐるみで支える体制づくりに努めてまいりたいと考えています。

なお、現在、小学生を対象とした取組としては、上野・中村・大平・双海の各地区公民館において空き室の開放や、夏休みなどの長期休暇期間における地域の皆様の協力を得た学習支援を実施しておりますほか、市長部局の所管事業ではありますが、令和9年度から新規事業『みんなで共育(ともいく)!こどもがまんなか広場』推進事業も始まる予定ですので、当課といたしましても子ども達にとってより有益で効果的な事業となりますよう、関係課との連携を深めてまいります。

(3) 放課後の学習・体験活動について
次に、3点目の「放課後の学習・体験活動」につきまして、伊予市におきましても、「えひめっ子未来創造事業」の補助金を活用し、通学合宿や自然・体験活動、子育て世帯への学習会や講座などの取組を進めております。
また、地域学校協働活動の一環として、生徒自身が地域活動の担い手となる取組も進めており、伊予中学校においてはボランティアクラブによる野菜栽培及び販売、双海中学校においてはイベントへの参画及び運営支援、また、中山中学校においては、老人クラブと一緒に校庭清掃を行うなど地域と関わる実践が積み重ねられているところであります。
放課後における子どもたちの居場所づくりは、家庭や学校とは異なる第三の場として、子どもたちの安心感や自己肯定感を育むとともに、地域の多様な世代との交流を通じて、社会性や豊かな心を育む貴重な機会であります。
また、地域ぐるみで子どもを見守り育てる取組は、子どもたちの健全育成に資するだけでなく、地域の絆を深め、地域全体の活性化にもつながる有意義なものであると考えております。
今後とも、現在の事業を可能な限り継続していくとともに、子どもたちの健やかな成長を支える環境づくりに、より一層努めてまいる所存でございます。

(4) 協働活動サポーター登録制度について
最後に4点目の「協働活動サポーター登録制度」につきまして、東温市が取り組む「協働活動サポーター」制度は、市全体で一元的に人材を登録・管理する仕組みでございますが、現状、本市においては、由並小学校区に限らず、各校区の地域学校協働活動推進員が、地域の方々にお声がけをしながら人材登録を進めているところでございます。
各校区に運用をお任せしている目的や効果といたしましては、地域の実情に応じた人材と活動のマッチングがしやすいことや、小回りがきくことはもとより、子どもたちと地域の方々とのつながりがより密接になることにあると考えております。
令和7年度から本格的に活動を開始したところであり、まだ手探りの部分もございますが、地域の方々との連携強化や地域活動への根づきが着実に進んでいる校区もございます。
引き続き、地域学校協働活動推進員の御尽力に期待をする一方、推進員に過度な負担がかからないよう、伴走支援を行ってまいりたいと考えております。
また、推進員同士や、学校・家庭との情報共有を密に図りながら、子どもたちにとって、より安全で充実した学びと体験の場を提供できるよう、制度の充実に努めてまいる所存でございます。

再質問で突っ込んだこと

どんどん子供は減っていく中、教育はとても重要であり、子供たちへの放課後の豊かな環境づくりは急務であるとのことを訴えましたが、
学校の空き教室活用には2点の大きな課題があるとのことでした。
①学校施設なので、子供をどう管理するか、施設の開け閉めなどの管理を誰がどうするか
②放課後子ども教室をしていたときは、一回下校し、保護者の送迎のもとで行っていただめ、学校教育課の範囲ではなかった。一回下校しないままとなると責任の所在などが難しく、どのような方法があるか検討する

背景

令和4年、令和7年にそれぞれ向井議員から、上野公民館を開放して子供の居場所にすることなどを質問されておりましたが
「一般利用のない曜日を選んで図書館を広く開放している。
子供達の安全面の確保や施設機能の適正保持の観点から、利用には制限を設けているのが現状であり、管理面の体制及びルールづくりが大きな課題となっております。子どもたちの生活実態や潜在ニーズを把握した上で、職員が交代で対応するのか、新たな人員を雇用するのか、地域ポランティアを募るのかなど、実現に向け、検討、調整を重ねてまいります。」
との答弁で、実際には数年経ってもあまり進んでいなかったようです。。
今後はコミスクの枠組みとも連携してより地域の方々を巻き込んだ仕組みづくりに期待したいと思います。

実現したいこと

私の身近でも、子供達が家が遠くて一度帰るとなかなか遊べなかったり、本当はボールを使ったりしていろんな遊びがしたいのになかなか近くに住む友達が少なくてできなかったり、学童が合わない子が放課後どう過ごすかが課題になっていたりということも見受けられていました。
学校から帰らずそのまま遊べるならは、過疎地の学校でも、人数もまだ多いし、グラウンドや体育館、教室などを使えればいろんな遊びができるので良さそう。さらに今後は、協働活動サポーターとして地域の方に登録していただいて、来れる方が学校にお世話をしに来てくださって子供達と一緒に遊べるなどができれば、お互いにとっても良さそうだなと思います。子供が好きな地域の高校生や大学生、孫がいるおばあちゃんなど、いろんな方と子供達のつながりもでき、地域ぐるみで子どもを見守り育てる取組になる。
"責任問題"という難しさはありますが、うまくできる方法を考えられたらいいなと思います。

また、放課後子ども教室や地域未来塾のような場所も、月に1回とかではなく毎週1〜2日とかで充実した体験・学びの場が提供できれば、希望するこどもにとってはとてもいい放課後の豊かな時間になるのではないでしょうか。ここに関しても、あまり予算をかけずともできる事例は東温市でもあるので、ぜひ参考にして、仕組みを作っていってほしいと思います。


2問目|子どもたちの「通学」に命の危険が迫っている

伊予市では近年、新川や宮下などいくつかの地区で、新興住宅地の開発が進んでいます。子育て世帯が伊予市に根を張ってくれているということは、大変喜ばしいことです。しかしその一方で、既存の通学支援が追いついていない現実があります。

 私は、宮下地区のお母さんから切実な相談を受けました。住宅が増え、子どもが増えているのに、毎日1時間近くかけて歩いて通っている。近年の酷暑の中でも、そして、雨の日も風の日も。スクールバスが出せれば一番いいが、せめて何らかの補助を、という声です。

 この問題は過去にも、平成30年の日野議員、令和5年の金澤議員から、新川からの電車通学に対する支援について質問がなされてきましたが、その際の答弁では、「県の補助は3km以上が基準であり対象外」「八倉地区など遠くから歩いている児童との均衡が保てない」という理由で、新たな支援の創設は困難とされてきました。

そこで、以下についておたずねします。

(1)今や40℃超えが毎年のように観測され、気象庁が新たな名称として「酷暑日」を設けざるを得ない時代になりました。2025年夏の日本の平均気温は統計開始以来、最高を記録したとのことです。
 こうした状況の中で、毎日1時間近くもかけて徒歩で通学している子どもたちがいます。環境省の熱中症警戒アラートは、WBGT(暑さ指数)が33以上で「危険」とされ、外出は原則控えるよう呼びかけています。小学生が猛暑日・酷暑日に炎天下を30分以上歩いて通学することは、もはや「努力でカバーできる問題」ではなく、命に関わるリスクです。
 伊予市として、近年の気候変動による気温上昇が子どもたちの徒歩通学に与えるリスクについて、どのように認識していますか。その見解を伺います。

(2)柔軟な遠距離通学支援について、地区ごとの状況を踏まえて、以下お尋ねします。

① 八倉地区・宮下地区について
まず、宮下地区と八倉地区それぞれの小学児童の数を教えてください。
また、八倉地区から伊予小学校までの距離は、場所によっては3kmを超えるはずで、愛媛県の過疎・離島地域遠距離通学援助事業の対象となる可能性があります。にもかかわらず、これらの地区の通学支援が進んでいないのはなぜでしょうか。
また、この地区には利用できる公共交通機関がありませんが、市は現在、地域公共交通の再編に向けたプロジェクトを進めていると認識しています。八倉・宮下地区の通学問題を、この交通プロジェクトと連携させて最適解を探すことはできないでしょうか。費用は実費負担してでも構わない、手段と選択肢を用意してほしいという保護者の声があります。まずニーズ調査から動き始めることを求めます。

② 新川地区について
新川地区北端から郡中小学校まで、私がGoogleマップで計測したところ約2.7kmでした。3kmにはギリギリ届かないものの、小学生が毎日往復で歩く距離としては相当な負担です。令和5年の金澤議員への答弁では、新川駅から電車通学する児童は113人と示されました。定期代は1人当たり年間3万円ほどとのことで、全額保護者負担です。
3km未満で県からの補助も出ないとなると、あとは政策判断の問題です。「他地区との均衡」を理由に何もしないのではなく、逆転の発想でお聞きします。定期代への補助は、半額補助なら年間200万円以内で設計できます。これは移住・定住促進策として、子育て世帯に「伊予市は子どもの通学まで応援してくれる市だ」と伝える強力なメッセージになります。人口減少時代に、わざわざ伊予市に家を建て、子どもを育ててくれる世帯に対して、市が政策的に寄り添う姿勢を示すのは一定必要な投資ではないでしょうか。市長のお考えを伺います。

③ 双海地区の下灘小学校区について
 双海地区の一番遠い地区からは、下灘小学校まで4kmを超えます。ですので、市がJR通学の定期代を全額補助しているとのことです。
しかし現在、下灘駅は観光地として国内外から多くの観光客が訪れており、外国人旅行者も含め、駅のホームや列車内で見知らぬ人と接触する機会が急増しています。意図せずカメラに撮られて発信されるなどのトラブルで、JRに警察が出動するような状況も、私も見かけたことがあります。
小学生にこの状況で駅を毎日利用させることへの不安から、JR通学を受け入れられない保護者がいるのです。
現在、朝は中学生のスクールバスに便乗する形で対応できているようですが、帰りはバスの時間が合わず困っていると相談を受けています。JR定期代の数万円に対し、タクシー代はその何倍もかかることは理解しています。しかしこれは観光地化という特殊要因による問題です。帰りの便だけでもデマンドタクシーへの補助などを出せないか、お考えを伺います。

行政の答弁

(1) 近年の気候変動による気温上昇が子どもたちの徒歩通学に与えるリスクへの認識
上田議員ご指摘のとおり、近年の著しい気温上昇により、環境省が熱中症警戒アラートを発令する日数も年々増加しており、子どもたちの健康と安全を守るうえで、気候変動は無視できない大きな課題であると認識しております。
特に成長期にある小学生は体温調節機能が十分に発達しておらず、炎天下の長距離歩行が熱中症リスクを高めることは、教育委員会としても十分に承知しているところです。
このような中、各学校においては、日傘、または首元への冷却グッズの使用を認めるなどの対策を講じております。
また、愛媛県教育委員会においては、先月、熱中症特別警戒情報発表時の対応として、暑さ指数(WBGT)の最高値が35を超えると予測される場合、県立学校は原則臨時休業とする通知があったことに基づき、市教育委員会においても、先日、市内小中学校に対して、県と同様の対応をとるよう通知したところであります。
引き続き、気候変動の状況や国・県の動向を注視しながら、子どもたちの安全確保に向けた取り組みについて、検討を続けてまいりたいと考えております。

(2)-① 八倉地区・宮下地区について
次に、2点目の「柔軟な遠距離通学支援」につきまして、1箇所目の八倉地区・宮下地区について、宮下地区の児童数は84人、八倉地区の児童数は116人となっております。
上田議員お示しの、愛媛県過疎・離島地域遠距離通学援助事業は、市町が、小学校であれば3km、中学校であれば5kmを超える遠距離を通学する児童生徒に対して通学費の補助を行った場合、支援の対象となるものですが、市町合併により新たに過疎地域とみなされた地域、いわゆるみなし過疎の伊予市は該当しない制度となっており、昨年度の本市における活用事例としては、双海町高野川地区から由並小学校に通う児童2名のみとなります。
一方、地域公共交通プロジェクトとの連携について、現状、市内の小中学校において遠距離地域から通学する児童生徒を輸送する通学バスや通学タクシーを運行していますが、人件費や燃料費の高騰により、5千万円近くに達する経費を要する中に、慢性的なドライバー不足により、路線の維持自体が厳しくなってきています。
そのような中、市では地域公共交通の再編に向けた取り組みをスタートさせたところであり、今後は、交通に関係する部署間で課題を共有するとともに、ニーズ調査等により状況の把握に努めながら、研究・検討を重ねてまいりたいと考えております。

(2)-② 新川地区からの通学に対する支援について
2箇所目の新川地区からの通学に対する支援につきましては、過去の議会においても繰り返しご質問をいただいており、市としても課題として受け止めているところでございます。
上田議員ご提案の定期代補助については、子育て世帯への政策的メッセージとして一定の意義があることは理解しております。
しかしながら、公平性の視点からみると、新川地区のみを補助の対象とした場合、他の補助事業とのバランス、市内の他地域との公平性が担保できないことから、新たな補助制度の創設は困難な状況であると考えています。

(2)-③ 双海地区・下灘小学校区について
3箇所目の双海地区・下灘小学校区について、下灘駅が国内外から多くの観光客を集める観光地となっており、児童の日常的な通学環境に変化が生じていることは、市としても認識しているところであります。
現在、朝の登校については双海中学校の通学バスへ便乗するという形の対応により、一定の配慮がなされていると考えておりますが、帰りについては個別の事情として受け止めており、デマンドタクシーへの補助等の新たな制度創設につきましては、新川地区と同様に現時点では難しい状況であります。

再質問で突っ込んだこと

「対象家庭へのアンケート調査だけでもまずは実施できないか?」と求めました。調査してデータを出してもらわないと、次の議会でも「検討中」で終わってしまう。まず動いてほしいというのが本音です。

それに対し教育長は、
「子供には歩いて体力をつけてほしい。朝の登校時間なら30度を超えることもないし夏季休暇などもあり、実際にはリスクはかなり軽減できている。」とのスパルタな言葉もありつつ、
「南山崎の保護者からもスクールバス出してほしいという要望は耳に入っているが、伊予小学校の家庭からは声を聞いていなかったため、庁内交通PJの中で保護者のニーズも調査したい。学校統廃合も含めて最適解を見出していきたい。」との答弁でした。

平成30年の答弁では、八倉から伊予小学校まで「4km軽く超えてる」という市長発言がありました。ただ、コンパス?でぐるっとした時にギリギリ4kmは超えていないということで、これまでは特に対策をしていなかったとのこと。
かつては市長自身も、八倉寄りの宮下で結構な距離を歩いて通学しており、それが当たり前だと思っていたとのことでしたが
「確かに時代は変わっている。市政にはスピード感が大切なので、8月中には方向性を示す」と力強い言葉をいただきました。

実現したいこと

公平性の観点から、どこかだけを支援するとかはやらない方針とのことですが、それなら全ての地区において課題解決をすべきだと思います。
これまで市長は、新川の電車定期代だけ出すのは、八倉宮下を遠いのに歩いてる子と不公平、と仰っていました。
八倉宮下には公共交通機関はないですが、スクールバスを出すのも予算的に厳しくて難しいとのこと。
たとえば、既存のコミュニティバスを活用するなども踏まえて、庁内交通プロジェクトとも連携して検討いただけるのかな?と期待はしていますが、さてどうなるでしょうか。

新川や宮下などには新興住宅街が建っており、新たに家を建てて引っ越してくてくれる世帯も増えているのは今がチャンスです。
ただ、先日、知人が県外から移住してきて土地を探しているとのことで、どんな条件かを伺ったところ、第一声に出てきたのは次の言葉でした。
「女の子がいるから、やっぱり、学校から近いことは大切かなあ」
やっぱり、お子さんがいる家庭にとって、住まいを考えるときに、学校までの距離や通いやすさはかなり気になっている。
そんな中では、せっかく土地があって家を建てて引っ越してほしくても、伊予市の新川や宮下は学校から遠くて、子供が30分以上歩かないといけなかったり、定期代が年間3万円もかかるということでは、子育て世帯にとって魅力的ではないです。
これからの時代、子育て世代への投資、教育への投資は一丁目一番地だと思っていますが、その辺りが伊予市は弱いのではないかなと思いました。
3万人がすみ続けられる町に、と市長がよく訴えていますが、そのためにも、遠距離通学への支援はとても大切ではないかと思いました。
学校の統廃合等もあり、また、地域公共交通維持の危機から、部署横断型の交通プロジェクトも立ち上がり、それらも交えた最適解の設計をいち早く考えていただきたいと思っています。


3問目|「終活」は個人の問題じゃなく、まちづくり政策だ

少子高齢化・核家族化・単身世帯の増加が進む中、「終活」は個人の問題にとどまらず、自治体が主体的に関わるべき政策課題となっています。

 終活が進んでいないことは、当事者だけでなく、残された家族や地域、そして行政にも深刻な影響をもたらします。引き取り手のない遺骨が増えれば、市が墓埋法に基づき埋火葬を行わなければならず、その費用負担が生じます。身元は判明していても親族への連絡先が分からない、お墓の場所が分からないといったケースでは、職員が戸籍の公用請求や親族関係図の作成に1日数時間以上を費やすこともあり、担当職員の業務は相当な負担になります。さらに、生前に意思が残されていないことで、相続をめぐる親族間のトラブルや、財産・不動産の長期凍結といった問題も引き起こされます。終活は「自分のため」であると同時に、「家族のため」「地域のため」「行政コスト削減のため」でもあるのです。

 そこで近年、終活を自治体が支援する動きもあり、先進自治体ではすでに具体的な対策も始まっています。
神奈川県横須賀市は、「エンディングプラン・サポート事業(ES事業 )」「わたしの終活登録事業」の2つの終活サポート事業を実施しています。
前者は、利用者が市の協力葬儀社と生前契約して費用を預け、亡くなった後は、市と協力葬儀社が連携して葬儀や納骨を行うものであり、対象者は、民間事業を阻害しないよう、身寄りのない低所得の単身高齢者に限定。費用は26万円(生活保護受給者は5万円)に抑えられています。
後者は緊急連絡先・かかりつけ医・エンディングノートや遺言書の保管場所・お墓の所在地などを市に登録しておくもので、本人が倒れたり亡くなった際に、警察・救急・病院からの問い合わせに市が代わって回答する仕組みを構築しています。
また神奈川県大和市は令和3年に「終活支援条例」を施行し、終活に関する市の責務と市民・事業者の役割を条例で明確に位置づけた上で、「わたしの終活コンシェルジュ」による相談事業やエンディングノートの市による保管サービスまで展開しています。

 では伊予市はどうでしょうか。
終活への支援等の取り組みを窓口で伺ったところ、現状は、昨年度から包括支援センターが、エンディングノート約1,000部を作成・配布して終わっている状態でした。

 深刻なのは、終活が進んでいないことで起きている実害です。
伊予市内でも、移住定住の文脈でいくつかお話を聞きました。
移住者が賃貸で借りていた家の家主が亡くなったものの、相続関係で折り合いがつかず、凍結された口座に賃料を振り込み続けるしかない状態が続いているという事例。
また、独居の方が亡くなって空き家になった家に相続人が現れず、所有者が確定できないために空き家バンクへの登録もできないような空き家が増加し、移住希望者へ渡る空き家の数がたりない。せっかくの移住希望者が空き家待ちの状態で移住を断念するケースも聞いています。
さらに、所有者不明の特定空き家として、老朽化が激しい空き家を市が600万円かけて壊すことになってしまった事例も、昨年度補正予算で見受けられました。

 生前に意思を残しておくこと、相続先を整理しておくこと。それが伊予市の移住・定住促進にも、空き家対策にも、行政コストの削減にも直結しています。終活支援は高齢者福祉だけでなく、まちづくり政策にもつながっていると考えます。

 そこで、終活への支援や促進について、伊予市の現状と方針を伺います。
① 終活の重要性に関する伊予市の考え
② エンディングノートを配布だけでなく回収・保管する、もしくは、市や親族が必要な情報等を市に登録していただくなどの形で「終活登録事業」を立ち上げ、実施することについての市のお考え
③ 葬儀社等と協力した、「エンディングプラン・サポート事業(ES事業 )」の立ち上げへの考え

以上よろしくお願いします。

行政の答弁

終活は、人生の最期に向けて身の回りや気持ちを整理し、自分の人生を一旦振り返るとともに、家族の負担を軽減し、残りの人生をより良く過ごすための前向きで重要な整理作業と捉えております。自分らしい最期を迎えるための必要な準備であります。
しかしながら、終活に対する考えは、価値観や人生観の違い、これまでの生き方、とりまく環境などにより千差万別であり、市主導で終活支援を実施するには、プライバシーや精神的負担への懸念、家族の意向、形式・画一化のリスクなどを十分に考慮する必要がございます。
現段階では、地域包括ケアシステムによる介護・医療・福祉の一体的な支援が最適と判断し、地域包括支援センターや市窓口などを介して、自らの意思を明文化できるエンディングノートの配布と説明を行い、不安感や将来への漠然とした悩みなどについて相談を受けた際の支援に活用しております。
また、いきいきサロンでの出前講座や介護予防教室、認知症介護教室など機会を捉え、終活の必要性などを周知する際の有効な一手段となっております。
したがいまして、当面は終活の有用性についてノートを活用した周知啓発を図るとともに、必要に応じ個別案件として、関係機関と連携した適切な支援を実施してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、高齢者などが等しく尊重されるよう丁寧に寄り添い、不安の軽減を図り、安心して生活できる支援の在り方について、上田議員ご提案の「終活登録事業」や「ES事業」など先進事例も参考にしながら、引き続き調査研究も進めてまいりたいと存じます。

再質問で突っ込んだこと

「あとまわしにしても、今後高齢者の数はどんどん増え、伊予市でも同じ課題が一気に大きくなるはずです。後手にならないよう対策をしっかりと考え進めていくべき」と求めました。

国も、身寄りのない高齢者支援を進めているので、伊予市としてもしっかりと考えていきたい。ちょうど6/19に、社会福祉法が改定されたため、その内容も見ながら動いていきたい。また、国交省などが作っている「住まいのエンディングノート」もあるので区長会などでも告知啓発を進めていき、空き家問題の対策として使いたい。
との話がありました。


終わって思うこと

正直、答弁が「前向きに検討します」「調査研究します」でも、1年後にまだあまり進んでいなかったり、結局何も動かないことも多々あります。

もちろん1回の質問で劇的に何かが変わるわけではないし、議員として質問し続けることで行政を動かしていくのが一般質問の本質だとも理解しています。

でも、宮下や双海の保護者の声も、移住者が困っている話も、全部今困っている人がいて、どんどん子供が減り、高齢者が増える中で、必要な対策だと思います。
「できない理由よりできる方法」と市長は前向きな発言をしてくださることが多いですが、それを職員さんたちが実際にどう実現していくか、という時には、様々な課題がありそんなにすぐに動かないことも理解しています。。
自分自身ももっと現状認識を深めたり、できる方法を研究したり考えたりして、実現に向けて協力しないといけないなと改めて思いました。

毎回議会のたびに、多種多様なテーマについて、国の動向、県の取り組み、そして伊予市の現状などを調べ、伊予市にとって何がネックでどうすればできるのかを、担当課の方や現場の意見も伺いながら考えていくのは、とても勉強になります。
今まで知らなかった世の中のさまざまなことが知れて、とっても面白いです!市政って本当に興味深い。

ぜひ皆様の身近なお困りごとやご相談もあれば、意見交換させていただければと思います。

長文となってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました!

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