見出し画像

【日本人最後の楽園・シラチャ】終了か進化か?EECで街が激変する未来を予想


最近
シラチャに住んでいると

  • EV車が増えた

  • 日本人の駐在さんが減ってきた

  • 中国人、韓国人、インド系、欧米系の人が以前より増えた

  • コンドミニアムまだ建設するの?

  • 工場変わってきた?

  • データセンター?

  • 酒規制緩和?24時間営業?

なんか空気変わってきたな…

そう感じる人が多いと思います。
私もそうです。

なんでだろう?

私なりに いろいろと調べていたら
よく目にするワード

EEC(EECEastern Economic Corridor)
タイ東部経済回廊

タイ政府の国家プロジェクトなのですが
これに繋がってるんじゃないのかな?

というお話です


EECとは何か

タイ東部経済回廊(EECEastern Economic Corridor)は
チャチュンサオ・チョンブリ・ラヨーンの3県を対象にした国家級の経済特区です。


公式には、タイを「Thailand 4.0」へ移行させるための旗艦プロジェクトでデジタル、医療、スマート物流、脱炭素、EV、航空、ロボット、先端電子などの高付加価値産業を呼び込む構想です。

面積は約13,000平方キロ
2023〜2027年計画では、EECをアジアの経済ハブにするため
交通・物流・都市機能を一体整備する方針が示されています。

表向きの目的

建前としては、次の4つです。

1. タイ経済の高度化
安い労働力頼みの製造業から、EV、半導体、航空、医療、デジタルなどの高付加価値産業へ移ること。

2. 外国投資の誘致
BOIやEEC特典を使い、法人税減免、土地利用、ビザ、労働許可、規制緩和などで外資を呼び込むこと。BOIはEEC内の対象地域を投資促進ゾーンとして扱っています。

3. インフラ整備
3空港高速鉄道、ウタパオ空港、レムチャバン港第3期、マプタプット港第3期などが中核です。高速鉄道はドンムアン、スワンナプーム、ウタパオを結び、EEC開発の重要インフラと位置づけられています。

4. 地方の所得向上と生活改善
タイ語資料では、EECの目標として「投資増加」と「地域住民の所得・生活の質向上」が明記されています。

本音の部分

私の見方では、EECの本音はかなり現実的です。

1. タイは「中進国の罠」から抜けたい

タイは観光と従来型製造業だけでは、もう大きく伸びにくい。
人件費はベトナムやカンボジアより高く、中国や日本ほど技術力があるわけでもない。

つまり、今のタイは中途半端な位置にいます。

そこで国としては、
「安い国」ではなく「便利で安全な製造・物流・投資拠点」になりたい。

これがEECの本質です。

2. 日本企業依存から、中国・韓国・欧米も取り込みたい

チョンブリ、ラヨーンはもともと日本企業、とくに自動車関連が強い地域です。
しかしEV化で、従来の日本車中心モデルが揺らいでいます。

BYDはタイに東南アジア初のEV工場を開設し、年産15万台規模を狙っています。タイ政府は2030年までに車両生産の30%をEVにする目標を掲げています。

つまりEECは、
日本の内燃機関サプライチェーンを守りつつ、中国EV・韓国EV・半導体・データセンターも取り込む場所
になっています。

3. 米中対立の“逃げ場”になりたい

米中対立で、中国に工場を置き続けるリスクが高まっています。
タイはそこに入り込みたい。

ロイターは、タイが半導体投資誘致を強化し、2029年までに半導体分野で5,000億バーツの新規投資を目指していると報じています。

これは単なる産業政策ではなく、
「中国でもない、完全な米国側でもない、中立的な生産拠点」
として売り込む戦略です。

なぜこの3県なのか

理由は単純です。

チョンブリ
レムチャバン港、シラチャ、パタヤ、工業団地、日本人社会、物流、人材がある。

ラヨーン
マプタプット、石化、自動車、EV、重工業の集積がある。

チャチュンサオ
バンコクに近く、内陸物流・農地転用・新都市開発の余地がある。

つまりこの3県は、
港・空港・高速道路・工業団地・外国人居住地・観光地が一体になっている地域
です。

タイ全国で見ても、ここほど「すでに使える経済特区」は
他には無いんじゃかいのかなー?と思います。

ただし、影も大きい

EECには大きな問題もあります。

特にラヨーンのマプタプット周辺は、以前から公害・水質・大気・産業廃棄物の問題が指摘されてきました。TDRI系の報告でも、EEC3県は都市ごみ・産業廃棄物・大気・水質汚染の問題を抱えているとされています。

また、農地が工業用地や都市用地に変わり、地域住民の生活が大きく変化する懸念もあります。土地利用研究でも、EEC政策は3県の土地利用と住民の生計に大きな変化をもたらす可能性があると指摘されています。

大将的に言えば

EECはきれいごとで言えば、

「タイを未来産業国家にするプロジェクト」

です。

でも本音で言えば、

「このままではタイ経済が伸び悩む。だから東部3県を外資向けに特別扱いして、国の稼ぎ頭にする計画」

です。

さらに言えば、

「日本企業の遺産を使い、中国EVと米中分断の受け皿も取り込み、港・空港・鉄道・工業団地・観光を全部つないで、タイ東部を巨大な稼ぐ装置にする」

ということです。

シラチャはそのど真ん中です。
だから今後、酒規制緩和、外国人居住、医療、物流、EV、ホテル、夜の街、不動産、すべてがEECの流れに巻き込まれていく可能性が高いです。

EECを踏まえると、シラチャは単なる「日本人街」では終わりません。

今後10〜15年で、
シラチャはかなり特殊な都市になります。

私の予想では、

「工業都市」
でもなく、

「観光都市」
でもなく、

「外国人中間管理職・技術者・投資家・デジタル産業関係者が集まる東南アジア型の準国際都市」

に変化していく可能性が高いです。

その理由を順番に説明します。



① シラチャは“日本人の街”から“多国籍管理都市”へ変わる

昔のシラチャは、

  • 日系工場

  • 駐在員

  • 接待

  • ゴルフ

  • 居酒屋

  • カラオケ

この構造でした。

しかしEECの本質は、
「日本製造業の延長」ではありません。

現在は、

  • 中国EV

  • データセンター

  • AI

  • 半導体

  • クラウド

  • グリーンエネルギー

  • 物流DX

へ完全に軸足が移っています。

つまり今後は、

  • 中国系

  • 韓国系

  • シンガポール系

  • インド系

  • 欧米IT系

がどんどん増える。

今のシラチャはまだ「日本色」が強いですが、
10年後はかなり薄まると思います。


② シラチャは“工場の街”ではなく“頭脳の街”へ向かう

ここが非常に重要です。

EECは昔の東部工業地帯とは違う。

昔:
「安い労働力で組み立て」

未来:
「AI・データ・EV制御・物流・エネルギー」

つまり必要なのは、
肉体労働者より、

  • エンジニア

  • AI人材

  • データセンター技術者

  • 電力管理

  • クラウド

  • 半導体関連

  • 高度物流

です。

EECは今、
データセンター拠点化を猛烈に推進しています。

しかも資料を見ると、
シラチャには「EECd(Digital Park)」が配置されている。

これはかなり大きい。




③ 不動産価格は長期的に強いのではないか?

特に、

  • シラチャ中心

  • ロビンソン周辺

  • レムチャバン接続

  • 高速鉄道周辺

  • 日本人街近辺

は強いと思います。

理由は単純。

EECは、
「国策」だからです。

しかもタイ政府は、
軍政時代に憲法44条まで使ってEECを推進した。

これはつまり、

「多少反対があっても国家意思で進める」

という事。

だから長期では、
東部3県はかなり優遇される可能性が高い。



④ シラチャの“夜の街”は消えない

むしろ変化する

ここを誤解する人が多い。

「デジタル化」
「高級化」
「AI」

これが進むと、
夜の街が消えると思う人がいるかもしれない。

私は逆だと思っていて

むしろ外国人高度人材が増えるほど

  • バー

  • カラオケ

  • ラウンジ

  • 居酒屋

  • マッサージ

  • ガールズバー

需要は増えるのではないか

変化は間違いなく起きる


今後の夜の街の変化予想

① “昭和型接待”は減る

昔の日系工場型:

  • 毎晩接待

  • 部長文化

  • 飲みニケーション

これは減る。

特に若い外国人技術者は、
日本式を嫌う。


② “個人消費型”へ移行

増えるのは:

  • 一人飲み

  • 小規模グループ

  • SNS経由

  • 英語対応

  • 多国籍対応

  • 清潔感重視

つまり、
「古いカラオケ」より、

  • スタイリッシュ

  • 多言語

  • カジュアル

  • 安全

が重要になる。


③ “夜遊び”は消えず、高単価化する

シラチャはパタヤと違う。

パタヤ:
観光大量消費型

シラチャ:
長期滞在型

つまりシラチャは、
「住む外国人」が中心。

だから今後は、

“数より質”

になる可能性が高い。


⑤ シラチャ最大のリスク

これはかなり重要。

「格差都市化」

です。

EECは巨大資本を呼び込みます。

すると、

  • 土地価格上昇

  • 家賃上昇

  • 外国人向け価格

  • ローカル排除

  • 水不足

  • 電力不足

  • 渋滞

が起きる。

実際、
EECは今、
データセンター向け電力拡張を急いでいます。

つまり逆に言えば、

「もう既に電力逼迫を想定している」

という事。


⑥ 大将的な結論

シラチャは今後、

「タイの地方都市」

ではなく、

「東南アジアの産業中継都市」

へ変化していくと思います。

しかも非常に特殊なのは、

  • 工業

  • AI

  • データセンター

  • EV

  • 日本人街

  • 夜の街

  • 海沿い

  • 医療

  • 高速鉄道

これが全部混ざる事。

東南アジアでも、
かなり珍しい構造です。

だから今後のシラチャは、

良い意味では

  • 豊かになる

  • 外国人増加

  • 便利になる

  • 国際化する

  • 不動産価値上昇

悪い意味では

  • 格差拡大

  • 物価上昇

  • ローカル消失

  • 日本色低下

  • “普通のタイ感”が消える

この両方が同時に進むと思います。

そしておそらく、
10年後のシラチャは、

「昔の日本人駐在員の街」

ではなく、

「ASEAN東部の国際産業都市」

にかなり近づいていると思います。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事は noteマネー にピックアップされました

noteマネーのバナー