第14話|2度目の問い詰め(前編)


一瞬、考えた。


前回のように、
証拠を掴んでから時間を置いて、
準備を整えてから話そうか、と。


でも——やめた。


待つ理由が、なかった。


■ あの夜の、部屋


メッセージをある程度読んだあと、
頭の中がおかしくなった。


落胆。


どう伝えようかという迷い。


冷静さの中にある、混乱。


いくつもの感情が、
同時に押し寄せてきた。


頭の中というより——
全身が、騒がしかった。


じっとしていられなかった。


何かしていないと、
おかしくなりそうだった。


だから——
キッチンに残っていた洗い物を、
片付けることにした。


スポンジを手に
皿を洗う。
水の流れる音がする。


その単純な作業だけが、
その時の自分を保っていた。


でも、そうするしかなかった。


■ 妻が、戻ってきた


洗い物が終盤に近づいた頃。


風呂から上がった妻が、
リビングに戻ってきた。


冷蔵庫から、お茶を取り出す。

一口飲んで、
自分のスマホを持って、
寝室へ行く。

いつものルーティンだった。


毎晩、繰り返してきた光景だった。


その手が、スマホに伸びるのを見て——


私は、声をかけた。


■ 最初の一言

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