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恋も愛も一生モノ

「恋愛」とひとくくりに言いますが、
ヒトとヒトとの関係性においては、恋から愛へと姿を変えていく、
と言われがちではないかと思います。

もちろん当てはまらないケースもありますが、
出会った当初は恋焦がれても、次第に慣れ親しみ、
家族にでもなれば、ときめくような感情は薄らぎ、
やがて静かに愛に移行していく、というように・・・。

でも、一緒に暮らす動物に対しては、恋も愛も同時進行、
しかも一生涯続くといえるのではないでしょうか。

来たばかりの幼い時期
だんだんと馴染んで家族になっていく時期
年老いておじいちゃん・おばあちゃんになっていく時期。

それぞれの時期に、それぞれの「カワイイ」があり、
私たち飼い主は、その表情や行動に胸をときめかせ、
つまり「恋心」を抱きます。

それと同時に、
きちんと食べているだろうか
具合の悪いところはないだろうか
どんな気分でいるだろうか
と、親のように見守り、世話するときに抱く感情は
「愛」ではないでしょうか。

私も、出会った頃のやんちゃなニコにも、
数年経ってツーカーの間柄となった今のニコにも、
恋する気持ちも愛する気持ちも同時にもっています。

来たばかりで、常にハイテンションで、なんでもかんでも噛んでしまう
ヤンチャなニコも、大変いとおしいものでした。

でも、今の、お湯が沸いたり来客のチャイムが鳴ったりすると、
自分のお役目とばかりに吠えたてて律義に知らせてくるニコも、
大変いとおしいものです。

また、
日々の食事を完食したか
食べ物は何が好きで、何が苦手なのか
おしっこやうんちは滞りなく出たのか
など、日々の様子に目を配る際には、親のように愛情をもった視点で
接しています。

このような気持ちを味わい、共に過ごすことができるから、
人間は動物と暮らすのをやめないのではないかなと思います。

それは、この世を去った動物に対しても同じではないかと思います。
もうこの世にいなくても、
あのときのやんちゃなあの子
年を取って落ち着いたあの子
思い返すたびに恋も愛もよみがえってきます。

一度失って、その後新しい子とは暮らさない人も、
またご縁があって新しい子と暮らす人も、それぞれですが、
無垢な動物相手だからこその感情を、
私たち人間は教えてもらっているのではないかと感じています。

特に、先代を亡くした後に迎えたニコに対しては、
今こうして共にいられること自体が、
いくつもの偶然が重なって生まれた、
永遠ではないかけがえのない時間なのだと痛感します。

そして、幼くてとにかく甘えてくるだけだった頃を抜けると、
ニコのほうからも、時には私の手足を丹念にかいがいしく舐めてくれたりと、愛してもらっているなあと感じるのです。
そんな日々の中で、今日も私は、ニコに恋し、愛を感じるのです。

何年一緒にいても「かわいい!」と胸がときめく恋人的な感情と、
その命と暮らしを引き受けて見守る親のような愛情が、
一頭の動物に対して同時に存在し続ける。
しかも死によってさえ、その二つの気持ちが完全に消えることはない。

動物と暮らすということは、こんなふうに、
恋と愛を同時に教えてもらうことなのかもしれません。

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