魚が敵か、婿が敵か

火がついたように、泣き叫ぶ3歳児
を抱きかかえながら、(どうしてこうなっちゃったの)と心の中で叫ぶ

先日は、孫が2泊3日のお泊まりに来た
小学校2年生の女の子、孫ははじめてのお泊まりで喜んでいた
下の弟は自宅に帰ってお泊まりはしないかわりに、また次の日に来ては、みんなでご飯を食べたり、遊んだりしたのだった

最初の日は、2年生の孫とわたしでサーティーワンに行ったり、室内遊具場に行ったり充実した一日を過ごしていた
そこまではパーフェクト

前日まで、一生懸命に準備した私は報われた
最後の全員揃っての会食に、魚を焼いた

そのとき、事件は起こった
火がついたように、泣き叫ぶ3歳児
舌でも噛んだのかと水を飲ませたりするが、泣き止まない

私は夕食の支度をしながら、焼きたてのホッケを小指の先ほどつまんでは、骨を丁寧に取り除いて、孫の口に放り込んでいた
まるで、食べ物を欲しがる、小鳥のようだなぁ🤭と思いながら、魚の身を細かくして、何回かに分けて、2人の孫に食べさせていた

ところが、ちょっと目を離した隙に、何をやっても泣き止まないほど、ゲーゲーとえづきながら苦しんでいる

早々にお使いから帰ってきたお嫁さんに訳を話し、土曜日の診察が終わるギリギリの時間に耳鼻科に電話する。

受付時間は終わりましたけれども、と言われても「孫が火のついたように泣くのです。魚の骨刺さったかもしれません」といいながら何とか受け付けてもらって診察室に入る

軽くピンセットで取ろうとするがなかなか取れない
結局内視鏡を鼻から入れて取ってもらったのだがそれでも10分、大泣きして手足をバタバタさせて痛い、痛いと泣き叫ぶ子どもを私とお嫁さん、看護婦さん2人で動かないように支え込む

何とか取れたとき、お嫁さんも大泣きしていた
足元で足を動かさないように支えていた私もずっと七福神様にどうぞ助けてくださいと無心のお祈りをしていた。

七福神の置物は、最近納戸から出てきて毎日のように磨いている
高さ20センチほどの俵の上に乗った七福神様7体
こんな神様がいたらなぁと毎日眺めながら、7体の名前を復唱していた

願いが通じたのか、孫の喉に引っかかった骨は取れ、孫はさっき泣いていたのが嘘のように、けろっとした顔をしている
反対にママはホッとして、大泣きしていた

その後、先生に薬はと聞くと、口の中は意外に早く治りますよとニコニコしている

よかった、体中の力が抜けた

実際、魚を食べさせていたのは私
見ていない間に魚を取って食べたのか、それとも無意識に私が骨付きの魚を差し出したのか、と思案していると、娘婿が一言、「僕がさっき食べさせた魚に、骨があったのかも」と言うではないですか

ついつい、いつも優しい私も「早く言ってよねー、お嫁さんにもちゃんと言っといてよ」声を荒らげてしまった

それでも娘は「もういいじゃん」なんて軽く言うので、結局私の汚名は挽回されなかった
私が魚を食べさせたことになっていて、私はそれについて何遍もお嫁さんに謝るのだった

せっかくパーフェクトと思っていたお泊まり会は最悪の結果になり、お嫁さんは「最後よければ全て良しですよ」なんて言ってくれて、私は救われた
いや、相当心が落ち込んだ
そして、お嫁さんのわたしへの信頼は地に落ちたのだった




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