旅のかけら|歩幅
若い頃は
誰かと比べることが
どこか
当たり前でした。
勉強も。
運動も。
仕事も。
あともう少し。
もっと前へ。
ずっと
そんな空気の中を
歩いてきたような気がします。

でも
いつしか
できること。
できないこと。
頑張れば届くもの。
届かないもの。
そういうのが
だんだん
見えてきて。
無理をしてまで
手を伸ばさなくても
これくらいがちょうどいい。
そんな
自分のものさしが
少しずつ
育ってきたように思います。
気づけば
「これでいい」
「これがいい」
そう思えることが
増えてきて
誰かと比べることも
少なくなりました。

人生は
レースというより
散歩のようなもの。
散歩には
一番も
二番もないし
早く歩いてもいいし
立ち止まってもいい。
遠回りした道で
思いがけず
はっとする景色に
出会うこともあります。
誰が前を
歩いているかより
足元に落ちる
木漏れ日に
気づけたのなら
それで
じゅうぶん。

若い頃の
あの少し
ヒリヒリした毎日も
今の私につながる
大切な時間だったと思います。
でも今は
自分のものさしで
自分の歩幅で
歩いていきたい。
軽やかに
散歩を
楽しむように。

[ photo: 沖縄 小浜島 ]

