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小論文における意芋の曞き方ず瀺し方小論文の定矩③

曎新日2026/08/04

 小論文・䜜文指導者の〆野が普段の添削・採点指導で教えおいる、文章䜜成における基本事項を玹介するのが、このシリヌズ【文章䜜成の基本】。

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〆野の自己玹介はこちらから芋られたす。

 今回は、自分の意芋のどのように曞くか、どのように提瀺するか、ずいうお話しをしおいきたす。「あれその話し、もう他の蚘事で曞いたよね」ず思う方は、倧倉熱心な読者様ずお芋受け臎したす。い぀も私の蚘事を読んでいただき、ありがずうございたす。

前回の蚘事。「小論文の定矩②」。※有料

 たしかに、別の蚘事「『問いを立おる』こずから小論文䜜成は始たる小論文の定矩②」で、そのテヌマずなっおいる物事や事象に察しお問いを立おるこずが、その問いに察する回答自分の意芋を導出する䞊で必芁だずいうお話しをしたした。しかし、これは、いわば「意芋の導き出し方」、぀たり「䜕に察しお意芋を述べるか」ずいうこずです。今回はちょっず違っおいお、その自分の意芋をどのように立おるか、どのように曞くかずいうお話しです。


「自己」ず「他者」を明確に分ける。

課題文の「筆者の䞻匵」を「自分の意芋」のように曞いおしたう䞭高生

 これは、ある皋床児童や生埒に䜜文や小論文を教えた方なら思い圓たるこずだず思いたすが、課題文に曞かれおいる「筆者の䞻匵意芋」を自分の意芋のように曞いおしたっおいる答案っお実は結構倚いです。倧人の方なら「䜕でそうなるの」っお思いたすよね。私もこの仕事を始めたずきはそう思いたした。「私は  ず思う。」ず答案内では蚀っおいたすが、「いやいやいや  それ課題文に曞かれおいる意芋たんたじゃん『私』が思ったこずじゃないよね」っお心の䞭で぀っこんでいたした。「䜕でそうなるの」ず。

 䞭孊生はものすごく倚いです。正盎、課題に察しおの自分の意芋をしっかり瀺しおいる文章が曞けるだけで、内容の優劣を問わず、これは「結構できる䞭孊生」の郚類です。ほずんどの生埒が、平然ずその課題文の意芋をほがそのたたトレヌスしお「  ず考える。」ず曞いおきたす。高校生になるず、「課題文の意芋や考えをそのたたコピヌする」ずいうような露骚な答案はなくなりたすが、それでも、「私は課題文䞭の筆者の意芋に賛成である。」ず蚀っおから、なぜその意芋に賛成なのかずいった根拠『理由』や『具䜓䟋』ずしお、課題文䞭で瀺されおいる根拠をすたし顔でそのたた持っお借りおきたりしたす。「課題文の筆者の意芋に賛成」なのは「自分の意芋」ずしおよいですが、その意芋に察する理由や䟋たで課題文ず同じだずするず、その小論文はもはや「その曞いおいる生埒の小論文意芋・論」ではありたせん。それは、事実䞊「その課題文の筆者の意芋論」ずなっおしたいたす。このように、倚くの䞭高生がほが無自芚的に、課題文の「筆者の䞻匵」を自分の意芋のように曞いおしたっおいるのです。

 しかし、ある皋床教える経隓を重ねる䞭で、「実は子どもたちにずっお『自分の意芋をしっかり瀺す』こずは、倧人が思っおいる以䞊に難しいこずなのではないか」ず考えるようになりたした。そもそも幎霢的に、ただ自己ず他者の境目が曖昧なのではないか、぀たり自我を十分に持おおいないのではないか、ず考えたした。

 ある認知科孊の本の䞭に、「お母さんが笑っおいるのを芋お赀ちゃんが笑う理由」に぀いお曞いおありたした。それによるず、䜕でも、赀ちゃんは目の前のお母さんが自分だず思っおいるのだそうです。぀たり、お母さんが笑うあるいは笑かしたりするず自分が笑っおいるのだず思い、赀ちゃんは笑うずいうのです。別の蚀い方をすれば、これは、ただ自我が芜生えおいないため、目の前にあっお芋えるものを自分だず思っおいるずも蚀えたす。すなわち自己赀ちゃん自身ず他者お母さんずの区別が぀いおいないのです。たた、ある園児が他の子の持っおいるおもちゃを取っおしたい喧嘩になる、なんおこずがよく保育園や幌皚園でありたすが、これも「自分のものず人のものの区別ができおいない」からず蚀えたす。それに比べお、小孊生や䞭高生はもちろん「自分」をしっかり持っおいたすが、しかし、こうしたケヌスを螏たえるず子どもが倧人に成長するずは、「自我が芜生えおいく」プロセスず蚀えそうです。そしお、そう考えるず、赀ちゃんよりかははるかに自我は持おおいるものの、倧人ぞの階段を昇っおいる最䞭である䞭高生にずっお「自分の意芋を持぀」こずは、「自我の確立した」倧人よりも難しいこずなのかもしれたせん。

 今たで玠盎だった子どもが芪に反発するようになる、いわゆる「反抗期」は「思春期における自我の芜生え」ずしお肯定的にずらえられたすが、䞀方発達途䞊の倧倉䞍安定な「疟颚怒激Sturm und Drang」の時代であり、いたたさに生埒たちはそうした「自己獲埗」の枊䞭にあるのだ、ず最近は考えるようになりたした。そう考えるず、課題文の意芋を自分の意芋ず混同しお曞くこずが高校生よりも䞭孊生に顕著に珟れおいるこずも、うなづける話です。

「課題文の内容他者の意芋」ず「自分の意芋」ずをしっかり分ける。

 こうした児童心理孊的な話はこの蟺にしおおいお、では、小論文を䜜成する䞊で、どのようにしお「自分の意芋」を提瀺しおいくか、ずいうこずですが、たずは「課題文の意芋や考え」ず「自分の意芋や考え」をしっかりず切り分けお考えるこずを蚓緎する必芁があるず蚀えるでしょう。課題文他者の意芋から埗た「事実や情報」ず自分が考えた「仮説や掚論『こうではないか』、『こう思う』ずいう自分の意芋」を曞き分けるようにすれば、䜕が自分の意芋で䜕が自分の意芋でないかに぀いお、より自芚的になっお小論文䜜成に圓たれるず思いたす。

 たずえば、課題文の内容を匕いおくるこずが小論文の内容䞊必芁ならば、「課題文によるず」や「課題文で瀺されおいる通り」ず述べおその匕甚元や出兞を明確にしおから、その内容を匕いおくるべきです。課題文を読んで知ったこずは「課題文発」の情報であるこずを明蚀しおください。その䞊で「課題文ではこうある、それに察しお私はこう考える」ず、察する自分の考えや意芋はそれが「自分発のもの」であるこずをしっかり瀺すようにしたしょう。

 なお、前述で「自分の賛成意芋の根拠ずしお、課題文に瀺されおいる理由や具䜓䟋をそのたた借りおくる」ずいうこずを「自分ず他人の意芋を混同しおいる䟋」ずしお挙げたしたが、これは「論文䜜法」ずしおも党くあり埗たせん。進孊先の倧孊でそのようにしおレポヌトや論文を曞いたら、それははっきり蚀っお「明らかな論文盗甚人の論文内容を盗んだ」なので、担圓教官から厳しく泚意を受けるでしょう怒られるくらいで枈むならただいいですが、これをもし倧孊教員レベルでやったら䞀発で倱職したす。「『小』論文」ずはいえ、これも「論文」です。その情報内容の出所や出兞を明確に瀺すのは基本的な論文䜜法なので、こうしたこずはいたのうち受隓生のうちから知っおおくべきです。

「課題文に賛成しおいる」からず蚀っお「小論文が党お課題文ず同じ内容になる」わけがない蚳

 前述の「自分の賛成意芋の論拠ずしお、課題文に瀺されおいる理由や具䜓䟋をそのたた借りおくる」ずいうお話しに぀いおは、「論文䜜法の面」以倖にも、誀解しおいる高校生が倚いようなので、改めおここでトピックずしお挙げお掘り䞋げおおきたいず思いたす。それは、「『課題文に賛成しおいる』からず蚀っお『党お課題文ず同じ内容になる』わけがない」ずいうこずです。

 前述の「論文䜜法ずしお、出兞を明らかにしないのはマナヌ違反」ずいうこずは知らなかったらできおいなくおも仕方がありたせん。それに぀いおはこれを機䌚に孊習しお今埌実践しおくれればよいです。しかし、ここでの問題は、「課題文に賛成する意芋や立堎のずきに課題文ず同じ理由や䟋を持ち出す人は、賛成する『同じ意芋や立堎』だからそうなるのが圓然だず思っおいる」節があるこずであり、だずしたらそれは倧いなる誀解である、ずいうこずです。

 たずえば、あなたが孊玚䌚に参加したずしたす。隣のAさんが文化祭のこのクラスの出し物ずいう議題に぀いお「挔劇はどうか」ず述べたずしたす。そのずきあなたは、それを聞いお「私もそう思う」ず考えたため、「私もAさんの意芋に賛成したす」ず述べたした。あなたはAさんず同じ意芋・立堎です。では、あなたの考えおいるこずの党おはAさんの考えおいるこずの党おず党く同じでしょうか。

 答えは単玔です。同じ意芋だからずいっお考えおいるこずが党お同じなわけはありたせん。その理由も単玔です。それはあなたはAさん自身ではなく、Aさんもたたあなた自身ではないからです。あなた自己ずAさん他者ずは、それぞれが党く違う人栌を持っおいるはずです。たしかに「挔劇をやりたい」ずいう意芋では合臎しおいたす。しかし、なぜAさんがそう思ったのか理由はAさんの䞭に別にあり、それがあなたが「挔劇がいい」ず思った理由ず完党に合臎する可胜性は極めお少ないず蚀えたす。なぜならお互い人栌の異なる二者だからです。AさんはAさんの䞭で考えお「挔劇がいい」ずなった、あなたはあなたで考えお「挔劇がいい」ずなった、しかしAさんが先に発蚀した、だからあなたはAさんに賛成した、ずいうのが経緯です。このずき、Aさんずあなたが考えおいるこずの党おが培頭培尟同じであるずいうこずは、Aさんずあなたが䞀぀の人栌を持った同䞀の人物である以倖にありえたせんし、それ自䜓珟実的にありえないこずです。

 これを螏たえるず、「課題文の意芋に賛成する同じ意芋や立堎だからずいっお、課題文のその理由や具䜓䟋ず同じになるはずはない」ずいうこずがおわかりいただけるず思いたす。課題文の意芋に反察の意芋・立堎の堎合は、そもそも立堎が異なるので、必然的にそれに察する理由も具䜓䟋も課題文にあるものず違うものを甚意する必芁があり、こうしたこずが問題ずはなりたせん。しかし、賛成の堎合は「同じ立堎ずなるため課題文ず同じ考えになる」ず考える人がいるようです。

 そもそもあなた小論文の曞き手から芋お、課題文の筆者は「絶察的な他者」です。その筆者ず䜕から䜕たで考えおいるこずが同じずいうこずは珟実的にありえたせん。その課題文に賛成だずしおも、あなたはあなたで、自分がどういう理由からその課題文に賛成したのか、たたその意芋に賛成であるこずを説明する具䜓䟋を別に挙げるべきなのです。

たずめ 「自分の意芋を曞く」ずは自己ずそれ以倖他者を峻別するこず

 自分の意芋を曞いお提瀺するずいうこずは、同時に、自分ずそれ以倖他者を峻別する厳栌に分けるこずずも蚀えたす。くしくも課題文ず同じ意芋・立堎賛成意芋である、これも立掟な自分の意芋です。しかし賛成ならば、自分はどう考えおその賛成する立堎ずなったのか、自分の意芋に察する独自の理由や具䜓䟋を瀺さないずそれは「自分の小論文」ずしおたずたりたせん。重ねお蚀いたすが、このずきに意芋や立堎はおろか、理由や具䜓䟋でさえも課題文ず同じずいうこずになっおしたったら、それは「自分の小論文意芋」ではなく「課題文の内容をたずめたもの課題文の筆者の意芋」ずなっおしたいたす。課題文にある内容や情報ず自分の考えたこずずは分けお考え、しっかりず自分の意芋を提瀺するようにしたしょう。

「自分の意芋を述べるのが苊手」ずいう方には、こちらの本をオススメ。フランスの高校生たちが受隓する高校卒業認定詊隓バカロレアの哲孊科目察策をアレンゞした぀のステップで、自分の意芋の立お方が身に぀きたす。


「志望理由曞の曞き方」にお悩みの方には、こちらの「〆野匏テンプレ志望理由曞䜜成法」がオススメ


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