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北米テクネート(技術統治国家)構想——マスクの祖父から始まった100年越しの資源支配計画

「本noteでは、最近の市場動向を踏まえた私なりの分析と個人的な感想をまとめています。一つの視点として、投資のヒントや読み物としてお楽しみいただければ幸いです。」

今回のnoteは今年1月に書いた下書きを基にしています。
貴金属相場、メキシコカルテル、イラン戦争と、いろいろなことがあり、放ったらかしになっていましたが、イランに対するアメリカの動きを見ていると、今こそ公開しておいた方が良いかなと思い、公開することにしました。

少し古い内容なので、その後の状況が変わっていますが、まずは、ベネズエラのマドゥロ大統領捕獲から話を遡って見ていけたらと思います。

第1章 マドゥロ拘束の真実:「麻薬戦争」という大義名分の綻び

爆撃と拘束——何が起きたのか

2026年1月3日未明、アメリカ軍はベネズエラを攻撃し、ニコラス・マドゥロ大統領とその妻シリア・フローレスを拘束しました。拘束後、二人はただちにニューヨークへ移送され、銃器犯罪とコカイン密売の疑いで起訴されています。

この事態を「麻薬撲滅のための正義の行動」として説明しようとするのが、ドナルド・トランプの立場です。アメリカを蝕むフェンタニル危機の責任をマドゥロに押し付け、軍事行動の根拠としましたが、事実を丁寧に確認すると、その主張は根底から崩れていきます。

フェンタニル主張を覆すDEA自身のレポート

DEA(アメリカ麻薬取締局)が2025年5月に発表した「2025年全国薬物脅威評価レポート」には、ベネズエラからのフェンタニル密売について、一切の言及がありません。同レポートが明記しているのは、フェンタニルの製造も密売もメキシコのカルテルによるものだという事実です。

メキシコのカルテルの現状に関しては、今書いていますので、後日公開いたします。

ベネズエラとフェンタニルを結びつける証拠は、アメリカ政府自身の公式報告書には存在しない。
アメリカ政府が対外的に主張してきた内容と、自らが発表した報告書の内容が、根本的に食い違っているのです。

「太陽のカルテル」から「コカイン密売」へ——すり替わった罪状

トランプやマルコ・ルビオは長年、マドゥロを「カルテル・デ・ロス・ソレス(太陽のカルテル)」の首領と呼び続けてきました。2025年にはこの組織を外国テロ組織に指定さえしています。ところが、ニューヨークでの裁判が実際に始まると、司法省は起訴状からこの組織に関する記述をすべて削除しました。

これは事実上、アメリカ政府自らが「確かな証拠を持っていない」と認めた形に等しいです。その後すぐに罪状はコカイン取引へと変更され、起訴の体裁が整え直されました。麻薬という大義名分は、軍事行動を正当化するための外枠として機能していた可能性が高いと言えます。


第2章 石油と資本:「歴史上最大の盗難」の回収作戦

トランプの「本音」が漏れた記者会見

爆撃からわずか数時間後、トランプは記者会見でこう述べました。「アメリカの巨大石油会社が乗り込み、数千億円を投じてインフラを立て直し、国のために金を稼ぎ始める」と。

2007年、ベネズエラはエクソンモービルやコノコフィリップスの資産を国有化しました。トタル、シェブロン、BP、スタトイル(現エクイノール)など一部の企業はその後も事業を続けましたが、国有化措置はアメリカ系メジャーに大きな打撃を与えました。トランプはこの国有化を「歴史上最大の盗難」と呼び、石油を力ずくで取り戻すことを公言しています。

インフラ再建の費用は石油会社が負担し、アメリカ政府や収益を通じて払い戻される——そのような構造さえ示唆されており、実質的な国費による企業支援の形です。

ブラックロック、エリオット……利権の背後にいる投資機関

では、この利権から直接的な恩恵を受けるのは誰でしょうか。石油大手の主要株主として名を連ねるのは、ブラックロック、バンガード、ステート・ストリートといった巨大投資機関です。

なかでもブラックロックのCEOであるラリー・フィンクと、トランプは40年来の付き合いがあります。ラリー・フィンクは世界経済フォーラム(WEF)の暫定共同議長も務めており、2025年3月にパナマ運河の港を買収した際にも、トランプと事前に協議が行われていたことが明らかになっています。

石油の奪還が、特定の投資機関とその関係者に莫大な利益をもたらす構造は、偶然の一致ではありません。

ポール・シンガーとシティゴ買収問題

ヘッジファンドのエリオット・インベストメント・マネジメントを率いるポール・シンガーの動向も見逃せません。彼はベネズエラ国営企業の米子会社であるシティゴ(CITGO)の買収を長年目論んできました。

2025年11月、裁判所は約59億ドルでの買収案を承認しており、対ベネズエラ制裁が緩和された場合、ポール・シンガーは数千億円規模の利益を手にすることになります。

彼はトランプへの大口献金者であるだけでなく、反対勢力のトーマス・マッシー下院議員の再選を阻むために100万ドル以上を投じた人物でもあります。政策決定への影響力は極めて大きいと言えます。


第3章 テクニクラシーの系譜:ベネズエラとグリーンランドをつなぐ思想

グリーンランドへの執着——石油と麻薬では説明できない野心

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