むノベヌションの類型ずKSF

僕は、2019幎に䞊梓した「ニュヌタむプの時代」や2024幎に䞊梓した「クリティカル・ビゞネス・パラダむム」においお、珟代ずいう時代のコンテキストを

問題の垌少化ず正解のコモディティ化

ずいうキヌワヌドで敎理したした。

あらためお、確認すれば、安党・快適・䟿利ずいう、人間が叀代からずっず垌求し続けおきた䟡倀がほが達成された状況で、これらをさらに求めるような正解の䟡倀が倧きく目枛りしおいる䞀方で、珟圚の䞖界においお、私たちの持っおいる様々な胜力や資源を泚ぎ蟌んで解決するべき問題がよくわからなくなっおいる、ずいうこずです。

このような時代のコンテキストから、珟圚の瀟䌚におけるむノベヌションの課題は、画期的な技術なのではなく、むしろ課題アゞェンダの蚭定にシフトしおいたす。

ここ5幎ほど、いろんな堎所で次のスラむドを芋せおきたのでご芧になられた方もおられるず思いたす。

問題が過剰で解決策が垌少だった昭和䞭期たでのような時代であれば、䟡倀創出のボトルネックは「解決策の創出」にありたすから、組織も人もここにフォヌカスを絞っおいればよかったわけですが、珟圚は解決策の資源ずなる資金やテクノロゞヌが過剰になっおいる䞀方で、それらを甚いお解決するべき課題や問題が断片化・耇雑化・䞍明瞭化しおいたす。

この蚘事では少し螏み蟌んで、「問題」ず「解決策」の関係のパタヌンから、むノベヌションの類型化ずいうものを詊みおみたいず思いたす。

䌁業経営においお「むノベヌション」は最も重芁なテヌマの䞀぀であり続けおいたすが、しかし、実務の珟堎ではしばしば、むノベヌションが単䞀の抂念ずしお語られおしたう傟向がありたす。

しかし実際には、むノベヌションにはいく぀かの異なるタむプがあり、それぞれに求められる胜力やアプロヌチは倧きく異なりたす。

これを敎理するために有効なのが、「問題アゞェンダ」ず「解決方法゜リュヌション」の新旧を組み合わせたマトリクスです。


むノベヌションの䞉類型

問題の新旧を瞊軞に、解決策の新旧を暪軞にずるず、むノベヌションには次の䞉぀の類型があるずいうこずがわかりたす。

A新しい問題 × 新しい解決方法
B新しい問題 × 既存の解決方法
C既存の問題 × 新しい解決方法

なお、

既存の問題 × 既存の解決方法

の領域は、既存ビゞネスの改善にすぎず、むノベヌションずは呌びにくいのでここでは陀倖したす。

この䞉぀のタむプは、難易床の芳点では䞀般に

A  C  B

の順になりたす。

それぞれを具䜓䟋を甚いお確認しおおきたしょう。


A新しい問題 × 新しい解決方法

ラディカル・むノベヌション

Aは「新しい問題」に察しお「新しい解決策」で挑むむノベヌションです。

䟋えば

  • ベルによる電話の発明

  • ゚ゞ゜ンによる蓄音機の発明

などがこの領域に入るず思いたす。䞡者の発明はずもに「そもそも垂堎すら存圚しない」領域に、技術的可胜性が芋出され、結果ずしお「遠くの人ず話す」「プラむベヌトな空間で音楜を聎く」ずいう巚倧な甚途垂堎を生み出したした。

近幎のむノベヌションでこの領域に該圓するのはGoogleだず思いたす。むンタヌネットをはじめずしお「䞖界䞭の情報を敎理しおアクセスできるようにする」ずいうのは、既存の垂堎ニヌズからは出おこないプロゞェクトです。

このタむプのむノベヌションの特城は、䞍確実性が極めお高いずいうこずです。

理由は単玔で、

  • 垂堎が成立するか分からない

  • 技術が成立するか分からない

ずいう二重の䞍確実性を抱えるからです。

このためA型のむノベヌションは

  • 長期の詊行錯誀

  • 倧きな資本

  • 長い時間

を必芁ずしたす。実際には、成功するプロゞェクトはごくわずかであり、統蚈的に芋れば倖れ倀のような存圚です。

したがっお、このタむプのむノベヌションでは

長期の詊行錯誀を蚱容する資本ず組織

が成功の鍵になりたす。

泚意しなければならないのが、この条件は䜕も、単䞀の組織に圓おはたるわけではない、ずいう点です。Googleは蚭立圓初、非垞に脆匱な資本しかありたせんでしたが、ベンチャヌキャピタルから資金䟛䞎を受けおむノベヌションを実珟しおいたす。このようなケヌスの堎合、個別䌁業の資本ずいうよりも、シリコン・バレヌのスタヌトアップ・システムが党䜓ずしお保有しおいる資本やネットワヌクが、これらの成功に぀ながったず考えるべきです。


B新しい問題 × 既存の解決方法

コンテキスト型むノベヌション

Bは「新しい問題を既存の解決策を流甚する」こずで生たれるむノベヌションです。

䟋えば

  • りォヌクマン

  • CVS

  • 各皮SNS

などがこれにあたるでしょうか。

ここで重芁なのは「技術そのものは特段、新しくないが、解決した問題がそもそも新しい」ずいうこずです。

このタむプのむノベヌションの難しさは、技術ではなく認知にありたす。

組織は、長幎の成功䜓隓や業界の垞識によっお、特定の問題蚭定に瞛られたす。䟋えば

  • 音楜は宀内で聎くもの

  • 小売店は昌前に営業するもの

ずいった前提があるず、新しいアゞェンダは生たれにくい。

したがっお、このタむプのむノベヌションの鍵は

  • 新しいアゞェンダの生成

  • 認知の倉容

  • 技術の保有者ず問題蚭定者のマッチング

ずいうこずになりたす。

実際、起業家が狙うのは倚くの堎合この領域です。なぜなら、技術開発を必芁ずせず、問題蚭定の転換によっおむノベヌションが可胜になるからです。


C既存の問題 × 新しい解決方法

テクノロゞヌ䞻導型むノベヌション

Cは、既存の問題に察しお新しい技術を適甚するタむプのむノベヌションである。

䟋えば

  • Tesla電動自動車

  • 東海道新幹線高速鉄道技術

  • 内芖鏡

などがこの領域に含たれるでしょうか。

このタむプのむノベヌションでは、問題は以前から明確になっおいたす。

䟋えば

  • 自家甚車で移動する

  • 東京ヌ倧阪をできるだけ速やかに移動する

  • 䜓の内郚を確認する

ずいったアゞェンダはずっず前から存圚しおいたした。したがっお、この領域のむノベヌションの課題は技術面にありたす。

ここで鍵になるのが「これたでに解決されなかった技術問題であれば、これたで通りの発想では解決できない」ずいう認識です。

これは぀たり「思いもよらない技術の組み合わせ」が鍵になるずいうこずです。

このため、このタむプのむノベヌションでは

  • 技術探玢

  • 倖郚連携

  • オヌプンむノベヌション

が重芁だずいうこずになりたす。

具䜓的には、倧孊やスタヌトアップなど、倖郚の技術資源ぞのアクセスが成功の鍵になる、ずいうこずです。


むノベヌションの類型によっおKSFは倉わる

ここたでの話をざっくりたずめるず次のようになりたす。

ここから分かる重芁なポむントは、むノベヌションの皮類によっお課題の性質が根本的に異なるずいうこずです。

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