人生で一番うれしかった日
息子が小学4年生の8月。
息子が、3泊4日の夏期合宿に行くことになりました。
朝6時半に出発です。
前日の夜、私は炊飯器のタイマーをセットしました。
6時半に。
……。
息子が出発する時間です。
また、うっかりしてしまいました😂
朝6時半。
息子を送り出す時間に、
「ピピーッ、ピピーッ」
と、炊飯器が元気よく炊き上がりました。
「……今じゃないんだけどな。」
そう思いながらも、私は少し嬉しかったんです。
なぜなら、
3泊4日、息子がいない。
最初は、
「ヨッシャー!楽できる!」
と思っていました。
ところが。
お昼頃になると、私は息子の合宿のスケジュールを確認していました。
「今ごろ何をしているかな?」
「ちゃんとご飯は食べたかな?」
「疲れていないかな?」
……あれ?
思っていた以上に気にしている自分がいました。
買い物に行けば、
息子の好きなものばかりカゴに入れています。
「これ、息子が好きだよね。あとで一緒に食べよう。」
「これも買っておこう。」
そっかぁ。今日は息子、帰ってこないんだ。
なんだか、つまらないなぁ。
そして、のんちゃんも毎日のように聞いてきます。
「にいには帰って来ないの?」
「にいにはお泊りなのよ。のんちゃん、寂しい?」
そう聞くと、のんちゃんは、
「だって、にいに優しいんだもん。」
と言います。
その会話を毎日繰り返していました。
でも、本当は……
私も早く会いたかった。
最初は、
「3泊4日も離れていたら、少し寂しくなるかな。」
くらいに思っていたのに。
気づけば、
「今日帰ってくるんだよね?」
「あと何時間かな?」
と、私までそわそわしていました。
そして、今日。
ついに息子が帰ってきます。
人生で一番、息子の帰宅が待ち遠しい日。
帰ってきたら、ぎゅーっと抱きしめよう。
そう思っていました。
ところが。
久しぶりに息子が帰ってくると……
のんちゃんに先を越されました😂
「にいにーー!」
ぎゅーーーっ。
……。
私も抱きしめたい。
でも、なんだろう。
久しぶりに会った息子の顔を見るのが、
少し恥ずかしい。
たった3泊4日離れていただけなのに、
まるで久しぶりに再会したような気持ち。
私、母親なのに。
久しぶりに会った息子を前に、
乙女のような気持ちに戻ってしまった母です。
「おかえり。」
その一言を言うだけで、
胸がいっぱいになりました。
やっぱり、
息子がいるっていいな。
そして私は、しみじみ思いました。
最初は、
「ヨッシャー!楽できる!」
なんて思っていたのに。
結局いちばん寂しがっていたのは、
私だったのかもしれません。
