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認知!認知!

今度は外が気になってくる。建物は古い。そして看板も古い。

わたしにとっては昔からある実家なのでそれまで何とも思わなかった。

患者目線で考えてみる。車で前を通った人がこの医院を見て「ここに歯医者がある」とちゃんと認識できるのだろうか。
父は長年診療しているので、当然みんな医院を知っているものだと思っていた。もちろんそんなことはない。人は自分が必要になるまで歯医者の看板などほとんど見ていない。

「四国boy歯科さん?おたくの詳しい位置を教えてください。」

受付業務をしていると月に何回かこのような電話をいただくのだ。
ちなみに30年来てくれている幼馴染は看板の場所も知らなかった。これは本当にショックだったのだが、青地に白文字なので空に溶け込んで認知できないのだそう。

「敷地内の立て看板新しくして診療所の高い位置に四国boy歯科っていれたら認知度あがるのでは?!」

そこで看板を見直すことにした。ついでに外装の塗り替え。
大改革ではない。ただ「ここに歯科医院があります」と分かるようにする。まず存在を知ってもらわなければ選ばれる以前の問題だ。歯科医師は治療の勉強はするが「どうやったら自分の医院を見つけてもらえるか」なんて大学やセミナーでは教えてくれない。

看板を変えたから翌日から患者が殺到した、なんてことはない。でも「知られていない」という問題に気付けたのは大きかった。治療技術の前に、まず存在を知ってもらう。地方の小さな医院ほど、この当たり前を地道に積み重ねる必要がある。

もともと目立たないような看板だった理由が父の方針だったのは言うまでもない。商売なめとんかボケェっ!

看板をリニューアルしてからは場所の問い合わせを受けてたことはない。


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