【超ショートショート小説】おしゃれな料理店

おしゃれとは、常に季節を先取りするものだ。
冬物の服が欲しければ、秋のうちに洋服店へ行く。普通でしょう?

だから、代官山に開いた私の「おしゃれな料理店」では、春に冷やし中華を始める。夏にはサンマ、秋には七草がゆやお雑煮、冬には花見御膳。いつだって季節の一歩先を行く。

空調だって同じだ。夏になってから冷房をつけているようでは、おしゃれとはいえない。夏は暖房、冬は冷房。お客様も長居をしないので、回転率が上がって一石二鳥だ。

制服も、夏に半袖なんか着ていたらダサい。もちろん先取りして長袖だ。それも、一流のデザイナーに仕立てさせた最高におしゃれな制服。

完璧だ。

今日も真夏の太陽が燦々と照りつけるなか、私は暖房をつけ、長袖の制服で、汗だくになってサンマを焼く。

おしゃれは我慢だ。


この文章について

この文章は田丸雅智さんの超ショートショートの作り方というwebや本で展開されているメソッドに基づいて自分で書いたものです。
ご興味ある方は見てみてください。
実際に僕がとったメモは下記


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