「君たちは箱根に移住する気があるのか」――ワールドカフェの話
保護者会でワールドカフェをやったことがあります。
テーブルを3つ。1ラウンド目は「この1年で、子どもたちは何ができるようになったか」。2ラウンド目は「これから、どんなふうに成長してほしいか」。3ラウンド目は「そのために、私たち大人にできること」。
席替えをしながら、15分ずつ話してもらいます。出てきた言葉は模造紙に残っていくので、次に座った人はその上から書き足していく。最後に出てきたものを学級通信に載せました。
大抵の保護者懇談会は、教員が話して、質問がひとつふたつ出て終わりです。
ワールドカフェに限らず、終わったあとも廊下で立ち話が続いていました。
会話量が数倍になる
ワールドカフェは、カフェのような雰囲気の中で、少人数のテーブルを移動しながら対話を重ねていく方法です。難しい道具は要りません。テーブルと模造紙とペン、そして音楽と、少しゆるめた声のトーン。
箱根町仙石原で、まちづくりに関わる人たちが文化センターに集まったときにもやりました。地域の会議は、たいてい議題が決まっていて、その議題に沿ったことしか話せません。この日は、今まで一度も話したことがないような話が出てきました。会話量は普段の会議の数倍になっていたと思います。
大学時代から関わっているフレンドシップキャンプの「思い出会」でも、リーダーたちからやりたいという声が上がってやりました。テーブルごとのテーマを立てるのには苦労しましたが、場をつくってしまえば、リーダーたちは思い思いのことを話していました。
髭のおじさんの一言
みたけで「地域未来デザインキャンプ」をやったときの話です。
大学生たちが3泊4日のうち3日間で箱根のことを学び、自分たちの考えを提案する。そういう立て付けでした。4日目の発表のあと、聞きに来てくれた地域の人たちからフィードバックをもらう時間を取りました。
そこで、髭のおじさんが一人の学生に言いました。
「移住者を増やすって君たちは言っていたけれど、じゃあ君たち自身は、箱根に移住する気持ちはあるのかな」
学生は、その場で答えました。今まで自分ごととして考えたことがなかった、と。本気で移住を考えます、と。
その子はキャンプが終わったあとも、みたけでボードゲームのイベントをやると声をかければ、箱根まで来てくれるようになりました。
提案を評価されたからではないと思っています。問いを一つ、自分に向けて投げ返されたからです。

テーブルマスター、やりましょうか
その大学生たちが再び箱根を訪れたとき、地域の人たちと一緒に「箱根のこれからと、自分たちにできること」をテーマにワールドカフェをやりました。
準備をしていたら、キャンプに参加していた子が言いました。
「私たち、経験したことがあるので、テーブルマスターやりましょうか」
テーブルマスターは、席替えのあいだテーブルに残って、前の人たちが何を話していたかを次の人に伝える役です。場の記憶を引き継ぐ、大切な役割。それを自分から引き受けてくれました。
一度その場を経験した人が、次はつくる側に回る。ワールドカフェの反響として、これがいちばん分かりやすい形だったと思います。


どこでもやります
ワールドカフェは、人数が多いほど効きます。20人でも、50人でも成立します。「意見が一部の人からしか出ない」「毎回同じ人が同じことを言って終わる」――そういう会議を抱えている場所ほど、変化が分かりやすい。
保護者会、地域の協議会、企業の全体会、大学のゼミ。ご要望があれば、どこでも伺います。
料金は出張ファシリテーションの枠で承ります。半日 70,000円〜、1日 100,000〜150,000円(いずれも税別・交通費別)。21〜30名は+80,000円、土日祝は+50%、箱根エリア外は交通費実費+出張手当をいただきます。会場と飲食のご手配は主催者側でお願いしています。
箱根・仙石原の温泉旅館みたけまで来ていただければ、会場費はかかりません。600種類以上のボードゲームもそのまま使えます。
研修メニュー全体の料金は「チームビルディング研修の料金を公開します」にまとめてあります。
こんな豊かな話し合いの場を作ってはみませんか?

