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スケルトンフラワーと出会う栂池

最近人気になってきたサンカヨウ
雨に濡れると花びらが透けることから別名はスケルトンフラワー
この花を知ったのは7年くらい前だから新参者ではあるけれど
最近の人気沸騰ぶりは本当に驚くし、ちょっと怖くなる出来事が多々ある

晴れた日のサンカヨウ 白い可愛らしい花

『低山地帯上部から高山帯下部にかけての深山の湿った林縁、林内、広葉の
半陰地に生育する』ということで長野県には自生する地域がたくさんある
比較的低山地帯では6月上旬くらいから咲き始めて
高山地帯なら7月上旬くらいまでどこかしらでサンカヨウが咲いている感じ
ただどこへでも分け入っていいわけではないので
むやみに群生地に入るのはもちろんNG
確実にサンカヨウを間近に見られるところの一つが小谷村の栂池自然園

白馬三山を望む栂池自然園のみずばしょう湿原

麓の駐車場に車を止めてゴンドラリフトで20分、5分ほど歩いて
ロープウェイに乗り5分、降りて10分ほど歩くと自然園の入口
園内は4つの湿原と展望台があり、ぐるっと回ると4時間くらいのコース
部分的にちょっと険しい岩場や上り下りの山道もあるけれど
基本的には木道が整備されて歩きやすい工夫がされている
入口から近い『みずばしょう湿原』と『わたすげ湿原』くらいなら
軽めのハイキング装備くらいで回れると感じる
それより奥はきちんとしたトレッキング装備が必要

2022年7月4日撮影

サンカヨウがスケルトンになるには条件がある
開花してから長時間しとしとと降る雨が続くこと、気温が低いこと
激しい雨では花びらが落ちてしまうし、雨が上がると割とすぐに白く戻る
サンカヨウは1週間ほど開花している
散る2~3日前の花びらが一番きれいに透けるらしいが
このタイミングで雨と気温の条件を満たして透けた花びらを見られたら
本当に素晴らしい奇跡のような出会いだと感じるだろう

2023年6月11日 栂の森で撮影

ゴンドラリフト終点からロープウェイまで歩く途中に
『栂の森』という小さな湿原がある
実はここにも水芭蕉やサンカヨウが咲いている
自然園よりも標高が低いからこちらの方が開花が早い
かなり狭くて歩くのもけっこう大変だけれど寄り道しても損はないと思う

2023年6月23日撮影

どこかに出かけるときは晴天を望むことが多いけれど
サンカヨウの時期だけはしとしととした雨を望むことが多くなった
できれば金曜日の午後から土曜一日くらいずっとしとしと雨が続いて
気温も低めで推移してくれたら土曜の午前中に行けるのにと思う

2023年7月1日撮影

栂池自然園は秋の紅葉もとても美しいと言われているが
私はサンカヨウの時期に3~4回、秋は1回くらい出かける
未だに完全なスケルトンを見られていないのは
「来年こそ」という目標を持てるから幸せだと思うことにしている

2024年6月30日撮影

ただ残念なことにすべての人が自然を愛しているわけではないから
過去に何度も信じられない光景を目にしたことがある
おばあちゃん、両親、子供2人と思われる5人連れの家族の子供が
小川を泳ぐ「魚が欲しい」と言い、おばあちゃんが杖でつつこうとした
もちろん魚はするりと逃げて杖にはぶつからなかったけれど
つつこうとしたおばあちゃんと笑いながら見ている両親
自然を守る意識は微塵もない、悪いことも理解できない人なんだと感じた
こんな光景を見て育つ子供はどんな人間になるのだろうと心配になる

2025年7月2日撮影 雨降り始めのサンカヨウ 昨年はタイミングが合わなかった

うまく写真を撮りたいのだろう、花を手で持ち上げようとする女性
花びらが落ちて「あ、散っちゃった~あはは」と連れの男性と笑っていた
雨に濡れたサンカヨウはとても繊細で少しの刺激で花びらが落ちてしまう
花だけをきれいに撮りたい気持ちは解らなくはないけれどそれはダメだよ

2026年6月6日撮影

少し遠くにある花びらがとてもきれいに透けていたから
もっと近くで撮りたいと木道から降りて写真を撮ろうとしたおじさん
「木道から降りるのは禁止ですよ」と声をかけたら
「どこにそんな看板があるんだ?」と逆切れしてきた
通りかかった別の方が「入口に書いてあったでしょ!」と応援してくれて
おじさんはしぶしぶ木道に戻ったけれど身勝手極まりない

2026年6月8日撮影

おばさん2人連れは「あら、きれいねぇ~」と話しながら花を摘んだ
その光景はあまりにひどくてあっけにとられたが
「禁止ですよ!」と言ったら「あら、そうなの?ごめんなさいねぇ」
「きれいだから押し花にしようと思ったの」と笑いながらその場に捨てた
かなりの年配者と思われるのにこの程度のモラル

2026年6月21日撮影

先日栂池自然園の公式インスタグラムに残念なメッセージがあった

『あまりの美しさ故にか、ロープを越え木道から地面におりて
撮影しているようで、とても残念です。踏まれたところにも花があります。
木道からおりることは禁止しています。
この様な記事は書きたくありません。
ルールの中で美しい姿をお楽しみください。』

美しいものは心を豊かにしてくれると思う
その美しいものを記録するためにとる行動が醜くなっては台無し
美しいものは美しい行動で楽しみましょう!